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掲載日:2024年8月14日

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感染症発生動向調査の概要

感染症発生動向調査とは?

感染症発生動向調査とは、感染症の予防と蔓延防止の対策を講じるため、感染症の情報を医療機関から収集し、その内容を分析、公表する事業のことです。

平成11年4月から「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」が施行され、これに基づく「感染症発生動向調査事業実施要綱」が厚生労働省より通知されました。この要綱によって、各都道府県(政令市・特別区等を含む)は、それぞれのエリアにおける患者情報及び病原体情報を収集・分析し、これらの情報を関係機関等に公表していくこととなりました。埼玉県では、医師等医療関係者の協力のもと、患者情報及び病原体情報を収集・分析し、これらの情報を公表しています。

平成20年以降の主な改正点

施行

年月日

疾病名(類型)

変更区分

詳細

記号

平成20年

1月1日

風しん(五類)

移行

定点把握対象疾患から全数把握対象疾患(五類感染症)へ移行

 *1

平成20年

1月1日

麻しん(五類)

移行

定点把握対象疾患から全数把握対象疾患(五類感染症)へ移行

 *1

平成20年

5月12日

鳥インフルエンザ(H5N1)(二類)

移行

指定感染症から二類感染症へ移行

 

平成20年

5月12日

鳥インフルエンザ(H5N1を除く)

(四類)

変更

鳥インフルエンザを鳥インフルエンザ(H5N1を除く)に変更

 

平成20年

5月12日

新型インフルエンザ等感染症

追加

全数類型に追加

 

平成23年

2月1日

チクングニア熱(四類)

追加

全数把握対象疾患(四類感染症)に追加

 *2

平成23年

2月1日

薬剤耐性アシネトバクター感染症

(定点)

追加

定点把握対象疾患に追加

 

平成25年

3月4日

重症熱性血小板減少症候群(病原体が

フレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る)(四類)

追加

全数把握対象疾患(四類感染症)に追加

 *3

平成25年

4月1日

侵襲性インフルエンザ菌感染症

(五類)

追加

全数把握対象疾患(五類感染症)に追加

 *4

平成25年

4月1日

侵襲性髄膜炎菌感染症(五類)

追加

全数把握対象疾患(五類感染症)に追加

 *4

平成25年

4月1日

侵襲性肺炎球菌感染症(五類)

追加

全数把握対象疾患(五類感染症)に追加

 *4

平成25年

5月6日

鳥インフルエンザ(H7N9)

(指定感染症)

指定

全数把握対象疾患(指定感染症)に

指定

四類感染症の鳥インフルエンザ(H5N1を除く)は、鳥インフルエンザ(H5N1及びH7N9を除く)に変更

 *5

平成25年10月14日

感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスであるものに限る)(定点)

追加

定点把握対象疾患に追加

 *6

平成26年

7月26日

中東呼吸器症候群(病原体がベータ

コロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る)(指定感染症)

指定

全数把握対象疾患(指定感染症)に指定

 

平成26年

9月19日

カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症(五類) 追加 全数把握対象疾患(五類感染症)に追加  *8

平成26年

9月19日

水痘(患者が入院を要すると認められるものに限る)(五類) 追加 全数把握対象疾患(五類感染症)に追加  *8

平成26年

9月19日

播種性クリプトコックス症(五類) 追加 全数把握対象疾患(五類感染症)に追加  *8

平成26年

9月19日

薬剤耐性アシネトバクター感染症

(五類)

移行 定点把握対象疾患から全数把握対象疾患(五類感染症)へ移行  *9

平成27年

1月21日

中東呼吸器症候群(病原体がベータ

コロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る)(二類)

移行 指定感染症から二類感染症へ移行  *10

平成27年

1月21日

鳥インフルエンザ(H7N9)(二類)

移行 指定感染症から二類感染症へ移行  *10

平成28年

2月15日

ジカウイルス感染症(四類) 追加 全数把握対象疾患(四類感染症)に追加  *11

平成30年

1月1日

百日咳(五類)  移行 定点把握対象疾患から全数把握対象疾患(五類感染症)へ移行  *12

平成30年

5月1日

急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く)(五類) 追加 全数把握対象疾患(五類感染症)に追加  *13

令和2年

2月1日

新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(指定感染症) 指定

全数把握対象疾患(指定感染症)に指定

 

令和3年

2月13日

新型コロナウイルス感染症及び再興型コロナウイルス感染症(新型インフルエンザ等感染症) 追加

新型コロナウイルス感染症及び再興型コロナウイルス感染症を新型インフルエンザ等感染症に追加

 *14

令和5年

5月8日

新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(五類) 追加 定点把握対象疾患に追加 *15

令和5年

5月26日

サル痘(四類)及びカルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症(五類) 変更 名称を「エムポックス」及び「カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症」に変更  

令和5年

9月25日

新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(五類) 追加 基幹定点における入院患者の届出の基準を追加 *16

対象となる感染症とは?

対象となる感染症は、一類感染症から五類感染症、新型インフルエンザ等感染症及び指定感染症に分けられます。「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の第12条に基づき、医師は、一類感染症から五類感染症、新型インフルエンザ等感染症及び指定感染症のうち法で定めたものに該当する患者を診断したときは、最寄りの保健所に届けなくてはなりません。(全数把握対象の感染症)

 

(1)一類感染症

  • エボラ出血熱
  • クリミア・コンゴ出血熱
  • 痘そう
  • 南米出血熱
  • ペスト
  • マールブルグ病
  • ラッサ熱

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(2)二類感染症

  • 急性灰白髄炎
  • 結核
  • ジフテリア
  • 重症急性呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属SARSコロナウイルスであるものに限る)
  • 中東呼吸器症候群(病原体がベータコロナウイルス属MERSコロナウイルスであるものに限る)(*10)
  • 鳥インフルエンザ(H5N1)
  • 鳥インフルエンザ(H7N9)(*10)

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(3)三類感染症

  • コレラ
  • 細菌性赤痢
  • 腸管出血性大腸菌感染症
  • 腸チフス
  • パラチフス

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(4)四類感染症

  • E型肝炎
  • ウエストナイル熱(ウエストナイル脳炎を含む)
  • A型肝炎
  • エキノコックス症
  • エムポックス
  • 黄熱
  • オウム病
  • オムスク出血熱
  • 回帰熱
  • キャサヌル森林病
  • Q熱
  • 狂犬病
  • コクシジオイデス症
  • ジカウイルス感染症(*11) 
  • 重症熱性血小板減少症候群(病原体がフレボウイルス属SFTSウイルスであるものに限る)(*3)
  • 腎症候性出血熱
  • 西部ウマ脳炎
  • ダニ媒介脳炎
  • 炭疽
  • チクングニア熱(*2)
  • つつが虫病
  • デング熱
  • 東部ウマ脳炎
  • 鳥インフルエンザ(H5N1及びH7N9を除く)(*5)
  • ニパウイルス感染症
  • 日本紅斑熱
  • 日本脳炎
  • ハンタウイルス肺症候群
  • Bウイルス病
  • 鼻疽
  • ブルセラ症
  • ベネズエラウマ脳炎
  • ヘンドラウイルス感染症
  • 発しんチフス
  • ボツリヌス症
  • マラリア
  • 野兎病
  • ライム病
  • リッサウイルス感染症
  • リフトバレー熱
  • 類鼻疽
  • レジオネラ症
  • レプトスピラ症
  • ロッキー山紅斑熱

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(5)五類感染症(全数把握対象疾患)

  • アメーバ赤痢
  • ウイルス性肝炎(E型肝炎及びA型肝炎を除く)
  • カルバペネム耐性腸内細菌目細菌感染症(*8)
  • 急性弛緩性麻痺(急性灰白髄炎を除く) (*13) 
  • 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介脳炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及びリフトバレー熱を除く)
  • クリプトスポリジウム症
  • クロイツフェルト・ヤコブ病
  • 劇症型溶血性レンサ球菌感染症
  • 後天性免疫不全症候群
  • ジアルジア症
  • 侵襲性インフルエンザ菌感染症(*4)
  • 侵襲性髄膜炎菌感染症(*4)
  • 侵襲性肺炎球菌感染症(*4)
  • 水痘(患者が入院を要すると認められるものに限る)(*8)
  • 先天性風しん症候群
  • 梅毒
  • 播種性クリプトコックス症(*8)
  • 破傷風
  • バンコマイシン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  • バンコマイシン耐性腸球菌感染症
  • 百日咳(*12) 
  • 風しん(*1)
  • 麻しん(*1)
  • 薬剤耐性アシネトバクター感染症(*9)

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(6)新型インフルエンザ等感染症

  • 新型インフルエンザ
  • 再興型インフルエンザ
  • 新型コロナウイルス感染症(*14)
  • 再興型コロナウイルス感染症(*14)

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(7)指定感染症

現在、指定疾患はありません。 

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(8)五類感染症(定点把握対象疾患

「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の第14条に基づき、都道府県は「指定届出機関」を指定し(定点医療機関)、指定届出機関は五類感染症のうち厚生労働省令で定める感染症の発生状況を週単位又は月単位で届け出ることになっています。

ア   小児科定点(週報)

  • RSウイルス感染症
  • 咽頭結膜熱
  • A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
  • 感染性胃腸炎
  • 水痘
  • 手足口病
  • 伝染性紅斑
  • 突発性発しん  
  • ヘルパンギーナ
  • 流行性耳下腺炎
  • インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く)
  • 新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(*15)

イ   内科定点(週報)

  • インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く)
  • 新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(*15)

ウ   眼科定点(週報)

  • 急性出血性結膜炎
  • 流行性角結膜炎

エ   性感染症定点(月報)

  • 性器クラミジア感染症
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
  • 尖圭コンジローマ
  • 淋菌感染症

オ   基幹定点(週報及び月報)

(週報)

  • インフルエンザ(鳥インフルエンザ及び新型インフルエンザ等感染症を除く)
  • 新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に、中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る)であるものに限る)(*16)
  • 感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスであるものに限る)(*6)
  • クラミジア肺炎(オウム病を除く)
  • 細菌性髄膜炎(髄膜炎菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌を原因として同定した場合を除く)
  • マイコプラズマ肺炎
  • 無菌性髄膜炎

(月報)

  • ペニシリン耐性肺炎球菌感染症
  • メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症
  • 薬剤耐性緑膿菌感染症

 

お問い合わせ

保健医療部 衛生研究所  

郵便番号355-0133 埼玉県比企郡吉見町江和井410番地1

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