トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和7年2月定例会 > 令和7年2月定例会 代表質問・一般質問 質疑質問・答弁全文 > 3月3日(月曜日) > 美田宗亮(自民) > 令和7年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(美田宗亮議員)
ここから本文です。
Q 美田宗亮 議員(自民)
本県は、これまで人口増加が続いてきましたが、総務省が公表した令和3年10月1日時点の推計で、初めて人口減少いたしました。今後は、現役世代が減少する一方で、高齢者が全国トップクラスのスピードで増加することが見込まれているのは御存じのとおりです。次第に高齢化が進み、運転免許証を返納する方や運転に不安を持つ方が増加すると、住民の移動の足を確保するために重要となってくるのが、路線バスなどの地域公共交通であることは明白です。
しかし、例えば私の地元三郷市の状況を見ると、利用者が少ないから便数を減らし、便数が減ると利用者が更に減るという悪循環に陥っています。数年前に一バス事業者が撤退することになりましたが、市が路線バスを運行できるほかの事業者に業務委託をすることで、事なきを得ました。
また、少子高齢化による担い手不足が加速する中、時間外労働の上限や勤務間のインターバルのルールなどが厳しくなったいわゆる2024年問題もあり、バス運転者の不足が路線バスの運行維持をより一層困難な状況としています。
今後、自動運転の技術が確立すれば運転者不足は解消されるのかもしれませんが、全国に普及するには、当然それ相応の時間がかかります。そこに至るまでの間は、県としても地域公共交通の維持・確保に全力を挙げていかなければならないと考えますが、どのように取り組んでいくのか、企画財政部長にお伺いいたします。
A 中山貴洋 企画財政部長
少子高齢化や人手不足が進んでいく中、DXの活用により効率化・省力化を促すなど、様々な面から県が市町村の地域公共交通の取組を支援することが必要だと考えております。
そこで県では、各市町村の地域公共交通会議のほか、県主催の研修会や県内を4地域に分けた市町村交通担当者会議などを通じて、先進事例や優良事例を紹介するなど情報面から支援をしております。
加えて、昨年度創設した補助制度により、AIオンデマンド交通の実証運行や、コミュニティバスの交通再編の取組など、市町村によるDXやコンパクト+ネットワークによる交通再編に係る取組を財政面から支援しております。
また、バス運転手確保の課題に対しては、大型2種免許取得費用に対する財政支援のほか、今年度から産業労働部と連携し就職セミナーや面接会等の充実を図っております。
さらに、女性運転手の確保に向けた環境を整備するため、女性専用のトイレ、更衣室や休憩室の設置を行う乗合バス・タクシー事業者を支援する事業を令和7年度当初予算案に計上させていただいております。
今後とも、地域公共交通の維持・確保に向けて、市町村や交通事業者への支援に取り組んでまいります。
再Q 美田宗亮 議員(自民)
今のお答えで、県においても市町村が進める地域公共交通の取組への支援をされているのはよく分かりました。
この地域公共交通については、住民の状況を一番把握している市町村が主体で取り組むべきものであるということも、もちろん承知しております。例えば私の地元三郷市の交通担当部門の職員と話をしていると、市単独で何とかしようと苦労しているように感じます。
県は、市町村からの要望を待たずに積極的に市町村に働き掛け、県ならではの広域的な見地からの知見、情報を駆使して、市町村の交通政策の後押しをすることが地域公共交通の維持・確保に全力を挙げることになると思いますので、先ほどの答弁に、この考えが含まれているかを企画財政部長に再度お伺いいたします。
再A 中山貴洋 企画財政部長
県では、市町村のニーズを聞き取った上で、研修会を実施するなど、先ほど議員がおっしゃられたとおり、要望を待たずにニーズを聞き取りに行ってですね、研修会を実施するというようなことを行っております。
また、市町村の交通会議等にも県職員が参画をさせていただいて、課題分析あるいは解決方策の提示など、個々の市町村に応じてきめ細やかに支援をしているところでございます。今後も、県の知見やノウハウを活用しながら、市町村の要望を待たず、積極的にですね市町村のお声をくみ取りながら、地域公共交通の維持・確保に向けた取組を積極的に後押ししてまいりたいと考えております。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください