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掲載日:2024年8月30日

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川島町「みんなで創る!にぎわいのある廃校〜知恵伊豆の実践〜」

学校統合によって生じる廃校について、町内外の住民による助け合いと交流の拠点として整備し、「ここが好き、やっぱり好き」と言われるにぎわいのある場を創出したい!

説明資料

アーカイブ動画

kawajima

御提案について

提案フォーム

https://form.run/@sscp-gp-proposal2024

発表概要(グラフィックレコーディング)

掲載の準備が整いましたらこちらに掲載します。

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発表

川島町

よろしくお願いいたします。川島町政策推進課の笛木と申します。今回、「みんなで創る!にぎわいのある廃校」~知恵伊豆の実践~と題し、川島町の課題・目指す姿、そして企業の皆様から御提案いただきたいことについて御説明いたします。なお、知恵伊豆との関連に関しては後段で御説明いたします。

まず初めに、川島町について簡単に御紹介いたします。川島町は埼玉県のほぼ中央で、都心から45キロメートル圏内に位置する人口約19,000人弱の町です。町内には鉄道が通っておらず、隣接市の駅から車で約15分程度、公共交通機関は路線バス及びタクシーのみとなります。一方で圏央道川島インターチェンジにより、都心から車で約24分と、車でのアクセスは良好な町となっています。

川島町はその名前のとおり、四方を河川に囲まれる特殊な地形を有しており、水の流れとともに歩んできた町と言えます。洪水が繰り返されたことにより、肥沃な土が運ばれ、農業が発展したほか、水害の克服や水害から身を守るため、住民にも助け合い、共助の精神が根付いています。

町には、冬に白鳥が飛来するスポットや、「金笛しょうゆパーク」、「遠山記念館」など魅力あるコンテンツが揃っています。また、堤防に囲まれ、平坦な地形の川島町には田園風景が残っており、米やイチゴといった農作物、「すったて」という農作業の合間に簡単で美味しく食べられる食として受け継がれてきた郷土料理などが有名です。また、川沿いにサイクリングロードが整備されており、サイクリストも多く来訪する町となっています。

川島町では、人口減少や公共施設の適正化の観点から2035年をめどに小中学校の1校体制への集約や他の公共施設も適正化を検討することとしております。人流なども踏まえ、そこから5年度の2040年を一つのゴールとして、「地域交流の場の整備」「町外からの観光客等の流入」「新たな公共的交通ネットワークの構築」など、以下の将来像・理想像を掲げております。

これらが達成されることにより、「地域のつながりができた!」、サイクリストが「休憩ついでに川島町のことを知れた!」などの声があがり、地域が活性化することを期待しています。

一方で、町の現状としては「交流の機会が減り、地域の元気がなくなってしまった」「外出するための移動手段がない」「子育てなどを考えたときに町外に引っ越したほうがよいのだろうか」などの声を耳にします。

ここからは具体的な数値もお示ししながら町の現状をお伝えします。まず、人口では最大23,322人から現在は18,779人と、ピーク時から20年ほどで約20パーセントの減少となっております。年間の出生数も減少傾向にあり、人口減少、少子化に歯止めがかからない状態にあります。

また、公共交通に対する満足度が約6パーセントと極めて低くなっており、住民ニーズにあった交通整備は喫緊の課題と言えます。また、町民アンケートに回答した方のうち20代の定住意向が約30パーセントと平均の半分となっており、地域の活力減少が危惧されます。若者からは「駅がないと不便である」「バスの運行本数も少なく、高校生の通学手段が限られる」などの声も挙がっており、交通手段の確保は町の活力維持のためにも重要な要素であることがわかります。

これらの現状を踏まえ、町の課題を御説明いたします。冒頭にも申し上げましたが、少子化に伴う、小学校の統廃合等による遊休施設の活用が大きな課題となっております。また、老朽化に伴う公民館の閉館による地域コミュニティの希薄化も危惧されるところとなっております。

「廃校問題」「地域資源のPR拠点整備」「公共交通」など様々な課題から、将来的な地域の活力減少が危惧されるところでございます。時間も限られておりますので、今回はまず廃校問題に着目して、後ほど説明をさせていただきます。地域活性化に向けた一つの要素として、廃校を活用した事業に取り組んでまいりたいと考えております。

廃校を活用した事業の中でも今回は、「ちょっとした困りごと」を解決できるプラットフォームの整備という観点で説明してまいります。ここで掲げる「ちょっとした困りごと」の町の考える解決策例を以下に示します。企業の皆様からは、既存の発想にとらわれない提案を広く募集いたします。

それでは、フィールドとなる町の廃校について、御説明いたします。川島町には現在、ドラマなどの撮影や、貸館利用を行っている「出丸小学校」「小見野小学校」の2校の廃校に加え、2025年からは新たに「つばさ南小学校」「つばさ北小学校」の2校が廃校となりますが、具体的な活用方法が決まっていないことが課題となっています。また、川島町は都市計画法に定められる、新たに家を建築することが原則としてできない市街化調整区域が町全体の90パーセントを超え、開発等が進みにくい地域となっております。図ではピンク色のエリアが市街化区域、その他が市街化調整区域となっています。

廃校となる4校はいずれも市街化調整区域に位置し、人口減少、少子化の影響を大きく受けている地域となります。今回のピッチでは、4校のうち出丸小学校をフィールドとし、例示をさせていただきます。

まず、フィールドとなる出丸地区ですが、川島町の南東に位置し、入間川、荒川に挟まれており、河川や水田に関する地名が多数あることから、水とともに暮らしてきた歴史を感じることができ、共助の気質があると言えます。また、2つのサイクリングロードが近接し、堤防上を多くのサイクリストが通過する地域です。なお、地域全域が市街化調整区域であり、人口はピーク時から約35パーセント減と、人口減少が進んでいます。さらに、最寄りのバス停から徒歩30分と交通アクセスにも課題のある地域となっています。

ここで、ピッチのタイトルにもある「知恵伊豆」と出丸地区の関係について簡単に御説明いたします。「知恵伊豆」とは川越藩主でもあった江戸幕府の老中、松平信綱のことで、川島町を含む川越藩領内の河川や道路等の基盤整備に尽力しました。

川島町は冒頭にも申し上げましたが、四方を河川に囲まれ、古くは水害に悩まされていましたが、西暦1600年頃に伊奈忠次により地域を堤で囲む基礎が築かれ、その後川越藩主となった信綱が堤防の強化に取り組んだと言われています。その信綱の功績は、川島町の地名にも残っています。

それが、「出丸地区」です。一説によれば「出丸」地区の名の由来は信綱の政治手腕に感激した農民たちが、信綱のことを「いでまる」と呼んでいたのが地名となって定着し、後に今の漢字の出丸に改められたと言われています。地域として、知恵伊豆のように困った人を助けられる地域や人でありたいという思いがあったのではないかと推察します。

そんな地区にある出丸小学校ですが、2018年に廃校となり、現在はドラマや映画などの撮影、地域団体への貸出、学校開放を行っています。写真にも写っていますが、校庭の真ん中にあるニワウルシの木は、芽が赤いところから、地元ではアカメと呼ばれ、シンボルツリーとして親しまれています。

出丸小学校を活用し、地域の活性化を図る理想の姿として、以下、4点を挙げております。まずは出丸地区で廃校活用に取り組み、今後各地区に展開されることにより、町の最上位計画である総合振興計画に掲げる「ここが好き、やっぱり好き」と言われる川島町を目指したいと考えております。また、廃校活用における理想の姿が達成されることにより、地域全体、ひいては川島町全体の活性化につながるものと考えております。

廃校をこんな方に利用していただきたいという例を簡単に御紹介します。まずは町内在住の子育て世帯です。地元のつながりがないという方も気軽に来ることができ、子育てなどの相談の場となることが期待されます。次に、町内在住の高齢者世帯です。地域間交流が薄れる中、気軽に交流することができる拠点となることが期待されます。最後に、自転車で来訪したビジネスパーソンです。川島町を通過するサイクリストに、休憩ついでに町、地域のことを知っていただく機会になることが期待されます。

なお、これまでに御説明した活用方法はあくまで例示であり、既存の発想にとらわれない地域活性化につながる様々なアイデアを広く募集いたします。民間企業だからこそできること、例えば、スケートボードパークやボルダリング場など、斬新なアイデアも期待しています。

御提案いただけた企業様と事業を進めるに当たり、川島町からはこれらのリソースの提供をいたします。町だからこそできること、同様に廃校問題を抱える自治体に対しての横展開の可能性もございます。

最後に、まとめとなりますが、人口減少による廃校問題や地域活力の減少といった課題に対し、企業の皆様からの「ちょっとした困りごと」の解決策や地域活性化につながる取組を提示していただき、実践することで、廃校が地域活動の拠点となり、地域や町のPRができる、ひいては町全体の地域活性化につながることを期待しています。

川島町の発表は以上となります。御清聴ありがとうございました。

質疑応答

モデレーター

お疲れ様でした。

川島町

ありがとうございました。

モデレーター

たくさんのリアクションありがとうございます。皆様からのコメントや御質問をチャットにてお寄せいただければと思います。では、グラフィックレコーディングを共有いたします。「廃校の利活用」は全国各地で起こっている課題かなと思いますので、ここで川島町さんと先進事例を一緒に作ることができればということかなと思いますけれども、御質問が寄せられるまでの間、私の方で口火を切らせていただければと思います。

廃校の活用のイメージとして「ちょっとした困りごとを解決していくんだ」ということで例示で子育て世代の集まれる場所、寄り添える場所といった話があったんですけれども、公共的な性格と言いますか、社会的な役割みたいなところが期待されることが、この「ちょっとした困りごと」というフレーズからは思い浮かぶのですが、スケートボードなんていう、斬新な、という話もありましたけれども、完全に企業側に自立、自走してもらうということが今回、町側の条件になるのか。というのは、先ほどの繰り返しになりますけれども、ある程度公共性を持たせたもの、社会性を持たせたものは、完全に営利では事業の性格が成り立たないということもありえるかと思うのですが、そういった場合に事業内容によっては行政も関与していく、あるいは率直に言うと費用負担も自治体が考えていく、といったことは視野に入っていらっしゃいますか。

川島町

そうですね、町としては何かしら地域の活性化につながる取組を実施したいと考えておりますので、内容によっては御提案いただいた企業様と相談をさせていただいた上で、町の方ももちろん、負担させていただいた事業ということも十分に考えられるかなと思います。

モデレーター

町の皆さんの「ちょっとした困りごと」という視点で言うと、町の皆さんのニーズや声が非常に重要になってくるかなと思います。それはもちろん町役場の皆さんが日々最前線で直接受け止めていることとは思いますが、この利活用に向けて、これも川上の方の話になるんですけれども、自治体の声を聞く、アイディアを聞く、みたいなことを一緒に考えるワークショップをやりましょうとか、住民の皆さんと一緒に考えるというところからの御提案みたいなこともありえますか。

川島町

あるかなと思っています。今回は廃校をテーマに挙げたというところで、小学校はその性質から地域に根ざした施設でありまして、地元のニーズを拾い上げるためにも、ワークショップから始めるということも十分にあるかなと考えております。

モデレーター

ありがとうございます。幅広に御提案をいただきたいということかなと思います。御質問をいただいている中では、「建物の耐震補強の施工、水道、トイレの使用は可能ですか」ということなんですけれども、ライフラインの部分、あるいは建物の現状ということだと思うんですけれども、今、一部活用されているんですよね。

川島町

そうですね、学校の建物は廃校になる直前に耐震工事を行っておりますので。トイレの方も活用するために綺麗に整備し直しておりますので、そういった部分は十分に使えるかなと思います。

モデレーター

学校としては廃校したけれども、一部活用している部分があるので、ライフライン的なところは残しているということですね。

川島町

そうです。はい。

モデレーター

もう一つ、御質問をいただきました。「交通分野での御提案もありでしょうか」。ちょっと具体的なイメージをこの場で持つことはできないかもしれませんが、これも同じく幅広に受け付けるということでよろしいですか。

川島町

もちろんですね。今回は廃校ということに絞っていますけれども、まちとしては公共交通は非常に大きな課題になっておりますので、御提案をいただけると非常にありがたいと考えています。

モデレーター

お集まりの皆さん、そういう提案もウエルカムとのことです。それと、「避難所として災害時に使う想定はありますか」と、元小学校なので体育館などを、ということかと思うんですが、その辺はいかがでしょうか。

川島町

避難所というところでは、水害時に関しては基本的に町外への避難といことで呼びかけているんですけれども、こちらの出丸小学校は3階建てになっております。上の部分は浸水しない想定になっていますので、水害時についても避難所として今のところ指定を受けております。もちろん、地震の際にも、現在は避難所として使用する想定になっております。

モデレーター

そういう想定で、稼働もしているということですね。最後の質問になります。「廃校の施設運営管理の体制は既にありますか」ということなんですが、これは私の趣旨の受け止めが間違っていたら申し訳ないのですが、既に廃校にはなったものの、施設として別の用途として稼働していますので、市の施設として機能があるので、市が所管してメンテナンスだったり、光熱費の支払いなど、市が管理をしていますよね、ということかなと思うんですけれども。今回のフィールドとなる廃校以外の4つも含めて、今の管理状況はいかがですか。

川島町

既存の2校の廃校、出丸小学校、小見野小学校については、全ての曜日ではないのですけれども、週4日、町の会計年度任用職員が常駐しておりまして、予約などの施設管理を実施している状況になります。残りの2校については、現段階での運営体制が決まっていない状況です。

モデレーター

市の施設であることには変わりがありませんので、いつでも使う必要性が発生したときには市としてちゃんとそれを使えるような状況にする、そういう姿勢ではあるということでいいですか。

川島町

そうですね。

モデレーター

ありがとうございます。たくさん御質問いただきまして、ありがとうございます。これで質問、質疑は終わりたいと思います。では、最後にですね、お集まりの皆さんに、またたくさん質問をいただけていますので、関心があるテーマなのかなとお見受けします。笛木さんから、お集まりの企業の皆さんに、たくさん提案をいただけるように、最後にメッセージをお願いしたいと思います。

川島町

たくさんの質問をいただきまして誠にありがとうございます。先ほどの質問の回答の中でも申し上げましたけれども、廃校、小学校は地域に根づいた施設でありますので、この廃校が賑わうことが町全体の地域活性化につながるのではないかと考えております。是非、川島町を盛り上げたい、地域を活性化させたいという企業の皆様から御提案をいただければ非常にありがたいと思っております。町としても、地域が活性化することで川島町に住み続けたい、川島町で暮らしたいという方が増えることにつながると良いなと思っておりますので、是非、積極的な御提案をいただけるとありがたいです。本日はありがとうございます。

モデレーター

ありがとうございます。先ほどの質疑応答の中でも見えてきましたが、幅広に提案、川上、川中でも構わないですし、分野も交通でも構わないし、幅広に御提案いただきたいということですので、是非、企業の皆様に御検討いただきたいと思います。笛木さんお疲れ様でした。

川島町

ありがとうございました。

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