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掲載日:2023年3月14日

令和5年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(岡 重夫議員)

令和5年度埼玉県一般会計当初予算案について - EBPMの考え方に基づく行財政改革について

Q   岡 重夫 議員(県民)

令和5年度の一般会計当初予算案は、3年連続で2兆円を超える2兆2,110億9,500万円で、大野知事が今期最後の大きな結節の予算編成となっていると感じています。そして、「ポストコロナ元年~持続可能な発展に向けて~」をキャッチフレーズとし、随所に知事が埼玉県5か年計画を確実に実行し、日本一暮らしやすい埼玉へ向けてまい進しようとする強い意欲を感じることができる予算となっています。
そこで、一般会計予算案の編成に当たり、次の2点を知事に伺います。
第1点目、EBPMの考え方に基づく行財政改革について伺います。
昨年の私の代表質問では、「賢明な財政支出、すなわちワイズスペンディングにより政策効果が乏しい歳出を徹底して削減し、政策効果の高い歳出に転換し、財政健全化を進めるべきだ」ということを提言しました。今回は、昨年5月に公表された財政制度等審議会の建議である「歴史の転換点における財政運営」の中で、個々の歳出を効果のあるものにする取組として、アウトカム・オリエンテッド・スペンディングという新しい考え方が盛り込まれました。直訳すると成果志向の支出ということで、どのようなアウトカムの実現を目指して財政を支出するか、これを事前に明確化するもので、エビデンスに基づく政策立案であるEBPMの考え方に近いものだといわれています。埼玉県5か年計画の計画を着実に実行する仕組みの項目にも、EBPMの考え方に基づく政策立案が明文化されています。
さて、本県の財政状況を見ると、歳入の大幅な増加が期待できない中、令和5年度当初予算の歳出においては、一般財源ベースで社会保障関係費は対前年度比6.4%増の約4,349億円近くに上り、また、公債費も対前年度比1.0%増の約2,833億円となるなど、削減余地のない義務的経費は急増し、財政余力は狭まるばかりです。さらに今後、全国で最も早いスピードで後期高齢者が急増し、急激な高齢化社会を迎える本県においては、財政状況が今よりも更に厳しくなるのは明らかです。
このような状況では、限られた財源を最適に配分するため施策の優先順位を明確にし、スクラップ・アンド・ビルドを通じて真に効果的な施策に打ち込んでいくという、正に成果志向の支出を徹底していくべきだと考えます。また、成果志向の支出を徹底し続けることで、県民の行政に対する信頼の確保にもつながっていくものと考えます。
そこで、令和5年度当初予算案の編成方針において、3つの柱の1つに「EBPMの考え方に基づいた不断の行財政改革の推進」を掲げていますが、成果志向の支出を徹底する観点から、予算編成の中でEBPMの考えに基づき、どのような行財政改革の取組を図ったのか、知事に伺います。

A   大野元裕   知事

議員御指摘のとおり、本県の財政状況は、異次元の高齢化を背景に社会保障関連経費が年々増加するなど、今後も厳しい見通しであります。
こうした中、持続的な発展のためには、EBPMの考え方に基づき事業の選択と集中を図るとともに、より効果的な事業に見直していく必要があります。
そこで今年度は、有識者会議での御意見なども踏まえながら、予算や人員等のインプットからアウトカムまでの因果関係を明確にするロジックモデルにより、事業の再検証を行い、廃止又は再構築を進めました。
これにより、検証可能な成果指標の設定やデータ等の根拠に基づく事業の構築というEBPMの実践を庁内に定着させていくこととしたものであります。
その結果、例えばダウンロード数が伸び悩んでいた県独自の「まいたま防災」アプリにつきましては、民間アプリの普及等を踏まえ廃止をし、県LINE公式アカウントを活用した情報提供に見直しました。
また、県産木材活用住宅等への支援事業は従前、県産木材の利用拡大を図る成果が十分に得られなかったため、施主から工務店等へ補助対象を見直すなど、一層成果があがるよう再構築をいたしました。
これらをはじめとした見直しにより、県庁全体で567事業、約43億円の一般財源を削減し、その財源を103事業の新規重点事業に活用をいたしました。
こうした取組はまだ緒に就いたばかりではありますが、今後、更にEBPMに基づく検討の質を高めながら、より効果的な事業構築に努めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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