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掲載日:2022年3月30日
Q 荒木裕介 議員(自民)
デートDVには、殴る、蹴るなどの身体的な暴力、どなる、逆ギレする、無視するなどの精神的な暴力、そして性行為の強要などの性的な暴力、さらには束縛や携帯電話のチェックといった社会的制限、また、無理に貢がせたり、お金を返さないといった経済的暴力など、様々な暴力の形態があります。暴力や考えの押し付けといった、力で思いどおりに相手を支配しようとすることでデートDVは起きるのです。
デートDVの事案は、DV防止法に適用されないことはさきに触れましたが、身体的な暴力、性的な暴力、経済的暴力は、それぞれ刑法に抵触する可能性があるのに対し、精神的な暴力は、その可能性が低いとされます。つまりこの問題は、恋人同士の親しい相手だからこそ許されるという安易な思い込みに基づいた交際相手への暴言や束縛、また携帯電話の監視など、外からは見えにくく確認しにくい行為であるからこそ、いち早く加害者や被害者に自覚させ、事態が悪化する前に対処することが必要であると考えます。
そこで、県民生活部長にお尋ねいたします。
現在、県ではこうしたデートDV被害に悩む方への相談窓口を設けていますが、刑法に抵触しない暴力行為への対策として、加害者と被害者にどのように認識させ、対処しているのでしょうか、お伺いいたします。
A 真砂和敏 県民生活部長
恋人同士が、加害者被害者にならないためには、愛情表現が暴力行為になりうることを認識してもらい、デートDV被害にあったら一人で悩まず、いち早く相談していただくことが最も重要です。
そのため、何よりもデートDVの形態を分かりやすく見える化することで、被害を認識してもらうことが必要です。
そこで本県では、中学生のうちから普及啓発を図るとともに、市町村と連携しデートDVのチェックリストを掲載したカードを成人式で配布したり、場面ごとのデートDV事例をマンガ動画で発信しております。
また、相談窓口の周知も図っておりまして、男女共同参画推進センターや婦人相談センターをはじめ、県内22か所ある配偶者暴力相談支援センターで電話を中心に対応しております。
更に若年者が気軽に相談できるよう、新たにSNSによる相談窓口の設置を令和4年度予算案に盛り込み、併せて啓発も強化してまいります。
デートDVに対しましては、早期発見・早期対応が不可欠です。未然防止に向け、普及啓発や相談の呼びかけに積極的に取り組んでまいります。
再Q 荒木裕介 議員(自民)
今、御答弁いただきましたけれども、このデートDVで一番問題なのは、やはり加害者であると思うんですね。その加害者が、DVを行っていると認識させるために、若しくはそうした行為をやめさせるための対処法が、今の御答弁では弱いように思います。問題の大本、つまり加害をするほう、危害を加えるほう、この大本を断つために、被害を加える側への積極的な対処法をもっと具体的に行うべきと考えますが、いかがでしょうか、御答弁をお願いいたします。
再A 真砂和敏 県民生活部長
先ほど答弁申し上げましたように、デートDVは、恋人同士ゆえに、暴力行為を愛情表現と思い込みがちであります。加害者がデートDVに気づくことが大変難しいという特徴があります。
そうしたことから、デートDVの形態の見える化を図りまして、誰もが加害者にならないよう、引き続き意識啓発を図ってまいります。
また、一方で、国においては、DV加害者の地域社会における更生のための指導及び支援のあり方について検討を行い、必要な措置を講ずることとしております。
本県といたしましても、こうした国の動向などを踏まえ、加害者への取組のあり方について調査研究をしてまいりたいと考えております。
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