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掲載日:2024年7月11日
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ねえコバトン、統計グラフのポスターを作り始めたのはいいんだけど、グラフの作りかたがよく分からないんだけど。
わたしは、自分のグラフの使いかたが正しいのか自信がなくて、先に進められないでいるわ。
二人ともこまっているようだね。そろそろ来るんじゃないかと思っていたよ。まだ二人には統計グラフの話はしていなかったからね。
そうだよ、どうも変だと思った。説明なしでいきなりグラフは作れないよね。
算数で少しは習ったと思うけど…。
それはいいとして、作りかたは知っていても、いざポスターに書くとなると、本当にこれでいいのか考えちゃうのよね。
それじゃあ、統計グラフの作り方の前に、統計グラフについておさらいしておこう。
2.統計ってどうして必要なの?で「統計ならではの良い所」の話をしたけど、実は統計にも弱点があるんだ。
統計はものごとのようすを数字で表すものだけど、この統計の長所、「数字で表す」ことは、短所でもあるんだよ。
長所が短所ってどういうこと?
またぁ、コバトンはすぐ変なことを言うんだから。
変じゃないよ。たとえば、たくさんの数字がならんだ統計表を見せられて、パッと全体のようすをイメージできるかな?
数学の天才ならできるかもしれないけど、ほとんどの人は数字だけじゃすぐには分からないよね。
たとえば、この統計表をパッと見てすぐ分かるかな?
冊数 |
人数 |
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1冊 |
3人 |
2冊 |
10人 |
3冊 |
6人 |
4冊 |
4人 |
5冊 |
3人 |
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7冊 |
4人 |
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0人 |
9冊 |
0人 |
10冊 |
2人 |
この前の統計表だね。たしかに、いきなり見せられたらむずかしいかも。
読んだ本の数を、教室の席の順番にならべただけの表よりは、分かりやすかったけどね。
もっと数字の数が多い統計表だったら本当に無理だよね。
残念ながら人間はたくさんの数字を一度に理解(りかい)することができない。
人によってはたくさんの数字を見ただけでいやになってしまう。
だから統計の長所「数字で表す」ことは短所にもなってしまうんだ。
数字を見ただけでいやになる。その気持ち分かるなぁ。
せっかくの長所が短所だなんて…。
この統計の弱点は、特にほかの人に「知らせたいこと」があるときに問題になるんだ。
みんないそがしいから、時間をかけてじっくり統計表を見てはくれないからね。
ほかの人に知ってもらうには、できるだけ短い時間でパッと伝えられる方法を工夫しなければいけない。
分かった、その工夫が統計グラフなんだね。
見えないものを見えるようにする統計を、「もっと見やすくする」のが統計グラフの役わりなのね。
まいったな、先に言われちゃったね。
「百聞は一見にしかず」って言うけど、言葉の説明よりも目で見たほうがイメージしやすいよね。
だから、ものごとを分かりやすく説明するのに絵や図を使うんだけど、「統計表」を目で見られる図の形にしたものが統計グラフなんだ。
さっきの統計表を統計グラフにしてみたよ。
すごい!クラスの読書のようすが一目で分かるよ。この前のときに見せてくれればよかったのに…。
統計グラフってすごいのね。もっとグラフのことを知りたくなったわ。
それじゃあ、おさらいはこれくらいにして、統計グラフの種類と特ちょうを説明しよう!
種類ごとの特ちょうを知れば、作りかたも自然に分かるようになるよ。
ちょっとその前に、ここで統計グラフとは何かについてまとめておくよ。
統計グラフは、「知らせたいこと」を短い時間でパッと伝えるために、「統計表」を目で見られる図の形にしたものなんだ。
だから、統計グラフを作るには、「統計表」と「知らせたいこと」が大切なんだ。この二つがしっかりとしていないと、せっかく作ったグラフが、まちがったものになったり、何を伝えたいのか分からないものになったりしてしまうから気を付けてね。
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