トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和4年2月定例会 > 令和4年2月定例会 代表質問・一般質問 質疑質問・答弁全文 > 2月28日(月曜日) > 並木正年(県民) > 令和4年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(並木正年議員)
ここから本文です。
ページ番号:213464
掲載日:2022年3月30日
Q 並木正年 議員(県民)
一方、緩和策の推進としては、省エネ性能の高い施設などの導入とともに、エネルギー使用を最小限にしていく必要があり、その方策の一つとして、BEMSの活用が考えられます。BEMSとは、Building Energy Management Systemの略で、建物の状況に応じて設備の運転状況やエネルギーの消費状況などを監視、制御することで、省エネから低コストにつなげるための操作管理システムです。つまり、空調や照明を自動制御することで無駄な運転を省き、必要な運転だけを行い、エネルギーの見える化から効率化、最適化を図ることで、消費量とともに低コストを実現させる役割を果たします。
神奈川県では、中小企業にBEMS導入のための設置費用の一部補助を行い、年間の電気料金が約30%削減されるなど、高い省エネルギー効果を得ることができた事例を公表しています。本県でも昨年度から、スマート省エネ技術導入事業としてBEMS導入の補助を行っていますが、導入による削減効果が知られていないためか、申請件数は僅か2件となっています。
脱炭素社会の実現に向けて、温室効果ガスを着実に削減していくためには、エネルギーマネジメントを拡大することが必要ですが、これは老朽化した施設ほど削減が難しく、大規模修繕が必要になってしまうことが普及しない要因だと考えます。
そこで、民間に対して導入した場合の削減効果を示すためにも、築30年を超える県有施設でエネルギーの効率化と最適化を図るBEMSの導入を行うべきだと思いますが、いかがでしょうか、総務部長に伺います。
また、民間企業への積極的な削減効果の周知と導入促進について、環境部長の見解を伺います。
A 小野寺亘 総務部長
これまで、県有施設の省エネルギー化は、老朽化に伴う改修時に、エネルギー効率の高い空調設備やLED照明等を導入することで実施してまいりました。
BEMSにつきましては、議員お話しのとおり、エネルギー使用量を見える化することや、設備を自動的に制御することで、限られたエネルギーを最適に管理し、省エネルギー化に寄与するシステムでございます。
近年、BEMSの管理制御部分は、処理速度が増すなど性能は飛躍的に向上する一方で、価格は安価になり、さらに製品の種類も多くなってきております。
今後は、環境部とも連携しながら、まずは、見える化により取り組むべき課題を明確にしやすい、設備のシステムがシンプルな小規模事業所で、試験的に導入を検討していきたいと考えております。
この結果をもとに、CO2排出量削減などの環境負荷の低減、費用対効果、施設の特性などを踏まえ、BEMSの効果が期待できる施設について検証してまいります。
A 小池要子 環境部長
エネルギーの使用状況を見える化し無駄を把握するには、BEMSなどのEMS 、エネルギー・マネジメント・システムの導入は効果的であり、本県では令和2年度からその導入補助事業を開始いたしました。
しかしながら、EMSの導入によってどのような削減効果が得られるのか分かりにくい面もあることなどから、これまでにこの事業の活用は2件に留まっております。
実際に、この事業を利用した食料品製造事業者は、EMSを活用することによりボイラーの蒸気量等の最適条件を検証することで、加熱工程のエネルギー使用の無駄を把握し、CO2削減を実現しております。
県では、温暖化対策に取り組む県内中小企業等を対象としたセミナーを開催しており、この3月2日には、こうしたEMSの活用効果を実際に導入した事業者に発表していただくことも予定しております。
こうしたセミナーの開催やホームページ等により、EMSの導入効果を発信していくとともに、補助事業の活用をより一層働き掛け、導入の促進に取り組んでまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください