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掲載日:2020年7月8日
Q 日下部伸三議員(自民)
知事自らが制定した多選自粛条例は改廃されず存続しておりますので、これについて質問させていただきます。
知事は27年6月議会で、4選出馬の理由を個人の価値と世の中の価値を考えた場合、世の中の価値を重視した。つまり、多選自粛条例を守ることよりも4期目をやってくれという周りの声に応えたと述べ、改廃条例を提案しない理由を、自ら四選出馬のハードルをなくして問題なしとすることにつながり、潔しとしないと述べました。4期目を目指すのであれば、その可否決は別にして、3期までという多選自粛条例を廃止するか、あるいは4期、5期に改める条例を提案してから出馬するのが議会制民主主義のルールです。改廃条例を出すべきということは27年6月議会で決議され、知事に近い良識ある県議や清水さいたま市長らも進言してくれたようですが、知事は聞く耳も持たずでございました。
4選後の27年9月議会で日下部が、改廃条例の提案を潔しとしないことは、大局的、長期的に見れば、知事個人の価値であり、耐えがたきを耐えて改廃条例を提案し、埼玉県政の議会制民主主義を守ることが世の中の価値ではと質問したところ、知事の答弁は、一般的な条例では改廃することは当然だが、多選自粛条例は私だけに適用される条例で性質が異なる、立候補自体は条例違反ではなく、条例を改廃せずに立候補したからといって議会制民主主義のルール違反とは思わないでございました。
多選自粛条例だけを特別扱いするのはいかがなものかという再質問に対する知事の答弁は、見解の相違でございました。
今年の2月議会で、荒川岩雄議員の多選自粛条例の在任期間の努力規定に関わる質問に対し、知事は、選挙の結果、知事として皆様から御負託をいただいたことに伴い、在任期間の努力規定については事実上実効性が失われているように思いますと答弁されました。
この答弁について2点伺います。
この答弁は、選挙に勝ったから、もう議会が議決した条例を守らなくてよいと言っているのと同じで、議会を極めて軽視する発言という認識が知事におありかどうか伺います。
当時の新聞紙面は、「上田氏は直接県民に問うと述べていた多選問題への言及を極力を避け、ひたすら3期の実績を強調する老獪な戦術で選挙戦に勝ったが、有権者の4人中3人が投票しない低投票率での当選は、消極的信任にすぎない。知事による条例破りは埼玉県政の汚点にほかならず、4選は免罪符とならない」と書いております。
投票率に限らず最多得票を獲得した者を当選人とする現行ルールの選挙では、上田知事の圧勝でした。しかしながら、有権者の75パーセントには、真夏の酷暑の中、せっかくの日曜日にわざわざ投票所までに足を運んで、名前を書きたい候補者がいなかったわけでもあります。有権者の50パーセント以上が「上田清司」と書いているならともかく、15パーセントしか「上田清司」と書いていない選挙で、有権者が知事の条例破りを是認したと考えるのはおごりではないかと考えますが、知事の見解をお伺いいたします。
3期までという多選自粛条例は改廃されず存続しておりますので、努力規定は守っていただきたいと思います。後藤新平氏の言葉に「財を残すは下、仕事を残すは中、人を残すは上」という言葉がございます。財産を残すと相続争いが起こるので下、仕事を残すのがまあまあで中、一番良いのは後継者を育てることでございます。知事は後継者を育てる努力をしているのかどうか伺います。
A 上田清司 知事
「知事の政治姿勢について」のお尋ねのうち、「本年2月定例会での『多選自粛条例の在任期間の努力規定』に対する答弁について」の議会を極めて軽視する発言だったという認識があるかどうかについてでございます。
荒川岩雄議員から御質問をいただき、「知事として県民の皆様から御負託をいただいたことに伴い、在任期間の努力規定については事実上、実効性が失われているように思います」と御答弁を申し上げました。
私がこのように考えるのは、私自身に限っての努力規定という特殊な条例の性格によるもので、決して議会軽視というものではございません。
次に、有権者の15%しか上田清司の名前を書いていない選挙で「有権者が知事の条例破りを是認した」と考えるのはおごりではないかについてでございます。
先の知事選においては、多選自粛条例が争点になっていました。そうした中で、結果として投票率が26.6%と低いものでございました。
有権者の15%しか私の名前を書いていないという御指摘をいただきましたが、投票率自体が低いものでございます。
日下部議員が応援された候補は5.5%にしか過ぎなかったんです。
一般的に、地方の市町村長選挙や議員選挙はいずれも低投票率の傾向があり、それゆえ全有権者に占める得票率は極めて低くなっております。
これをもって、有権者の信任を得ていないという指摘は当たらないと考えております。
投票率が高ければ信任をされ、低ければ信任されていないという理論構成が正しいことになれば、日本中の自治体や議会が大混乱ということになります。
私自身は決しておごっているものではございません。
次に、「後継者の育成について」でございます。
県知事は県民が選ぶもので、私が後継者を育てるというのも何か僭越な気がいたします。
私の任期もまだ2年以上ございます。
政治の世界は一寸先は闇とも言われております。
今は日々、県政に全力を尽くすことしか考えておりません。
再Q 日下部伸三議員(自民)
知事の答弁についての、私が聞いているのは、有権者の15パーセントが「上田清司」と書けば、知事が多選自粛条例を破ったことを有権者が是としたと考えるのは、おごりではないかということを聞いているんですよ。全然違う答弁されたというふうに思うんですけれども。有権者の15パーセントが「上田清司」と書けば、それは有権者が条例破りを認めたと考えるのは、知事のおごりではないかというふうに聞いたんです。
再A 上田清司 知事
そもそも論からして、おごりというこういう言葉も、見る人、感じる人の差もありますので、私は議員が思われているように、おごっているつもりはないということを強調したいと思います。
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