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掲載日:2024年12月27日
Q 保谷武 議員(自民)
本県においては猛烈な勢いでDXに取り組んでおり、私も一定の評価をしているところですが、現状では単なるデジタル化にとどまっており、トランスフォームに至っていないケースが少なからずあると感じています。
例えば、運転免許手続における証紙廃止とキャッシュレス決済化は、利便性向上に貢献したと言えますが、しかし、これは単なる決済手段のデジタル化に過ぎません。運転免許手続全体のプロセスは従来のままなので、ユーザーの評価も便利か不便かという段階にとどまっていますし、この先何年たっても元の現金払いに戻してほしいという声がやむことはありません。
運転免許の更新の手続に限って言うならば、申請から講習、視力検査、写真撮影、新しい免許証の受取りまで、全てオンラインで完結すれば、ユーザーは鴻巣や最寄りの警察署に行く必要がなくなるし、そのためにわざわざ半日、仕事や学校を休む必要がなくなるという新たな価値が生まれます。ここまで実現すれば、もはや元に戻してほしいなどというざれごとを言う人が出てくるはずがありません。
重要なポイントは、単なるデジタル化にとどまらず、手続全体を根本から変えること。圧倒的なめくるめくユーザー体験を提供すること。ひとたび味わったら、元に戻れないくらい画期的な付加価値を生み出すこと。あらかじめゴールイメージを明確にしておくこと。段階的にゆっくりではなく、短期間で一気に進めること。たとえ旧来のスタイルに固執する抵抗勢力がいたとしても、これに負けず強い意志を貫いて実行すること。以上です。
県のDXがかような成功事例を積み重ねていくことによって、広く世の中全体のDXをけん引していくことができるものと思いますが、知事のお考えをお聞かせください。
A 大野元裕知事
私はDXで大切なのはDよりもX、トランスフォーメーションが重要であり、Dのデジタル化はそのための手段に過ぎないと考えております。
本県のDXも単なるデジタル化にとどまることなく、新たな価値の創出や社会全体の変革を目指しており、議員お話しのように将来は免許のみならず様々な手続をオンラインで完結させるゴールイメージを描いております。
私はこうした未来の姿を少しでも早く実現したいという思いを持っていますが、DXを一足飛びに実現させようとすれば、トランスフォーメーション、変革に向けた機運醸成が難しくなるため、一歩一歩段階を踏んで進め、議員御指摘の、戯言に基づき後退させない必要があると思います。
まず第1段階では、紙や現金などのアナログからデジタルへの転換を進め、この段階ではペーパーレスやキャッシュレスのように、部分的な便利さの実現にとどまっておりました。
現在はDXの第2段階にステップアップをし、AIなどの様々なデジタル技術の活用やデータ連携により、業務の効率化と県民サービスの向上に取り組んでいます。
既に、行政機関の間でやり取りをすることにより添付書類等を省略するバックオフィス連携が緒についているほか、更なる住民サービスの向上に向けた検討が進められています。
私はDXをゆっくり進めるつもりはございませんが、デジタル技術は日進月歩で進化しており、短期間で一気に進めるより、技術や価格の動向を見極め、最適なタイミングで導入した方が費用対効果が上がると考えます。
「驚くほど便利になった」と実感いただけるような成功事例として、UX、すなわちユーザー体験の向上実績を着実に積み上げ、社会全体のDXをけん引できるよう、本県のDXをしっかりと推進してまいりたいと思います。
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