トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和5年6月定例会 > 令和5年6月定例会 一般質問・質疑質問・答弁全文 > 6月23日(金曜日) > 白根大輔(民主フォーラム) > 令和5年6月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(白根大輔議員)
ここから本文です。
ページ番号:238836
掲載日:2023年7月14日
Q 白根大輔 議員(民主フォーラム)
保育士・介護士給与の元手となる公定価格や介護報酬を適切な水準に設定することで処遇改善につながり、人材確保につながることは言うまでもありません。6月14日に大野知事は、和田義明内閣府副大臣へ「保育士の処遇改善と人材確保推進等に関わる要望書」を提出したとのことであります。
また、介護士の処遇改善に向けても、昨年の12月定例会で立石現議長からの一般質問を受けて、介護報酬の地域区分の見直しを要する都県境の3市と連名で、本年1月10日に厚生労働大臣宛てに提出したとのことであります。
地域区分は、地域ごとの人件費の地域格差を考えて地域別8区分に分けられており、保育所等の公定価格や介護報酬に大きく影響を及ぼすものであります。この地域区分は、民間事業者の賃金水準を基礎とした賃金指数に基づき設定するという原則にのっとり、客観的に地域区分を設定する観点から公務員の地域手当に準拠するとされています。また、隣接地域の状況によって特定措置を一部設けてもおります。
本県における保育士の地域区分については、東京都に隣接する川口市・戸田市・草加市など県南地域を含む63市町村のうち、32市町村の地域区分が6%であります。一方、和光市が16%、さいたま市などが15%、東松山市が12%となっております。
ここで分かりますのは、国の施設がある場所についてはなぜか等級が高いということであります。この違和感がある地域区分について改めないと、保育・介護従事者の賃金格差が広がって、多くの人材が地域区分20%である東京23区に流出してしまい、慢性的な人材不足に陥っていると伺っております。
そこで、知事に伺います。
保育士、また、介護士の処遇改善に当たり、大臣等の要望結果について改善点が見られたか、御答弁ください。
さらに、この地域区分に関しては、国家公務員等の地域手当の設定だけを考慮するのではなく、公定価格や地域の消費者物価指数等のあらゆる指標を参考にしながら決定していただきたいのですが、どのように考えるかを併せて御答弁ください。
A 大野元裕 知事
議員お話しのとおり、保育士や介護士の処遇を改善するには、公定価格や介護報酬が適切な水準で設定されている必要があります。
現在、国における地域区分の設定が当県の地域実情を反映しておらず、隣接する東京都と格差があり、人材確保に大きな支障が生じています。
そこで、保育については、今月14日に和田義明内閣府副大臣に対し、保育士給与の原資となる公定価格を適切な水準に設定すること、地域の実情を十分に反映した地域区分を設定することについて要望いたしました。
加えて、県選出の国会議員にも公定価格の見直しに向けた協力をお願いしたところであります。
また、介護報酬につきましては、地域区分の設定は地域の実情を適切に反映したものにすること、地域の意向に基づいた級地の変更を可能にすることについて、本年1月に厚生労働大臣あて要望書を提出いたしました。
さらに、令和6年度介護報酬改定の検討に反映されるよう、今月国に対し重ねて要望したところであります。
現時点では、いずれについてもまだ改善はみられませんが、例えば和田副大臣は当方の説明に対し、この問題について理解しており、財源の確保にベストを尽くし、どのような補正ができるかをしっかりと宿題とさせていただく旨の回答がありました。
今後もあらゆる機会を通じ、国に対し、粘り強く要望してまいります。
次に、地域区分についてであります。
国家公務員の地域手当につきましては、一般職の職員の給与に関する法律において、民間の給与水準を基礎とし、当該地域における物価等を考慮することとされているところです。
しかしながら、保育の公定価格と介護報酬いずれにおいても、東京都に隣接する市と区の地域区分には大きな差が生じております。
令和6年度国の施策に対する提案・要望においても、隣接する市区町村の間で公定価格や介護報酬に過大な差が生じないよう、地域区分の設定は地域の実情を適切に反映したものとするよう要望しております。
議員お話しの公示価格などの指標を参考にして地域の実情をできるだけ反映するという考えには、大いに賛同するところであります。
引き続き、市町村や関係団体等の意見をよく聴取し、必要な事項を国へ要望してまいりたいと考えております。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください