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掲載日:2024年8月2日
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ハンセン病は感染力の弱い感染症であり、遺伝することはありません。
また、早期発見と適切な治療により確実に治すことができます。
しかし、かつて我が国では「らい予防法」の下で患者を強制的に隔離する「隔離政策」がとられていたことなどから、人々の間に「怖い病気」として定着してしまい、患者はもとよりその家族も結婚や就職をこばまれるなど、強い偏見や差別を受けてしまいました。
今なお、社会における偏見や差別は解消されておらず、そのために療養所の外で暮らすことに不安があり、安心して退所できないという入所者の方もいらっしゃいます。
ハンセン病について正しい知識と理解を持ち、このような差別や偏見をなくしましょう。
毎年に6月下旬に、「ハンセン病を正しく理解する週間」が実施されます。
これは、ハンセン病の予防と患者の救済に尽力されました貞明皇后(大正天皇の皇后陛下)の御誕生日に由来したもので、昭和39年(1964年)に定められました。
「ハンセン病を正しく理解する週間」は毎年6月25日(貞明皇后の御誕生日)を含む一週間が定められます。
この週間を契機に、ハンセン病について正しい知識と理解を持ち、差別や偏見のない社会をつくりましょう。
ハンセン病は、かつて「らい病」と呼ばれていました。
しかし、「らい」は長い間差別と偏見を受けてきた歴史があり、人々に正しい認識をもってほしいとの願いから、菌の発見者であるノルウェーの医学者ハンセン博士の名をとって「ハンセン病」と改められました。
ハンセン病は、らい菌による感染症で、遺伝する病気ではありません。
らい菌はとても感染力が弱く、また、仮に感染したとしても、発病するのはそのうちのごくわずかの人にすぎません。
実際、明治以来、ハンセン病の療養所で働いていた職員でハンセン病になった人は一人もなく、この病気がいかに感染しにくいかがわかります。
らい菌に感染して、なおかつ発病した人でも、病気の程度には個人差があり、このため自然に治る人もいれば治療しなければ治らない人もいます。
ハンセン病が治癒した人からは周囲にらい菌が感染することはないのですが、ハンセン病により末梢神経が侵された結果、手や足に変形が残ったり、痛みを感じないため、けがに気がつかないことなどが、いつまでも病気のままだと誤解されてきました。
自然に治らない人は、よい薬がなかった時代には、病気が進行していましたが、1943年に抗ハンセン病剤による効果的な治療法が確立してからは、ハンセン病は治癒する病気となりました。
今では、早期発見と早期治療により、ハンセン病は後遺症を残すことなく、外来治療によって治癒する病気となっています。
ハンセン病を正しく理解する週間
ハンセン病元患者家族に対する補償金の支給などに関する法律に基づく補償金の請求期限が令和11年11月21日までに延長されました。詳しくは厚生労働省ホームページをご覧ください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/hansen/index.html
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