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Q 飯塚俊彦 議員(自民)
皆さんはオーラルフレイルを御存じでしょうか。老化に伴い、噛みにくさ、滑舌の低下など、高齢期に生じる複雑な課題が重複して生じるお口の衰えの状態であり、そのまま放っておくと心身の衰えにつながるおそれがあります。お口の衰え、すなわち唇から始まる顎やのどの筋力の衰えなのであります。
平成元年、国と日本歯科医師会は、80歳になっても20本以上の自分の歯を保とうという目標を掲げた8020運動を提唱しました。この目標の達成に向けて様々な普及啓発が行われた結果、平成元年当初は1割に満たなかった8020の達成者は、平成28年には5割以上となりました。今後も8020の達成者は増えていくことが見込まれますが、健康長寿の更なる延伸のためには、歯の本数だけでなく、口腔の機能にも注目したオーラルフレイル対策も積極的に取り組む必要があります。埼玉県では、平成23年10月18日に埼玉県歯科口腔保健の推進に関する条例も制定しております。
去る2月20日、東京都立産業防疫センターで開催された健康関連の展示会において、本庄市児玉郡歯科医師会の歯科医師による最新のオーラルフレイル予防に関する講演会が開催され、参加してまいりました。講演の歯科医師は、日頃から地域の高齢者や特別養護老人ホームなどでオーラルフレイルを予防するための器具「エントレ」を使った口腔トレーニングに熱心に取り組んでおり、実際にトレーニングを受けている方には大変好評であります。
講演会では摂食、そしゃく、嚥下機能の回復が全身の機能維持や回復に深く結び付いていることから、器具を使ったトレーニングを行うことで口腔内の衛生状態の改善と誤嚥防止につながるとの説明がありました。私も入浴の際、器具を使った口腔トレーニングを毎日やっております。簡単なトレーニングで器具を口にくわえ、鼻で呼吸をするだけです。これを使い始めてからは唾液の出がよくなり、声もよく出るようになったような気がします。オーラルフレイルの予防につながっていることを実感しているわけであります。
私は、これまでも一般質問などでオーラルフレイルの予防改善について質問をさせていただきましたが、もっと多くの方々に知っていただき、オーラルフレイルの予防に取り組んでいただくことが大切だと考えています。そこで、簡単に機能向上を図ることができる器具などを使った口腔トレーニングを普及していく必要があると考えますが、保健医療部長の御見解をお伺いいたします。
A 表久仁和 保健医療部長
老化に伴う嚙みにくさ、滑舌低下などのオーラルフレイルは、身体機能や社会とのつながりの低下につながることから、オーラルフレイル予防に取り組むことは非常に重要です。
このため県では、県ホームページにおいて、オーラルフレイルへの注意喚起と、口腔ケアのポイントについて紹介しているほか、県歯科医師会の協力により、「オーラルフレイル予防マニュアル」などの作成や動画を作成し、歯科医師や市町村などに周知しております。
このマニュアルには、口腔内の機能向上に役立つ「お口の健康体操」や議員から紹介がございました、エントレを使った健康体操などを掲載しております。
また、昨年5月に開設された「岩槻高齢者講習センター」の中の「お口の元気アップステーション」において、歯科衛生士による口腔機能の悩みの個別相談、口腔ケアの実践方法の紹介のほか、口腔トレーニングの器具の展示も行っており、多くの方に御利用いただいております。
口腔トレーニングは、身体の状況に応じて、器具を使うものや器具なしでできるものなど、様々なやり方が推奨されており、継続してトレーニングに取り組むことで、オーラルフレイルを改善することができます。
多くの方が御自身にあった口腔トレーニングに取り組んでいただけるよう、器具を使ったトレーニングやお口の健康体操など、県歯科医師会や市町村と連携してオーラルフレイル予防の普及に努めてまいります。
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