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掲載日:2024年10月23日

令和6年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(鈴木まさひろ議員)

県民の健康を守る「医療AI」等の活用推進について-県立及び民間における医療AIの導入推進について-

Q 鈴木まさひろ 議員(自民)

AIなどの先進技術がもたらす医療の効率化と質の向上は、AIの本質的価値の一端を示すものであり、今後の更なる技術導入が県民の皆様に長期的な利益をもたらすことが期待されます。
私は、県が今後AI技術の導入を一部の県立病院にとどまらず、全ての県立病院と民間医療機関にも広げていくことが大変重要と考えますが、改めてAI等先進技術の導入推進に対する知事の御見解をお聞かせください。

A 大野元裕 知事

国では、平成29年に保健医療分野におけるAI活用に関し、画像診断支援、診断・治療支援、医薬品開発など6つの重点分野を定め、AI開発を進めることとしています。
このうち「画像診断支援」については、令和4年度の診療報酬改定で初めて、AIを用いた画像診断管理加算が算定できるようになりました。さらに、今年6月の診療報酬改定では、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術において、AIを用いて病変検出を実施した場合の加算の追加等がされております。
県立がんセンターでは、がん治療での放射線照射計画の作成にAIを活用したところ、治療計画が短時間で作成できるようになり、医師の負担が軽減されるとともに、身体への負担を最小限とする放射線量を抑えた安全な医療の提供が可能となりました。
また、民間医療機関でも、レントゲン、CTや内視鏡の画像診断で病変を見つけて診断を支援するAI医療機器などの導入により、病気の早期発見、医療従事者の負担軽減などの効果が出てきているとの話を伺っています。
こうしたAIを活用した医療技術は、高齢化に伴う医療需要の増加、医師の地域偏在や働き方改革などの地域医療の課題を解決し、質の高い医療の提供を可能にするものではないかと考えております。
一方、AIを活用した医療技術には、診療報酬で算定可能な項目が限定されていることや、導入に係る費用対効果に不安の声が存在するなどの課題があると考えています。
医療AI等先進技術導入を民間病院に推進していくことについては、これらの課題に対する関係者の御意見も踏まえる必要があり、今後とも医療AI等先進技術の普及状況等を注視していくとともに、これらの課題につき、県内医療関係者とも意見交換をしてまいりたいと考えます。

再Q 鈴木まさひろ 議員(自民)

御答弁の中で、知事が医療AIの有効性を評価されている点は心強く思います。一方で、民間での導入の推進支援に関しては、余り積極的な言葉は見受けられませんでした。
私は、ここで大切なのは医療AIの導入が直接的に県民の命にも関係するという点だと思っています。特に、壇上でも言及した画像診断AIなどに代表される診断の支援・補助を行うAIは、診断精度を飛躍的に高めて多くの人命を救うことにつながります。国も2022年にこれに係るAIを保険適用とし、有効性も既に認めています。また、東京都でも既に医療AIの導入を支援する補助事業が展開されました。都の取組は、正に時宜を得たものであり、住民の命を守り抜くという決意の現れでもあると私は感じています。
ここで、改めて医療AIの導入推進についての検討を積極的に進めることが大切と考えますが、知事の御見解をお聞かせください。

再A 大野元裕 知事

AIを活用した医療技術の民間医療機関への導入については、各医療機関において検討の上、それぞれ取り組むべきものですが、それだけでは、まさに時宜を捉えた対応にはならないと考えております。
そこで、その検討においては、有効と考えられる先行事例での取組成果が非常に有用と考えており、埼玉県では、これまでも導入されておられる県立及び民間病院の例について、中小病院を対象にアドバイザーを派遣し、ICTの導入が単にAIによる様々なリスクの低減だけではなく、看護業務の効率化も支援するということについて、アドバイスをさせていただいているところであります。
この事業では、アドバイザーが派遣されたモデル施設において、どのようなICT導入が効果的かを分析し、助言を行い、その取組成果を、県内全域に横展開をすることによって、医療機関の負担の軽減や人材不足が指摘されている医療機関に対する支援とさせていただいているところでございます。
県としては、このような県立病院での取組のほか、具体的な取組成果を県内の医療現場に示すことや様々な課題について、県内の医療機関と意見交換をする場を設けることによって、先ほどご指摘にあった県立病院だけではなく、民間病院に対しても、AIを活用した医療技術の導入促進を図って参りたいと考えております。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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