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掲載日:2024年12月27日

令和6年12月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(永瀬秀樹議員)

ニューツーリズムによる観光振興について

Q 永瀬秀樹 議員(自民)

際立った自然資源や社会資源、文化資源に恵まれたとは言えない本県の観光振興は、本県の特性を生かした新たな観光手法の下に取り組んでいくべきではないでしょうか。
近年、我が国においては、スローライフの流行や健康志向の増大、地域文化や歴史の再発見・利活用の動きなどがあり、これらを生かした地域資源を効率的、効果的に活用できる地域密着型のニューツーリズムとして注目を集めるのが、サイクルツーリズムとフットパスです。
1点目として、自転車を活用した観光、サイクルツーリズムについてお聞きします。
県は、第2次埼玉県自転車活用推進計画において、「サイクルツーリズムの推進による観光立県埼玉」の実現を掲げ、関係部局が連携して取り組んでいると存じます。
まず、サイクルツーリズムを進めるために必要な自転車走行空間の整備による自転車ネットワークの形成について、現在の進捗状況を教えてください。
次に、サイクルツーリズムの推進モデルルートへの登録についてお聞きします。
サイクルツーリズムの推進モデルルートとは、地域の魅力を盛り込んだ国が設定するサイクリングルートの基幹ルートのことであり、本県にはまだありませんが、現在、全国41の都道府県に101のコースがあります。サイクルツーリズム推進に資するため、早期に登録し取組を進めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。県土整備部長の御所見をお聞かせください。
2点目として、県が新たに取り組むべきニューツーリズムとして、全国各所で取組が広がっているフットパスの導入についてお聞きします。
フットパスとは、イギリスを発祥とする、森林や田園地帯、古い町並みなど地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くことができる小道のことです。現在、全国に123の団体があり、580本のコースが設定され、総距離4,278キロメートルに及んで、多くの自治体等から注目されています。
移住への機動力ともなり、フットパスは確実に浸透していると思われます。埼玉県にはまだ存在しませんが、地形が平たんで豊かな自然や里山風景、歴史や文化に形づくられた趣ある町並みといった多彩な魅力に富み、人口の集積する首都圏に位置する我が県は、フットパスに適した条件を備えていると考えられます。
当初、行政としての関与は市町村レベルが多かったフットパスですが、現在は北海道や熊本県、兵庫県等の都道府県、さらには複数県にまたがる広域連携での整備やプロモーション活動へと広がりを見せています。
県は、地域特性を生かしたウォーキングを基軸とした観光振興と地域活性化の効果的な方策として、フットパスの導入に取り組んではいかがでしょうか。産業労働部長の御所見をお聞かせください。

A 吉澤隆 県土整備部長

まず、サイクルツーリズムを推進するために必要な自転車通行空間の整備についてでございます。
サイクルツーリズムを推進するためには、安全で快適な走行環境の整備や、サイクリストを支援する受入環境整備、地域の魅力などに関する情報発信などについて、官民が連携して進める必要があります。
県管理道路の自転車通行空間の整備状況は、令和5年度末時点で193.3キロメートルが完了しております。
第二次埼玉県自転車活用推進計画では、令和8年度末までに212.5キロメートルまで延ばすことを目標としています。
引き続き自転車通行空間の整備を推進し、自転車ネットワークの形成に取り組んでまいります。
次に、サイクルツーリズムの推進モデルルートの登録についてでございます。
国へのモデルルート登録の要件として、検討会議を設置し、広域的なルートを設定した上で、走行環境や受入環境の整備、情報発信などについて、関係機関が連携して取り組むことが求められています。
県では、モデルルートに対する関心が高い、さいたま市など荒川沿いの6市町、秩父市など秩父地域の5市町において、本年6月にサイクルツーリズム推進検討会議を設置いたしました。
本検討会議では、国、関係自治体、警察本部の他、サイクリスト、地元の観光協会、鉄道会社なども参加し、ハード、ソフトの両面から検討を行っております。
現在、最終的な調整を行っており、令和6年度中を目標に、国の自転車活用推進本部にモデルルートの登録を申請いたします。
今後とも各関係機関と連携し、サイクルツーリズムを推進してまいります。

A 目良聡 産業労働部長

本県は、首都圏にあって、荒川や利根川などの豊かな河川や、武蔵野の雑木林といった自然に恵まれており、風情あるレトロな街並みも数多く残されています。
県では、こうした魅力を生かし、県公式観光サイト「ちょこたび埼玉」で、ウォーキングで巡る体験型観光をPRしています。
例えば、大宮公園や氷川神社を巡る歴史・文化体験、川越の街並みとスイーツを楽しむ女子旅、長瀞渓谷や岩畳などの自然体験など、特徴あるコースを紹介しています。
こうしたコースを少し工夫すれば、歩きながら自然や歴史・文化に触れるフットパスとして位置づけることが可能かと思います。
今年度、ドイツの旅行会社とともに、秩父札所巡りや川越の街歩きを企画・実施したところ外国人観光客から大変好評で、ウォーキングを軸とした観光がインバウンドに有効なことが確認できたところでもあります。今後、観光関連事業者等で構成する県観光プロモーション戦略会議において、県内各地のハイキングやウォーキングコースで、フットパスとして打ち出せるものを募り、改めて全県でプロモーションしていくことなどを検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

ファックス:048-830-4923

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