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ページ番号:231506
掲載日:2023年3月14日
Q 辻 浩司 議員(民主フォーラム)
近年、柔軟仕上げ剤や香り付き製品に含まれる香料によって、頭痛や吐き気などといった体調不良を訴える人が増えています。香りの害、香害として注目を集め、そのメカニズムが分からない部分があるものの、香害が高じると化学物質過敏症に移行する人がいます。
こちらは埼玉県が作成したチラシのデザインです。読みますと「知っていますか?香りのエチケットその香り苦手な人がいるかも」と題し、柔軟仕上げ剤を例示して、「香りの感じ方には個人差があります。自分にとって快適でも、他人にとっては不快に感じることを認識しましょう」と呼び掛ける内容となっています。
現状、香害や化学物質過敏症のメカニズムが十分に解明されていない中で、因果関係を特定しての注意喚起が難しい中で、苦手・不快という感情に対するエチケットとして表現したものと思います。しかしながら、香料による健康被害は苦手やエチケットで片付けるには余りにも深刻だと思います。
私も、香料など化学物質によって健康被害を生じている方のお話を聞く機会がありました。電車などの公共交通機関の利用、人が集まる店舗の利用が難しい、宿泊施設の利用や身に付ける衣類など細心の注意を払いながら生活することを余儀なくされ、文字どおり息をひそめながら暮らしています。健康な人が何の躊躇もなく安全だという前提で胸いっぱい吸い込むことができるこの空気の中に、ごく微量でも香料などの化学物質が混じっていた場合、吐き気や頭痛などで苦しむことになります。
因果関係が証明されていないことと、被害に対して傍観することは同じではありません。香料などの化学物質によるこれらの症状は現代の新しい病気です。苦しんでいる人がいる以上、それを未然に防いでいくことを行政はやっていく責務があります。
そこで、提案ですが、香料自粛のポスターの表題を現在の「その香り苦手な人がいるかも」から、現状の被害の重さを反映させて「その香り困っている人がいます」という被害の実態に即した内容に変えることができないでしょうか、県民生活部長にお伺いいたします。
A 真砂和敏 県民生活部長
県内の消費生活センターに寄せられた柔軟仕上げ剤の香りに関する相談は、令和3年度が6件、令和4年度は2月10日現在で9件となっております。
その相談内容は、柔軟仕上げ剤の香りで「体調不良となる、困っている」と訴えるものが多くなっております。
この問題は原因が解明されておらず、規制がないことから、周りの方に対する配慮として、柔軟仕上げ剤などの香りで困っている方がいるということを認識していただくことが重要だと考えます。
これまで、県では、啓発用ポスターやチラシを作成してまいりましたが、その内容は、議員御指摘のとおり「その香り、苦手な人がいるかも!?」というものでございました。
これに対し、令和4年秋に、消費者団体から、「苦手というレベルではなく、生活を送るうえで困っている人が確かにいる」との御意見を伺いました。
そこで、県のホームページやラジオCMにおいて、香りで「困っている」人がいることを認識していただくよう呼び掛けを行っているところでございます。
今後は、啓発用ポスターの作成に当たりましても、同様に被害の実態に即した内容とした上で、広く県民に周知してまいります。
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