猫が庭などに入らないようにする方法
猫が庭や花壇・畑に入り込み、フンや尿をするのは、周辺のどの場所よりもその猫にとって快適な場所だからです。
猫にとって快適な場所とは...「人の出入りが少なく、番犬もいない静かで安心できる場所」「気持ちよく排便ができるための、やわらかい土や砂、芝生等がある場所」「エサをさがし歩かなくても簡単に得られる場所」です。猫が来ないようにするためには、その環境を変えてやればよいのです。ではどのように変えたらよいのでしょうか。インターネットなどで取り上げられている方法をまとめてみました。
※ 個体差もあり、あまり反応しない猫もいます。また、方法によっては効果が長続きしない場合や、だんだんと猫が慣れてしまって反応しなくなる場合もあります。
猫が学習して記憶するまで反復継続することが重要です。
→ 「猫の忌避方法」リーフレット(PDF:1,630KB)(A3版2枚)
留意事項
- このページに記載した方法は比較的効果があると言われている方法ですが、猫の個体差もあり、絶対に効くというものではありません。
- これらの方法を試される場合は、猫の侵入経路、通路、フン尿をする場所等を調べてから行うことで効果を上げることができると思われます。
- これらの方法は一回で効くものではありません。「反復継続して行う」・「複数の方法を組み合わせて使う」などが重要です。
- 猫は愛護動物です。虐待にあたるようなことはしてはいけません。法律で罰せられます。
忌避剤
- 猫の嫌いな臭いや刺激性によって猫を近づきにくくする方法です。
- 雨や風などで効果はだんだんと薄れます。効力を維持するために定期的に交換しましょう。
- 猫が臭いに慣れてくると効かなくなります。同じものを長期間利用するのではなく、時々種類を変える必要があります。
- 臭いがきついものや色が付いてしまうものもあります。
あらかじめ、近所の人にも説明しておきましょう。
※ :化学薬品などは、化学物質過敏症など健康被害の誘因となる可能性があるので使用はひかえてください。
木酢液・竹酢液など
- 園芸用肥料としてホームセンターの肥料売り場などで販売されています。
- 希釈して、猫の通る場所などに散布する。空き缶などの容器に入れたスポンジや布に染みこませて置いておく、なども行われています。
- 匂いは時間とともに少なくなります。猫が覚えるまで、反復継続して散布などを続けることがポイントです。
参考:木酢液・竹酢液を加工して使う方法
材料
- 竹酢液(約400ml)、唐辛子(10本~15本)、レモンバームの葉(20~30枚)
作り方
- 500mlの空のペットボトル容器に材料を入れる。
- 1~2日後にレモンバームと唐辛子を除く。
使い方
- 4~8倍に薄めて使う。(匂いがきつい場合は10倍位まで適当に薄める)
市販の忌避剤
- ペットショップや薬局、ホームセンター等で販売されています。
- 長期間にわたって効果が持続するわけではありません。(ある程度の期間ごとに反復して撒く必要があるが、価格との兼ね合いの判断が必要です)
- 猫の個体差で反応が鈍い場合があります。
ミカンの皮など
- かんきつ類の皮を撒く。(※乾燥してしまった場合の効果は不明です)
- かんきつ類の香りのする薬品を置く。
ハッカなど
- ハッカ系芳香剤、ハッカ系ハーブ、ハッカ系練り歯磨き、(湿布薬?)などを置いたり撒いたりする。
酢
- 容器に入れるか、スポンジや布に浸み込ませて置く。
- 2倍から10倍程度に水で薄めたものを散布する
※ 毎日行う必要があるとも言われています。
※ 唐辛子を漬け込んで使うと効果があるという意見がありました。
香りの強いハーブなどの植物を植える
- 猫の嫌がる香りのするハーブなどを植える。(全面に植えるのではなく、点在させるのが良いとの意見もあります)
- 鉢植えを猫の通り道に置く。
- ハーブ系の香料を置く。
参考:効果があると言われている植物の例
- ローズマリー(※ 虫がつかないので最も良いという意見がありました)
- ランタナ
- ユーカリ
- ゼラニウム
- ヘンルーダ
- レモングラス
- 柑橘類
- ペパーミント
- ニンニク
- チャイブ
- マリーゴールド
- カニナハイブリッド(ドイツで開発されたコリウスの一種で犬にも有効と言われる) など
どくだみの葉
- どくだみの葉をつぶしたものを撒く。またはつぶした汁をまく。
- どくだみを植える。
重曹
- 撒いたり、土に混ぜ込むことで、猫のにおいを消すことができると言われています。
練炭
構造物による忌避方法
出入り口や猫が休息する場所、猫が塀を飛び越える時に足場になる場所などに、猫がいやがるものを置く方法です。
水を撒く
砂利(軽石)
- 大きめの砂利を敷き詰める。
- 中玉の大きさの軽石(安価で効果も大きいという意見がありました)。
- ホームセンターで見かける防犯砂利(高価ですが、猫が感触を嫌がり防犯効果も含めた効果があるのではないかという意見がありました)。
※ 花壇などの場合、直径1cm程度の軽石が混じった観葉植物用の土を敷くのが効果的という意見がありました。
大きな石
松ぼっくり
枯れ枝
トゲのある植物を植える・葉を撒く
- カラタチ
- バラ
- サボテン
- ヒイラギ
- ピラカンサ
- 地面に沿って延びるタイプのコニファーなど
※ 植栽にします。
※ ヒイラギの葉を花壇等の表土にすき込むと効果的という意見がありました。
地面をおおう植物を植える(日当たりの良い庭の場合の例)
- タイム
- ヘリクリサム
- ビオラ
- オランダイチゴ
- ケンタッキーブルーグラス
- ブルーフェスク
- リボングラス
- レモングラス
- ゼラニウム など
地面をおおう植物を植える(日陰の庭の場合の例)
- アイビー
- ツルニチニチソウ
- 斑入りカキドオシ
- ラミウム類 など
※ 植物が10~30cmぐらいの高さに繁っていると、猫は茂みの中に入っていかないという意見がありました。
※ 茂みの高さができるだけ高く密であることが望ましと言われています。また、やわらかそうな裸の土を見せないこともポイントと言われています。
※ 軽石等を敷く方法を併用するなどの工夫をすれば、全体を植物で覆う必要がなくなるとも言われます。
※ ハーブ系・柑橘系の香りがする植物を植えた場合、相乗効果が期待できるという意見もあります。
炭粉などを撒く
- ホームセンターや園芸店で販売されている園芸用の炭粉などを撒く。(粉が猫の足に付き嫌がると言われています。ただし、効果が長続きしないと思われます)
とげとげシート
※ 全面に敷きつめなくても、猫が跳び越えられない幅に敷けばよいという意見があります。
※ 「塀の上に敷き詰めた場合などは有効」という意見と「あまり効かない」という両方の意見があります。
アルミホイル
- 敷くと足音がするので猫が嫌がり、また、感触を猫が嫌うと言われています。
物理的妨害
- 花壇等の場合、トレリス(ガーデニング用の木製の柵)を倒して置いておきます。
ネットや柵
- 猫が乗り越えられない高さで囲うか、侵入路をふさぎます。(2メートルほど跳べる猫もいます。また、猫の足がかかる部分などがあれば3m以上の高さでも乗り越える場合があると言われています)
- 防猫ネットや防猫バーなどを設置します。
その他
- やわらかい土の地面は猫のトイレの場所になりやすいので、タイルを敷きつめたり、コンクリートで覆うという方法もあります。ただし、効かない猫もいます。
- 水を入れたペットボトルを設置する方法は、効果はほとんどありません。場合によっては、火災の原因となるのでやめましょう。
猫がやってきたときに追い払う方法
水鉄砲など
- 猫は水で濡れることを嫌うので、追いはらうことができると言われています。但し、強い水流を直接かけないで下さい。
※ 人がやっていることがわかってしまうと不在時に侵入するようになるので、猫に見破られないように隠れてすることが必要という意見があります。
※ 柑橘系の匂いを含んだ水だとさらに効果的と言われています。
※ 散水式ホースを設置しておいて、猫を見かけたら水を出すなどの意見がありました。
センサー感知式散水機
- センサー感知式で自動放水する製品(インターネット通販で“ガーデンプロテクター(散水器)”などの名称で価格は1万6千円程度)が販売されています。(効果は検証していません)
ブザー
- 遠隔操作式のものやセンサーつきのものが防犯コーナーで販売されています。猫が通過するときに鳴らすと警戒して近寄らなくなると言われています。
超音波発生機器
※ 猫の個体差で反応が鈍い場合があります。また、だんだんと猫が慣れてしまう場合があり、費用対効果を考える必要があります。