トップページ > 県政情報・統計 > 県概要 > 組織案内 > 企画財政部 > 企画財政部の地域機関 > 北部地域振興センター > 県民生活 > キラリと光る!NPO法人の活動紹介 > NPO法人あいだによる「移動式子ども食堂あいだいなー」
ページ番号:206702
掲載日:2024年2月26日
ここから本文です。
近年、子どもの居場所づくりの一環として「子ども食堂」の取組が全国的に広がりを見せています。今回は、移動式子ども食堂という珍しい取組を行っているNPO法人あいだを紹介します。
NPO法人あいだ(以下、あいだと表記)は、社会の貧困問題や若者の自立に焦点を当て、自立援助ホームの運営や子ども食堂の開催、中高生を対象にした学習支援を行っています。
自立援助ホームとは、義務教育修了後、児童養護施設等を退所し就職する児童等(原則15歳から20歳)に対し、自立を図るための相談、その他の日常生活上の援助及び生活指導を行う施設です。あいだが運営する自立援助ホームでは、社会福祉士・保育士・公認心理師などの資格を持つ常勤スタッフや社会福祉分野を学んでいる大学生スタッフが、児童を支援しています。
移動式子ども食堂「あいだいなー」※では、飲食業を営む事業者に食事提供を委託。キッチンカーを活用しています。
※表記は「あい♡だいな~」が正しいが、音声読み上げの観点から「あいだいなー」と記載しています。
熊谷市市民活動支援センターでフリースクール「てらこ」を開催しています。この企画の発起人が僧侶のかたであったため、縁起の良い「友引の日」に開催しているとのこと。中高生を対象に、NPOのスタッフや大学生ボランティアなどが勉強を教えています。
今回は、10月24日(日曜日)に開催された移動式子ども食堂「あいだいなー」の様子を取材しました。
あいだいなーは令和元年1月から不定期で始まった取組で、現在は毎月第4日曜日に開催されています。子ども(中学生以下)及び妊婦のかたは無料、大人(高校生以上)は600円〜※でお食事がいただけます。
あいだいなーの特徴は2つ。1つは時間(ランチ・ディナー)によって開催場所を移動していることで、もう1つは、飲食業を営む事業者に食事提供を委託していることです。この日は、ランチは熊谷市内のさめじまボンディングクリニックで、ディナーは熊谷市市民活動支援センターで開催。日頃キッチンカーで営業しているhellohelloさんが委託を受け、ボリューム満点のタコライスを提供しました。
※委託業者や提供する食事によって値段が変わることがあります。
このような取組を始めたきっかけを伺ったところ、奥野副代表は「子ども食堂をやるならば、地域の子どもが来られる場所で開催し、また、安心安全な食事を子どもたちに提供したいと思った。」と言います。
そこで、キッチンカーを活用し場所を移動して子ども食堂を開催することで、より多くの子どもが来られるようにしています。また、食事の衛生管理という点については、日頃より保健所の厳正な審査を受けている事業者に食事提供を委託することで、クリアしているそうです。そうすることで、NPOのスタッフは、食事以外に子供にしてあげたいことに注力できる利点もあるとのこと。子ども食堂の開催と並行してお菓子作りや写真教室なども実施しています。
子ども食堂を始めて1年以上経った現在では、リピーターも含め多くの人々が利用しており、1日100食以上提供しています。取材に伺った時には、小さな子どもを連れたお母さんの姿がありました。利用者からは、「子どもを連れて外食することを考えると、大人料金だけで済むのはありがたい。」という声もあるそうです。
徐々に認知が広がりつつある、あいだいなー。他県に住む方から「移動式子ども食堂をやりたい。」という問合せもあるそうで、奥野副代表は「全国にこの取組を広めたい。」とのことでした。
奥野副代表に活動への想いを伺うと、「貧困問題を解決するには、困っている人を減らすより、困っていない人を『助ける側の人』にする方が効率的だと思っている。『予防』という言葉には、一次予防(衛生全般の向上)・二次予防(疾患ごとの予防)・三次予防(再発予防)という分類がある。つまり、特定の人ではない全員の向上を一次予防というが、自分たちの活動は貧困問題の一次予防だと考えている。自分たちの活動が役に立っているかどうかが分かるのは何十年後のことかもしれないが、今できることをやっていきたい。」とおっしゃっていました。
NPO法人あいだの取組に興味をお持ちのかたは、下記のホームページを御覧ください。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください