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掲載日:2024年3月8日
Q 岡 重夫 議員(県民)
このコロナ禍では多くの人が解雇や失業し、そして非正規労働者の雇い止めなども発生して、国民の生活を困窮させています。報道によると、生活困窮者向けの相談窓口の自立相談支援機関への相談件数が昨年4月から9月まで全国で約41万件に上り、前年度の同じ時期に比べて3倍も増加しているとのことです。
また、これまで子供の貧困が7人に1人と言われてきましたが、ひとり親、特にシングルマザーの生活困窮は深刻で、このコロナ禍の影響で退職や休職で約3割の人が仕事を失っているということから、子供の貧困が更に増加するおそれもあります。
ところで、埼玉県社会福祉協議会が行っている緊急小口資金の融資件数が昨年3月から今年1月までの10カ月間で約5万件もあり、その融資額は約90億円にも上っています。また、総合支援資金については融資件数が約4万7,000件、その融資額が約240億円にも上っている状態を見ると、今後、新型コロナウイルスの影響が長引けば、生活困窮者が更に増えることは明らかです。民間団体で相談を受けている埼玉青年司法書士協議会の大室幹事長は、「コロナ禍で収入が減ったという相談が増えている」とも話しています。さらに、子ども食堂やフードパントリーのボランティアをしている知人によると、両方とも訪問者数は倍増しているとのことです。
一方、現在、飲食業の営業時間短縮の影響で食品卸業者などの商品は余っている状態だと聞いています。現在、県内では生活困窮者自立支援法に基づき、町村部では県が、市部では市が自立支援窓口を設置し、暮らしや住居、そして仕事などで困っている人から相談を受けて支援しています。今後、新型コロナウイルスの影響が長引けば、こうした公的な窓口にも職を失い、日々の食べ物に困る人が数多く相談に来ると予想され、県としての生活困窮者への食糧支援は急務です。
そこで、県や市が行う自立相談支援機関がフードパントリーなどと連携し生活困窮者へ食糧支援を行うことが重要と考えますが、県としてどのような役割を担っていくのか、知事の御所見を伺います。
A 大野元裕 知事
新型コロナウイルス感染症の影響で、職を失い生活が苦しくなりその日の食糧に困る方への支援が必要になってきています。
県内では、ひとり親家庭などに食糧支援を行うフードパントリーや、食品関連企業等から寄贈された食品等を福祉施設や生活困窮者に届けるフードバンクなど様々な活動が行われています。
県では、これまで食品ロス削減の観点から企業にフードバンクへの食糧提供を働き掛け、フードバンクに寄贈された食品は福祉施設等に無償で提供されてきました。
また、例えば、県とセブン-イレブン・ジャパン、埼玉県社会福祉協議会で協定を締結し、店舗改装時等に発生する在庫商品の寄贈などを行っていただくなど、企業から生活困窮者への食料提供の橋渡しを行っております。
一方、県や市が行う自立相談支援機関でフードバンクなどと連携して生活困窮者への食糧支援を実施しているのは全41機関のうち21機関に留まっています。
県としては、食糧支援を行っていない自立相談支援機関に対し、他の機関の取組に関する情報提供や、フードバンクとのマッチングを図るなど、食糧支援の実施を働き掛けてまいります。
また、実施している自立相談支援機関でも集まる食品の偏りなどの課題があることも分かりました。
そこで、フードバンクと自立相談支援機関が協定を締結するなど、安定的に食糧が確保できる仕組みづくりを進めてまいります。
県ではこうした役割を果たしていくことにより、自立相談支援機関とフードバンクなどによる支援の輪を広げ、必要な食糧支援が進むよう取り組んでまいります。
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