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掲載日:2022年3月30日
Q 荒木裕介 議員(自民)
今回の2月定例会において、埼玉県民生委員の定数を定める条例の一部を改正する条例が上程されました。これまでの定員8,012人から41人増の8,053人へ、増枠の改正案です。県内人口は減少傾向にあるものの、世帯数の増加を理由に定数を増やし、更なる民生委員のなり手確保に努める方針であります。
さて、かねてより本県でも民生委員のなり手不足が大きな課題となっております。なり手不足の原因としましては、昨今の社会状況の変化による課題、それは例えば介護、子供の貧困、虐待、ひきこもりや単身高齢世帯の増加などに伴う活動の複雑化、業務量の増大が挙げられ、無報酬で引き受けるには負担が大きくなり過ぎていると聞きます。
2019年3月に全国民生委員児童委員連合会が1万人に行った調査によりますと、高齢者家庭で災害に備えた活動を民生委員に望む声が多くなっており、近年の防災意識の高まりによって、今後は防災活動の比重も更に増すことが予想されます。民生委員の役割や活動範囲が非常に不明瞭なため、こうした社会状況の変化により業務が多様化していくことで、負担は増すばかりであります。また、市町村、地域によっても、その役割、活動の範囲に違いがあることは、民生委員を引き受ける際の不安要素であるとも伺います。
そこで、お尋ねいたします。今後、県として市町村と関係団体と連携して、民生委員の役割と活動の明確化を行い、民生委員を安心して引き受け、負担の軽減にもつながるよう、活動の見直しや体制づくりを支援する必要があると考えますが、福祉部長の御所見をお伺いいたします。
A 山崎達也 福祉部長
議員お話のとおり、単身高齢世帯の増加や児童虐待の対応など、複雑化する社会状況の変化により、民生委員の活動内容は質・量ともに増えています。
民生委員の職務は、民生委員法に定めがあり、住民の生活状態の把握、相談援助のほか、住民の福祉の増進を図るための活動まで含まれます。
職務範囲が極めて広く、実際の役割や活動内容は地域の実情に応じて違いが生じるため、県が統一的にその役割や活動を明確化することは難しいと考えています。
一方、全国民生委員児童委員連合会による「これからの民生委員・児童委員制度と活動のあり方に関する検討委員会」の中間報告では、民生委員が依頼されるものの中には、その職務を明らかに超えるものも散見されると指摘されています。
そして、民生委員の職務としては「対応しない」範囲を整理することで、負担軽減すべきとの提言がなされています。
そのことを踏まえまして、県、市町村及び埼玉県民生委員・児童委員協議会が協力して、「民生委員の本来職務とは言えない業務事例」を整理していくことで、地域の実情に応じた役割と活動の明確化を図ってまいります。
また、負担軽減の方策として、高齢者の見守り訪問や学校行事への参加といった業務などを、民生委員をサポートする協力ボランティアに担当してもらう体制を構築している自治体もあります。
県といたしましては、市町村や県民生委員・児童委員協議会と連携して、このような負担軽減につながる活動事例などを蓄積し、フィードバックしていくことで、民生委員を安心して引き受けられるよう支援してまいります。
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