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掲載日:2024年12月27日

令和6年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(保谷武議員)

国際交流政策と在住外国人政策(いわゆる多文化共生策)の切り離しについて-冷静な議論の環境の整備について-

Q 保谷武 議員(自民)

まず、このテーマを取り上げるに当たり、私には外国人の友人、知人、親戚もおりますし、外国人に対する差別やヘイトの考えは全くないことを宣言いたします。
埼玉県多文化共生推進プランでは、日本人住民、外国人住民が共に日本一暮らしやすい埼玉づくりを基本目標として掲げています。しかし、現実には日本人住民と外国人住民との間の緊張感は高まっていると感じております。その原因の一つが、国際交流政策と在住外国人政策、いわゆる多文化共生策という、本来は区別して扱うべき全く別のものが同一のものとして扱われていることだと考えます。
国際交流政策は、語学学習、地域研究、海外旅行、ホームステイ、留学、お互いの国の料理を食べたり、お酒を飲んだり、歌って踊ったりといった活動を通じて、海外の人々と相互に交流し、理解を深めることを目的としています。楽しく、非日常的な、言わばハレの活動と言えます。
一方、在住外国人政策は、日本国在住外国人住民に対して、私たち日本国在住日本人住民がどのように接して支援していくかという大変で日常的な、言わばケの活動であります。多文化共生策というあいまいで分かりにくい言葉ではなく、在住外国人政策と明確に呼ぶべきでありますし、国際交流政策とは厳然と切り離すべきです。
在住外国人政策においては、支援の過程で対象者の保護や母国の文化を学ぶことはあるかもしれません。しかしながら、本質的には双方向のものではなく、私たち日本人住民から外国人住民への一方向のものです。
そこで、(1)冷静な議論の環境の整備について伺います。
在住外国人に関する様々な議論は、近年のSNSのアルゴリズムによるフィルターバブルの影響で偏った意見が増幅され、極端な議論に流れやすく、差別やヘイトを生み出しやすい傾向にあります。そのような事態を防ぐためには、国際交流政策と在住外国人政策を明確に切り離した上で、冷静な議論の環境を整える必要があると考えますが、堀光副知事の御所見をお伺いいたします。

A 堀光敦史 副知事

地域における外国人住民とのトラブルなどに起因して、相手国との交流自体を絶つべきなど、一部の極端な意見がSNSなどで散見されます。
その点で言えば、多文化共生と国際交流を混同することなく議論すべきだという議員の御指摘はそのとおりだというふうに思います。
一方で、「国籍や民族などの異なる人々が、互いの文化的な違いを認め合い、対等な関係を築く」という多文化共生の考え方は、国際交流とも共通するものと考えます。
この点では議員とは意見が異なります。
埼玉県多文化共生推進プランでは、外国人住民を「支援される側」と捉えるのではなく、日本一暮らしやすい埼玉県づくりを共に支える担い手として位置付け、その能力を発揮できる環境づくりを進めることが明記されております。
県としてはこのプランに基づき、社会情勢にも注意を払いながら、多文化共生の実現に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。

再Q 保谷武 議員(自民)

一部は考えに同意を示していただきましたけれども、更に別の一部では考えが違うということが明らかになったところかと思います。
埼玉県5か年計画というのがありまして、今の現行計画は令和4年度から8年度までの5年間であります。この中の施策32番で、「多文化共生と国際交流の埼玉づくり」という項目がありまして、正にタイトルが示すとおり国際交流と在住外国人政策が一緒くたに取り扱われてしまっているわけですけれども、私の考えではこれは明確に二つの項目に分けるべきだと思うわけですが、堀光副知事は次期の5か年計画ではどうすべきだとお考えでしょうか、御所見をお伺いしたいと思います。

再A 堀光敦史 副知事

5か年計画では確かに、国際交流と多文化共生というところは、同じ項目に整理をさせていただきました。
こちらのほうは、それぞれがですね、相互理解をするという点では共通であるからという理由でございまして、分量の関係もありますし、編綴をする中で、そこについては共通の項目という形で整理をさせていただきました。
一方ですね、多文化共生推進プランというのは、そこから個別計画を取り出しておりまして、そこは明らかにその一方、後者の部分だけを取り出してですね、個別計画を作っております。
これは、国の方がですね、そういうロードマップを作って、多文化共生というのを特出してやりなさいという、そういう全体の国の流れに応じるものでございまして、私どもとしては、5か年計画の個別計画を出したことによって、切り離しをしているものと思います。
次期5か年計画につきましては、今後の議論になりますので、ここで軽々にですね、私の方でどうすると申し上げることはできませんけれども、論点の1つとして、御意見があることは承らせていただきたいと思いますけれども、現行の計画につきましては、少なくとも議会の議決を経てですね、多文化共生推進プランも5か年計画も作っておりますので、このプランに基づいて推進をさせていただければと思います。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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