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掲載日:2022年7月12日
Q 高橋稔裕 議員(自民)
昨日の一般質問では、日下部議員が、交通安全の観点から免許返納後の高齢者の足の確保について質問されました。私は少し視点を広げて、公共交通の質的充実の観点からお尋ねします。
日本一早いスピードで高齢化する埼玉県、その準備は進んでいるのでしょうか。とりわけ高齢者の移動手段の確保や、生活に必須の買物が困難になった交通弱者への対応が問題です。
日下部議員の質問では、この問題に対する施策は、タクシー事業者等の協力により料金を割引するなど、県が財政措置をしていないもの、制度はあるものの、市町村での計画作成等が必要なため、質の充実の面では支援実績が極めて乏しいものでした。また、例示や会議に参加するだけで、具現化されないことが本質的問題です。これらの施策では不十分だと感じております。
県執行部も委員として参画した公共交通の利便性向上検討会議では、令和3年3月に、交通空白地域の概念は地域公共交通の有無だけで捉えられており、高齢社会や子育て世代への対応をはじめ、運行頻度など利用者が求めるサービスレベルに関連付けられていないことが問題だという指摘の下、地域公共交通の面的な充足に加え、ニーズに見合った運行サービスや乗り継ぎ環境の改善、いわゆるシームレスな移動の実現などを追求しながら、質的な充実を図っていくという方向性が出されております。
地域の高齢者等の移動手段の確保という問題は、一義的には基礎自治体である市町村が担うものです。しかし、市町村の財政規模は小さく近視眼的にもなりがちで、対策が必要な地域全てを単独でカバーすることは困難です。
加えて、早急な対応が必要であり、市町村の中でそれぞれの地域状況に適した先行事例を横展開していくことも念頭に置く必要があります。さらに、県内の多くの市町村が同様の課題を抱えています。
したがって、県が関わる必要性は大きいものと考えますが、高齢者等の移動手段の確保の問題、とりわけ質的充実の問題に対して、埼玉県は十分な支援を提供できておりますでしょうか、大野元裕知事にお尋ねします。
A 大野元裕 知事
高齢者をはじめとする地域の移動手段の確保は、我が国にとって大きな課題であります。
また、「公共交通の利便性向上検討会議」では、交通網を面的にカバーするという量の充足を重視してきたこれまでの取組に、新たにサービスの質をどのように守っていくかという視点を加えることが重要との指摘を頂いたことについては、議員から先ほど御指摘頂いたとおりであります。
地域公共交通の課題への対応は、一義的には地域の実情に詳しい市町村が担ってはいますが、県としても市町村に対して様々なバックアップを行っております。
まず、財政面では、公共交通の活性化につながる取組に対して支援をしてまいりましたが、今年度から交通サービスの質の確保に資する、新たなモビリティサービスの導入にも補助ができるよう、メニューを拡充したところであります。
また、県ホームページに高齢者の移動手段の確保などの先行事例を新設したほか、市町村職員向けの研修会で交通サービスの充実を図る好事例を紹介するなど、効果的なノウハウの横展開に取り組んでおります。
さらに、市町村の地域公共交通会議に県職員も参加しており、必要な情報提供や助言を行ってまいりました。
また、高齢者を交通難民化させないためには、歩いて買い物や病院に行けるコンパクトなまちづくり、安心・安全でIT等も活用したまちづくりが必要であり、この観点から市町村とともに埼玉版スーパー・シティプロジェクトを推進しているところであります。
県としては、これらの取組を通じ、市町村の声にもしっかりと耳を傾けながら、高齢者をはじめとする地域の移動手段の確保、交通サービスの充実に努めてまいります。
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