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ページ番号:260069
掲載日:2024年10月23日
Q 鈴木まさひろ 議員(自民)
医療は日々進歩を遂げており、特に人工知能、AI技術の導入は、今後の医療において欠かせない要素となりつつあります。2022年度に国が実施した診療報酬改定では、AIを用いた画像診断補助に対する加算が保険適用となり、AI技術の医療現場への広がりを促進する画期的な一歩となりました。この改定により、AIによる画像診断支援技術が正式に医療システムの一部として認められ、医療従事者の負担軽減や診断精度の向上に貢献する道が開かれました。
例えば、乳がんの診断では、AIがレントゲン画像等を解析し、医師が見落としやすい初期段階の病変を高精度で検出する事例も多数報告されています。これにより、疾患の早期発見が可能となり、患者の生存率向上に大きく寄与しています。AI技術の導入は、医療の質を飛躍的に向上させる手段の一つであり、新たな医療の標準を打ち立てる存在と言えます。
また、AIは診断の補助にとどまらず、業務の効率化に大きく貢献します。例えば、AIを活用したカルテの自動記録システムは、医師が患者に集中できる時間を増やすことに成功しており、医療現場の生産性向上につながっています。医師や看護師がデータ入力や書類作成に費やす時間を大幅に削減し、より質の高いケアを提供できるようになることは、AI導入の極めて重要な意義の一つです。
医療AIは、まだ普及の初期段階、言わば黎明期に当たりますが、その導入効果は既に明白です。県民の皆様に質の高い医療サービスを提供するためには、こうした先進技術の活用を推進していくことが不可欠と考えます。
こうした背景を踏まえ、以下2点について質問を行います。
まず、(1)県立病院におけるAI導入の評価と今後の展開に関して伺います。
昨年度より県立小児医療センターにおいて、看護記録の効率化や医療の質の向上を目的として、AIを活用した音声記録システムが60台導入されたと伺っております。県は、こうしたAI技術の導入効果をどのように評価されておられるのか。また、今後の展開の強化について、保健医療部長の御見解を伺います。
A 表久仁和 保健医療部長
県立小児医療センターでは、看護師の看護記録作成業務を効率化するため、AI音声記録システムを令和5年10月から運用開始しました。
従来、看護記録は看護師がキーボードで入力していましたが、このシステムを用いて音声で入力することとしたものです。
このシステムでは、利用頻度の高い文章は、あらかじめテンプレートとして登録しておくことで、短い「キーワード」を発話することにより入力が可能となっています。
システムを導入したことにより、看護師の業務負担の軽減が図られるとともに、記録の時間短縮につながったほか、看護師の経験年数にかかわらず正確な記録が可能となり、院内の迅速な情報共有や対応が可能となりました。
こうしたことは、医療安全の向上につながっていることから、県としても導入の効果は評価できるものと考えています。
県立小児医療センターでの導入効果を踏まえ、他の県立病院でも導入について検討するよう働きかけてまいります。
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