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掲載日:2024年5月17日
Q 保谷武 議員(自民)
令和5年中の交通事故死者数122人のうち、23人の方が自転車乗車中に交通事故に遭われ、その尊い命が失われています。また、県警によりますと、令和5年中の自転車乗車中の負傷者数は4,800人と前年より109人増加しており、全交通事故負傷者数の4分の1を占めています。
自転車事故の要因の1つとして、自転車の通行ルールが自転車利用者だけではなく、車、バイクの運転者にも浸透していないことが挙げられます。なぜ自転車の通行ルールが浸透していないかというと、3つの理由があります。第1に、道路交通法上、自転車は軽車両であり、車道を左側通行が原則であるにもかかわらず、歩道を通行する自転車が多いという事実が示すように、道路交通法の原則と実態がかい離していること。第2に道路標識、標示の分かりにくさ。第3に交通ルールが改正された後の周知不足。
ここでいわゆる自転車レーンを例として御説明いたします。
近年増えてきた車道の左側に青くペイントされたり、三角の羽のようにペイントされたものや、白色の自転車の形の絵(ピクトグラム)などのことです。内容によって、自転車以外の車やバイクの通行方向に制限を課すものと課さないものと大きく2つに区分されます。
1つ目は、青いペイントや自転車のピクトグラムに合わせて破線の車線境界線と自転車専用の字が路面に標示され、標識が設置されているもので、自転車専用通行帯と呼ばれています。車やバイクは通行することができず、通行すれば交通違反となります。平成20年の法令改正によって新設されました。
2つ目は、青色の三角の羽のようなペイント、やばね型路面標示と呼ばれるものです。これは、自転車の通行位置のあくまでもお勧めを示したものに過ぎません。また、車やバイクに対して自転車が車道内で混在することを注意喚起するために設置されたものであり、車やバイクの通行は禁止されていません。厄介なことに、このやばねは都道府県によってペイント標記法や呼び名が異なる場合もあります。
このように、一口に自転車レーンといっても、その成り立ちやルールが異なっており、分かりにくさを感じている方が多くおります。法令改正後、急速に増えておりますが、周知が徹底されておりません。
このほか、交差点や横断歩道における通行方法についても、自転車利用者等に通行ルールが浸透していないと感じておりますが、現在、報道によると警察庁においては16歳以上を対象として信号無視などの交通違反に青切符、つまり反則金を科す制度の適用を検討しているとのことです。
昨年の自転車利用中の事故の負傷者数を年齢層別に見ると、高校生が647人と最多となっておりますが、それ以外の年齢層にも負傷者が多く、自転車の関係する交通事故を抑止していくためには、幅広い世代への自転車の通行ルールの周知が必要です。そこで、県警として自転車及び車、バイクの運転者に対し、自転車の通行ルールの周知をどのように取り組んでいるのか、今後どのように取り組んでいくのか、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
A 鈴木基之 警察本部長
議員お話しのとおり、いわゆる自転車レーンは主に2種類が整備されております。
1つは、交通規制を伴う普通自転車専用通行帯で、県内には令和4年度末時点で132区間、約61キロメートルが整備され、自転車を含む軽車両や特定小型原動機付自転車以外は原則通行することができません。
もう1つが、交通規制を伴わない矢羽根型などの道路標示で、車道における自転車の通行位置を示すものとして、道路管理者が整備を進めているものであります。
このように、自転車レーンが整備されている状況を踏まえ、自転車は車道通行が原則であるということを、自転車利用者はもちろん、自動車等の運転者にも徹底していく必要があると考えております。
自転車利用者に対しては、広報啓発、交通安全教育や指導取締りのほか、5月の自転車月間や毎月10日の自転車安全利用の日などの各種キャンペーン等において、交通ルールの周知に取り組んでおります。
今後、自動車等の運転者に対しても、車道を通行する自転車の安全な通行を確保すべく、自転車レーンにおける交通ルールについて、県警ホームページやチラシ等により周知を図ってまいります。
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