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掲載日:2023年10月20日

令和5年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(阿左美健司議員)

埼玉県水道ビジョンの改定に係る今後の県内水道一本化について

Q 阿左美健司 議員(自民)

埼玉県は、昔から見沼代用水などに代表されるように、主に新田開発のために水の確保が重要でした。また、私たちの日本語にも「水いらず」「水を差す」「水を打つ」など、水に関係する言葉がたくさんあります。それだけ水は身近であり、大切にしなければなりません。
730万県民の健康で文化的な生活を保障するためにも、県の水道事業は大変重要です。現在、秩父地域の水道には県水は供給されておりません。秩父地域の水道事業は、ダム4基を有する水源地域であるにもかかわらず、県内の他の地域に比べ高い水道料金となっています。
これまで県は、埼玉県水道ビジョンにおいて将来の県内水道一本化を見据え、圏域を12のブロックに分け、ブロックごとの事業統合による広域化を進めるとしてきたことから、秩父地域では他のブロックに先駆けて平成28年4月に事業統合を実現いたしました。
こうした中、今年3月に埼玉県水道ビジョンが改定され、これまでの「将来の県内水道一本化を見据え」とされていた表現が、「将来の県内水道一本化も見据え」と変更されました。「一本化を」から「一本化も」に変更されました。
地元秩父地域ではこのように表現が変更されたことによって、平成23年の水道ビジョン改定時に、おおむね50年後とされた県水への水道事業の統一時期が先延ばしになったのではないか、50年後がいつまでたっても50年後ではないかなど、県内水道一本化に取り組む県の姿勢が後退したのではないかと不安の声が上がっています。
令和3年12月の私の一般質問で、平成23年の埼玉県水道ビジョン改定から10年間の県内統一に向けた取組をお聞きしたところ、「12のブロックごとに課題や情報共有してきた」「統合しなくても安定した経営ができる事業体もいることなどが分かってきた」などの答弁がありました。これらの答弁からすると、県の各事業体への広域化への働き掛けに対し、各事業体はうちはまだ大丈夫だ、まだ統合しなくてもいいと考えていて、言葉は悪いですが、県がはね返されてしまったと思わざるを得ません。
我田引水という言葉があるように、昔から水を引く、水に関わる事業というのは、必ずしも受益者が一致しません。そんな中での表現の変更だとは思いますが、各事業体の経営状態が今は安定しているとはいっても、本県の人口もついに減少に転じてしまいました。人口減少が進む秩父地域において、既に顕在化している問題を、高齢者人口が全国一のスピードで増加することが見込まれている埼玉県全体の近い将来のこととして解決に向けて取り組むことが必要だと考えます。湯水のごとくという表現がございますが、この表現も将来的には水が貴重になり、本来の意味が分からなくなるかもしれません。
そこで、今回の埼玉県水道ビジョンの表現の変更を踏まえ、将来の県内水道一本化に関する県の考え方を保健医療部長に伺います。
また、県内水道一本化又は広域化に向けた具体的な各事業体への働き掛けなど、今後の取組を同じく保健医療部長に伺います。

A 表久仁和 保健医療部長

まず、将来の県内水道一本化に関する考え方についてでございます。
県では平成23年に「水道ビジョン」を策定し、広域化の取組として、将来の県内水道一本化を見据え、各地域での事業統合を目指してまいりました。
しかし、経営状況の違いなどに応じて、事業統合の必要性も各事業体で異なるため、これまで統合が実現したのは秩父地域にとどまっております。
そこで、今年3月にビジョンを改定し、事業統合のほかにも様々な選択肢を加え、多様な広域化を着実に前進させていくことといたしました。
これに伴い、表現を「一本化も見据え」に改めたところですが、将来の県内水道一本化につきましては引き続き念頭に置き、多様な広域化を進めてまいります。
次に、具体的な各事業体への働きかけなど今後の取組についてでございます。
県では広域化を着実に進めるため、まずは、資材の共同購入など着手しやすい取組から事業体へ提案し、検討を促していきたいと考えております。
例えば、複数の事業体が資材を一括購入した場合の経済効果など、具体的なスケールメリットを県が示すことで、事業体が連携するきっかけになるものと思われます。
こうして、できる取組から順次実施していく過程で、事業体の間に連携の機運が醸成され、更なる広域化の進展につながっていくものと期待されます。
また、事業統合につきましても、これまでは指定ブロック内での統合を前提としてきましたが、今後は、統合に関心の高い事業体をマッチングするなどして、新たな検討の場を設けたいと考えております。
今後も水道事業体との意思疎通を十分に図りながら、丁寧に広域化を進めてまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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