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掲載日:2023年10月17日
Q 飯塚俊彦 議員(自民)
このコロナ禍の出来事です。本年8月13日、近所の家の奥様が喉に異物を詰まらせ窒息状態になり、消防隊員が心肺蘇生をしながら救急車に乗り込みました。搬送先は日赤深谷赤十字病院とのことでした。現場から深谷赤十字病院までの直線距離は約13.57キロメートル、群馬県の公立藤岡総合病院までは約8.62キロメートル、伊勢崎市民病院までは約9.6キロメートルで、県内の病院よりも県外の病院のほうが距離的に近いというケースであります。
救急搬送が必要になった場合、受入医療機関が群馬県になることもありますが、今回のように、距離が近くても群馬県の病院に搬送されない場合もあります。もちろん、そのときの受入医療機関の事情はあると思いますが、昨今は新型コロナウイルス感染症の感染拡大も不安のある中、緊急時に近くの病院に搬送してもらえないのではないかという、県境付近の県民は大いに不安を感じております。
そこで伺います。このコロナ禍において県北地域における救急搬送の現状はどうなっているのでしょうか。さらに、本庄・児玉地域にとって、救急をはじめ医療について群馬県との連携が極めて重要であると考えますが、これまでにどのような協力体制を構築してきたのか。また、今後はより一層連携を強化していくことが必要と考えますが、どのように進めていくのか、保健医療部長にお伺いいたします。
A 関本建二 保健医療部長
まず、コロナ禍における県北地域の救急搬送の現状についてでございます。
令和2年4月から8月までの県北地域における救急搬送は8,759件で、このうち藤岡市や伊勢崎市など群馬県の医療機関への搬送は935件、10.7%となっております。
昨年同時期における救急搬送は10,166件で、このうち群馬県の医療機関への搬送は1,191件、11.7%となっております。
このことから、県北地域では、コロナ禍においても、これまでと同様に多くの患者が群馬県の医療機関に搬送されております。
次に、本庄・児玉地域における本県と群馬県との医療の協力体制についてでございます。
県では、県北地域での救急搬送の状況を踏まえ、平成26年4月から患者の症状に応じた受入医療機関を検索できる救急医療情報システムについて群馬県との相互利用を開始し、県域を越えた搬送の円滑化を図りました。
また、平成27年3月からは、群馬県との間でドクターヘリの広域連携を開始し、それぞれの県内でヘリの出動要請が重なった場合にカバーし合える体制を整えました。
このように県域を越えた救急医療の協力体制を構築してまいりました。
さらに保健所間の連携として、これまで本庄保健所と群馬県の伊勢崎及び藤岡保健福祉事務所の職員が、相互に保健医療分野の協議会に参加するなど、協力体制の構築に努めてまいりました。
令和2年3月には、協力体制をさらに強化するため、群馬県・埼玉県3保健所情報交換会設置の申合せを行いました。
去る9月11日に開催した第1回の会議では、3保健所の所長が出席して、救急医療や災害時医療などについて、意見交換を行ったところです。
今後も、意見交換会を定期的に開催することにより、地域の保健医療に係る課題を共有し、例えば大規模風水害の発生といった緊急時の相互支援体制の構築など、県域を越えた保健医療体制の充実・強化につなげてまいります。
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