トップページ > 県政情報・統計 > 県概要 > 組織案内 > 企画財政部 > 企画財政部の地域機関 > 北部地域振興センター > 県民生活 > キラリと光る!NPO法人の活動紹介 > 生きづらさを感じる人々を古物商と農作業でサポート(特定非営利活動法人風林企画)

ページ番号:256834

掲載日:2024年8月22日

ここから本文です。

生きづらさを感じる人々を古物商と農作業でサポート(特定非営利活動法人風林企画)

特定非営利活動法人風林企画(以下、風林企画)は、障がい者やひきこもりなどの「生きづらさ」を感じる人に対し、「就労支援や社会とつながる場所」を提供する活動を行っています。

今回は、風林企画の事業所にお邪魔し、現在の活動についてお話を伺いました。

代表写真

風林企画とは?

主に深谷市周辺に居住する身体・知的・精神障がい者や引きこもりなど生きづらさを感じる人々が、自立した生活ができるよう支援を行い、社会貢献活動に寄与することを目的に、平成29年7月に設立しました。

平成30年8月には、障害福祉サービス(就労継続支援B型※)を行う事業者として指定を受け、事業所「風林」として活動をスタートしました。

その後、令和元年8月に深谷警察署から古物商許可を受け、古着や中古品のインターネット販売を開始。現在はオークションサイトへの出品や海外への輸出も行っています。

 

※就労継続支援B型

障がいや疾病などの理由により雇用契約に基づく就労が困難な人に対し、就労や生産活動の機会を提供する福祉サービスのこと。

活動内容

風林企画では、利用者のペースや得意・不得意に合わせて仕事を行ってもらうことを重視しています。事業所が2拠点に分かれており、それぞれで就労継続支援B型と引きこもり支援を行っています。

アグリ事業部(深谷市櫛挽)

アグリ事業部には広い農場と古民家を改装した作業場があり、「外に出て作業をしたい」という利用者に合わせて、なす、ヘチマ、青パパイヤなどの様々な作物を育てています。育てた作物は敷地内のほか、深谷市役所や七ツ梅酒造跡などで出張販売を行っています。新鮮で安価なため地域で人気だそうで、特に青パパイヤは珍しいこともあり、風林企画の名物になっているとのことです。

また、アグリ事業部では、「ひきこもり家族の会」を月に1回実施しています。引きこもりの人とその家族が抱える様々な悩みを打ち明け、心を軽くしてもらうことを目的に、話し合いの場を提供しています。

農場

事業所(深谷市大谷)

深谷市大谷にある事業所では、古物営業を中心に、アクセサリー作成などの内職作業、段ボール回収、深谷市内の公園や神社などの清掃を行う施設外就労なども行っています。法人のスタッフが利用者の特性やその日の体調に合わせて、作業内容をコーディネートしており、利用者の気持ちに寄り添ったサービスを提供しています。

インタビューの様子作業用個室

作業工程を細分化した古物営業

風林企画は、古物営業を行える数少ないNPO法人です。企業・個人から寄付された食器や雑貨類などをインターネットオークションで販売するほか、海外への輸出も行っています。

商品の仕入れから出品・梱包まで、ほとんどの工程を委託せず風林企画単体で行っており、納期限などの制限がなく、利用者のペースで作業を行うことができるそうです。

また、販売の一連の流れを以下のように細分化しているのも特徴です。

(1)商品の荷下ろし

(2)商品の仕分け

(3)倉庫管理

(4)商品説明の作成

(5)商品説明のデータ入力

(6)商品写真の撮影

(7)商品写真の加工

(8)購入希望者とのやり取り

(9)梱包作業

作業工程を細かく分けることで、より利用者の特性に合わせた仕事を行えるほか、在宅での作業も可能となり、引きこもりの支援にもつながっています。実際、家にこもりがちで人との関わりを持つことができなかった状態から、在宅での仕事を行っていく中で、少しずつ他人や社会と繋がりを持てるようになり、福祉サービスを受けることができるようになった利用者もいるそうです。

また、風林企画では古物商の独立支援も行っています。利用者の中には、既にすべての工程を一人で行っている人もいるとのことです。

寄付された食器

今後の課題について

風林企画代表でアグリ事業部を統括している新井和代さんは、「現在の活動をいかに継続させていくかが課題となっています。」と仰っていました。

また、事業所の管理者である新井翔さんは、「風林企画では古物商関連の写真撮影やネットへの掲載業務が多いため、やったことがない利用者も多く、敷居が高くなってしまっている可能性もあり、就労支援内容が利用者の求めるものとマッチするかが問題となっています。」と仰っていました。また、利用者の工賃向上や職業訓練の場を増やすため、行政との取り組みを模索しているそうです。

終わりに

常に利用者を第一に考えた支援を行っている風林企画を取材しました。

風林企画では使わなくなった食器を中心に、アクセサリー、家電、雑貨、趣味のもの(DVD・フィギュア)などの寄付を募集しています。

風林企画の活動の詳細や寄付については、下記のホームページを御覧ください。


お問い合わせ

企画財政部 北部地域振興センター 県民生活担当

郵便番号360-0031 埼玉県熊谷市末広三丁目9番1号 埼玉県熊谷地方庁舎1階

ファックス:048-524-0770

より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください

このページの情報は役に立ちましたか?

このページの情報は見つけやすかったですか?