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掲載日:2024年6月20日

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第7回くぬぎ山地区自然再生協議会 議事要旨

1 開会

2 挨拶

犬井会長より挨拶が行われた。

3 議事

(1)県の取組方針について

県委員から、資料1「くぬぎ山自然再生事業の進め方について」に基づき、県の基本方針が示された。

基本方針と併せて、資料1の2に基づき、緑地保全の制度の内容について説明があった。

委員から、「実施対応案の比較」という資料が配付された。資料は委員が県に対して情報公開請求して入手したものであり、内容は以下のとおり。

  • A案:117haのうち既存の緑地部分のみに特別緑地保全地区を指定
    自主的移転後の跡地について自然再生を実施
  • B案:117ha全てを特別緑地保全地区に指定
    産廃施設等の移転誘導は県営都市公園事業により実施
  • C案:152ha全域に特別緑地保全地区を指定
    全ての産廃施設等の移転誘導のために都市公園制度を導入

将来的な取組の中に、「くぬぎ山地区自然再生全体構想に基づき」というような文言を盛り込むべきという付帯意見が付され、県の基本方針が大筋で了承された。

主な意見

(委員)

  • B案は協議会で協議して、基本的にこれでいこうとの案に近いもの。移転誘導を図りながら、長い時間をかけて事業者の了承を得ながらやっていくもの。
  • ただ、既存の緑が伐採されるという事態が起こってくるので、早く117haを特別緑地保全地区に指定してもらいたい。その上で、B案に近づけるように議論を進めていければよい。

(委員)
くぬぎ山の自然再生というのは、全国の人たちが産廃問題とダイオキシン問題として捉えている。そういう点から言うと、産廃の移転誘導と雑木林の再生が自然再生の一番大きな根幹だと思う。

(委員)
なぜB案ができないのか。ここは自然再生を協議するための会議ではないのか。樹林地に保護指定をするだけでは自然を再生することにならない。

(委員)
県の方針は、保全にだけ焦点を当てている。その考え方が非常に小さく貧相に見える。私たちは10年、20年かけてもいいから崇高な目標に向かって行こうということで話をしている。

(県委員)
まずは特別緑地保全地区を指定し、既存の緑を守りたい。その後、改変地については、自主的な移転の機会を捉えて公有地化し自然再生を図っていく。

(委員)
過去には県で独自に都市公園をかける、と提案していたのに、なぜ都市公園はかけないというふうに方向転換したのか。

(県委員)
総合的に検討した結果、特別緑地保全地区をかけていくのがベターだとの判断をした。

(委員)
県の方針には汚染土壌をどうやって回復するかということが一切書かれていない。最初に汚れているところを片づけて、それから木を植えたりすればよい。

(委員)

  • お金を出したからといって再生するわけではない。委員の皆さんがどうしたら再生するのか、本当に自分たちも参加するという意識がなければ絵に描いた餅である。
  • くぬぎ山はほとんどが私有地。制限を受けるのは地権者である。地権者の協力がなければいくら決めたって一歩も踏み出せない。それも考えながら議論してもらいたい。

(委員)
企業のことばかり考えているが、産廃問題で農家は被害が出た。自分としては117haを今日にでも特別緑地保全地区に指定してもらいたい。また、産廃施設については、ビデオをつけるとか、そんなに予算をかけないでもできることをやってもらいたい。

(委員)
基本方針の「当面」というのはどれぐらいの期間のことを言っているのか。いつごろまでにどのようなことをやるというようなことを提示してもらいたい。

(県委員)
特別緑地保全地区の指定については、都市計画の手続を経てやっていく。土地の買い入れについては、行為の許可が受けられないことに対する代償措置として行うものなので、具体的な目標設定は難しいことを理解してもらいたい。

(委員)
伐採がいまだ続いているので、樹林地の保全を早急にやってもらいたい。

(2)当面の自然再生の進め方について

県と市町から資料2に基づき以下のような提案があった。

  • 公有地等の保全管理を実践する意思のあるメンバーを募る。
  • メンバーはその山林に適した保全計画を策定し、協議会へ諮問する。
  • 協議会は計画に対し意見を述べ、メンバーはそれに基づき作業を実践する。
  • 作業実施後に協議会へその成果を報告する。
  • これにより、くぬぎ山にふさわしい保全管理のためのデータやノウハウが得られ、実施計画を作成するための基礎資料となる。

提案内容について、次回以降に再度協議することになった。

主な意見

(委員)
萌芽更新をずっと続けていくというのがくぬぎ山の農用林の自然再生である。農家が主体になって伐採更新をやるという組織でなければくぬぎ山では活動するべきではない。

(委員)

  • 公有地だけでなく、私有地も含めた形で提案して欲しい。
  • 私有地も含めた全体の中でその公有地を位置づけるようにして欲しい。
  • 各個別の事業主体の事業計画も協議会で責任を持って決めること。
  • 科学委員会を設けてモニタリングをきちんとやりながら、順応的な管理をすること。

(委員)
自然環境に関する事前の十分な調査を行ない、事業着手後も自然環境の再生状況をモニタリングし、その結果を科学的に評価し反映させることが必要。

(3)役員改選

  • 会長選出にあたり3人の候補者が推薦されたため、投票を行なった結果、勅使河原彰委員(狭山丘陵の自然と文化財を考える連絡会議)が選出された。
  • 副会長には、飯田芳男委員(成蹊大学名誉教授)と鬼頭秀一委員(三富地域再生研究所)が選出された。
  • 監事には、小谷栄子委員(きれいな空気をとりもどす会)と横山進委員(三富江戸農法の会)が選出された。

(4)その他

  • 事務局から、2月中に新規加入の募集を行なったが、応募がなかった旨の報告があった。
  • 川越市委員から、川越市が行なった「川越市中福(なかふく)地内における土壌中のダイオキシン類確認調査結果について」について資料に基づき説明があった。

4 閉会

お問い合わせ

環境部 みどり自然課 みどり保全・総合調整担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 第3庁舎2階

ファックス:048-830-4775

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