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掲載日:2023年12月6日
Q 福永信之議員(公明)
私は、先月、川島ひばりが丘特別支援学校を視察しました。人工呼吸器をつけた児童生徒、胃ろうの児童生徒もいます。登校するとまず手洗い、続いて血中酸素濃度などを測り、お薬などをチェックし、水分を注入します。給食を自分で食べられない生徒には栄養注入をします。導尿による排泄、たんの吸引も欠かせません。呼吸器を外したり装着する作業は、お母さんが一日学校で過ごし受け持ちます。
医療的ケアの必要な児童生徒は、平成24年度に144人でしたが、昨年度は173人へと増えています。平成28年度の担当教員数は138名、それに常勤22名と非常勤13名の計35名の看護師が加わり、総計173名が学校生活を支えています。教室を視察しました。先生と看護師の皆さんのきびきびとした動きと真剣さ、児童生徒に注ぐ温かな眼差しに胸が熱くなりました。
児童生徒の瞳の輝き、様々に見せてくれる表情の変化にはもっと感動しました。お母さんがこうおっしゃいました。「家にいるときと学校にいるときとでは表情が全く違います。お友達と一緒に学びの場にいることがいかにすばらしいか。でもうちの子は18歳、卒業後進む先が決まっていません」、ずしりずしりと重い言葉でした。広々とした校舎がない、先生と看護師さんもいない、そして友達がいない在宅、18歳を境とする落差は大き過ぎます。
また、毎日お子様と一緒に学校へ通い、一日学校で過ごすお母さんからは「ショートステイがもう少し増えれば」との声も寄せられました。医療型のショートステイ施設は空床利用型の埼玉療育園のほか、県立嵐山郷の35名、埼玉医科大学関連の光の家13名とカルガモの家3名、そのほかは中川の療育センターが2名、福祉医療センター太陽の園5名だけです。
医療的ケアの必要な重度心身障害を持った生徒が卒業後に進む先となる、医療と療育ケアが必要な方々の入所できる施設の拡大、さらに医療型ショートステイの拡大についてどう取り組まれるのか、福祉部長の御見解を承ります。
A 田島 浩 福祉部長
まず、医療と療育ケアの必要な方々の入所できる施設の拡大についてでございます。
障害のある方が地域で安心して暮らせることが望ましいと考えておりますが、地域で暮らすことが困難な重度の障害がある方もおられますので、必要な入所施設については整備しなければならないと考えております。
医療と療育を受けられる入所施設は現在、県内に6箇所ありますが、平成30年4月にはさいたま市内の小児医療センター跡地に新たな施設が開所する予定になっております。
この施設の入所定員は60人で、ショートステイや在宅療養支援のための外来診療も実施されます。
今後新たにできる施設を含めた利用状況を踏まえ、施設整備の必要性について検討してまいります。
次に、医療型ショートステイの拡大についてでございます。
在宅で医療的ケアの必要な重度の心身障害のある方を介護している保護者の負担は大変重いものがあると考えております。
議員お話のとおり、医療と療育を受けられる入所施設におけるショートステイは少なく、身近な場所で利用できる状況にはなっておりません。
このため県では、県内に数多くあり、看護師が常時配置されております介護老人保健施設におけるショートステイを推進しております。
具体的には平成27年度から介護老人保健施設協会の協力を得て、施設の看護師などに重度障害に関する知識を学んでいただく研修などを実施しております。
これにより、現在受入れ可能な介護老人保健施設は10箇所となっております。
今後個々の介護老人保健施設への直接的な働き掛けなどにより、医療的ケアの必要な重度の心身障害のある方が身近な場所でショートステイを利用できるよう努めてまいります。
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