トップページ > 埼玉県議会トップ > 定例会・臨時会 > 定例会概要 > 令和3年2月定例会 > 令和3年2月定例会 代表質問・一般質問 質疑質問・答弁全文 > 2月26日(金曜日) > 令和3年2月定例会 代表質問 質疑質問・答弁全文(小島信昭議員)
ここから本文です。
ページ番号:194847
掲載日:2022年6月21日
Q 小島信昭 議員(自民)
昨年の3月26日、県庁舎建替え等検討特別委員会の提言を本木委員長から、知事に直接提出いたしました。5回の審査に加え、現状把握のため県庁内の状況をつぶさに調査、確認し、先進事例の視察も行った上で、速やかに解決すべき課題として老朽化や狭あい化による劣悪な執務環境の改善やICT技術の進展への対応、共用スペースやオープンフロアの確保などについて具体的に提言しています。
その後、新型コロナウイルス感染症のまん延により、行政のデジタル化や働き方改革の推進等が強く求められるなど社会環境が大きく変化している状況を踏まえると、特別委員会の提言で指摘した課題の解決に向けて取組を加速すべきと考えます。
知事は、これまで「令和2年度に行っている県庁舎建築制度劣化診断調査の結果を踏まえて検討する」との答弁をされておりますが、調査結果はどうだったのでしょうか。また、今後どのように取り組むのか、知事の御所見をお伺いいたします。
また、本庁機能を有する本庁舎、第2庁舎などの施設以外にも、県には139の地域機関があります。それぞれ県内各地域に設置され、県民に身近なところで行政サービスを提供しています。そこは県職員の働く場でもありますが、同時に、県民サービスを直接提供する重要な拠点でもあります。このように多くの県民が利用する地域機関の庁舎についても、老朽化、狭あい化が著しいのが現状です。
高齢者や障害のある方を含めて多くの県民が直接利用する施設ですので、待合スペースやトイレなどにも十分な配慮が必要であると考えます。現在県では、老朽化した庁舎の空調機の更新や照明のLED化、トイレの洋式化など行う県有施設エコオフィス化改修事業に取り組んでいますが、この改修により施設内の照明が明るくなったり、内装や衛生器具が新しくなったりと表面上はきれいになっていますが、根本的な改修ではありません。狭くて使い勝手が悪い、動線がふくそうするなど、機能面の課題については全く手つかずの状態で、中途半端な改修でお茶を濁しているだけに思えるのです。
利用者にとって使いやすい庁舎、快適な庁舎を整備するという本来の目的にしっかりと立ち返り、来庁者のサービス向上及び職員の執務環境の改善のため、地域機関の庁舎についても抜本的な建替え及び改修を計画的に行うべきと考えますが、いかがでしょうか。併せて、知事にお伺いいたします。
A 大野元裕 知事
「県庁舎建築性能・劣化診断調査」の結果についてでございます。
昨年度、県庁舎建替え等検討特別委員会から「速やかに県庁舎の課題解決に尽力すべき」、「将来の県庁舎の在り方についても早急に検討に着手すべき」との御提案をいただきました。
御指摘を踏まえ、本年度は庁舎のコンクリートの健全性などを調査する「県庁舎建築性能・劣化診断調査」を実施しております。
結果については、現在、取りまとめ段階でありますが、全体としては、コンクリートなど建物躯体の健全性は目標使用年数である築80年まで保たれる見込みでございます。
一方で、鉄筋に届く深さまでコンクリートが中性化している箇所が一部で見受けられるなど、80年の目標使用年数を超えて使用する場合には、中性化対策などが必要であることも分かりました。
また、執務環境の指標となる建築性能につきましては、一部の庁舎において室温が法令基準の範囲内に収まらない状況も認められたところであります。
次に、今後どのように取り組むのかについてであります。
県では、平成29年度から執務室のレイアウトの見直しやそれに伴う机、椅子の更新などを行う執務環境改善事業に取り組み、本年度、本庁舎の全ての執務室の整備を終えました。
来年度は、第2庁舎において、執務環境改善事業をバージョンアップした「スマートオフィス推進モデル事業」を実施したいと考えております。
この事業では、ペーパーレス化などにより創出した空間をウェブ会議も可能な各課共有の打合せスペースとして活用するなど、これからの庁舎のモデルとなるオフィス空間を試験的に整備してまいります。
また、調査において執務環境に問題があったケースについては、空調の運転時間の延長や断熱性能を高めるなどの対策を順次行ってまいります。
今回の調査では、現在の庁舎をこのままの状態でいつまでも使い続けるわけにはいかないことも明らかになりました。
一方、議員お話しのとおり、行政のデジタル化や働き方改革の推進が強く求められるなど、社会環境は大きく変化しております。
庁舎再整備の検討では、こうした変化が行政事務やオフィス空間に与える影響について、中長期的な展望を持つことが極めて重要であります。
今後は、DXの進展などを見据えた県庁機能の検討を行った上で、将来的な庁舎の在り方について検討を進めてまいります。
次に、地域機関の庁舎についても抜本的な建替え及び改修を計画的に行うべきについてであります。
議員御指摘のとおり、地域機関の庁舎は、県民に身近な行政サービスを直接提供する重要な拠点であります。
このため、これまでも耐震改修工事に合わせて執務環境を改善するとともに、トイレの洋式化や照明のLED化、空調の改修等、計画的に快適な空間の構築に努めてまいりました。
地域機関の庁舎については、県庁舎と同様に建物の目標使用年数を80年とし、長期保全計画を策定して計画的な保全、適切な管理に努めております。
一方で、地方庁舎・合同庁舎については昭和40年代に集中的に建築されており、一斉に更新時期を迎えることから、建替え時期の平準化等が課題でございます。
今後、DXの進展など時代の変化を捉えつつ、地域機関の庁舎の建替え時期や建設の在り方などについて、コストや技術的な面など様々な観点からシミュレーションを実施したいと考えております。
地域機関の庁舎につきましては、引き続き計画的に修繕を行うとともに、今後の更新時期等についても検討してまいります。
お問い合わせ
より良いウェブサイトにするためにみなさまのご意見をお聞かせください