With You さいたま > 講座・イベント > 講座終了報告 > 平成29年度 > メンズプロジェクト講演会「介護する男たちの困難とは?」
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掲載日:2018年6月22日
日時 |
平成30年3月3日(土曜日) 13時30分から15時30分 |
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場所 |
埼玉県男女共同参画推進センター |
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参加者 |
73名 |
冒頭、講師の平山さんから、今日の資料からは、演題の副題「迫りくる「息子介護」の時代を考える」の”迫りくる”という言葉を取りました。なぜなら、すでに迫り来てるからです、という説明がありました。
平山さんは、「中高年男性の対人関係」を専門に研究してこられ、その中で、「息子による介護(=息子介護)という課題に出会ったといいます。そして、男性が無意識にやってしましがちなことが、介護に直面した時に、どんな問題として噴出するのか、調査を始められたそうです。
講座では、息子介護という現象は、これまでにない新しい課題のようにも見えるが、実は、江戸時代まで遡ると、武家では介護は男性の務めであり、現在の介護休暇のような制度もあったという話がありました。
そのうえで、近代以降、性別役割分業型の社会になり、男性は仕事、女性は家族の世話という役割が課せられるようになり、介護が女性の仕事になってきたこと、さらに近年の高齢化や少子化によって、介護の担い手が男性も含めた家族に広がってきたことが話されました。
また、介護は、既婚男性も含めた、どんな男性も今後担いうると話し、そこから息子介護の担い手への調査に基づいた実態や困難について話を展開されました。
最後に、介護の問題は、介護に限った問題ではなく、それまでの関係の延長線上にあるため、日常的な関係づくりが大切であること、介護のノウハウと同時に、男性がやってしまいがちなことを学ぶことが大切であること、そして、介護は、ひとりで担う必要がないばかりか、ひとりではしないほうが良いこと、サポートを得ることが大切だと話を締め括られました。
【平山亮さんプロフィール】
東京都健康長寿医療センター研究所研究員。東京大学卒業。オレゴン州立大学大学院博士課程修了(Ph.D. in Human Development and Family Studies)。
著書に『迫りくる「息子介護」の時代』(共著、光文社新書、2014年)、『きょうだいリスク』(共著、朝日新書、2016年)、『介護する息子たち 男性性の死角とケアのジェンダー分析』(勁草書房、2017年)。
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