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掲載日:2020年7月7日

平成29年6月定例会 「環境農林委員長報告」

委員長   沢田   力

環境農林委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、第71号議案のうち農林部関係の1件であります。
以下、この議案に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、「秩父高原牧場地域交流施設整備事業の実施により、どのような効果が期待できるのか。また、秩父高原牧場を地域の振興に生かすために近隣市町村とどのように連携していくのか」との質疑に対し、「県産農畜産物直売所の新設や体験学習施設の改修により、一層魅力ある牧場にリニューアルすることを目的としている。現在、年間48万人の来場者を6万人増やし、54万人にしたいと考えている。また、牧場で開催しているポピー祭りなどのイベントを活用し、地域の情報発信や地元の特産品の販売を行い、周辺観光地の集客に結び付くような市町村連携を実施していく」との答弁がありました。
また、「重要病害虫防除の実施では、重要病害虫による被害面積や被害金額はどのくらいなのか。また、薬剤散布の面積や出荷残さの焼却処分量はどのくらいなのか」との質疑に対し、「ネギやニンジンは、ほ場ごとに被害の程度に差があることなどから、被害面積を把握することができない。被害金額についても、ネギとニンジンの作付面積の統計数値がないことや、生産者の出荷先が多岐にわたることから算出が難しい。また、薬剤散布の面積は、被害の発生地域である熊谷市と深谷市の一部地域をはじめ、まん延防止のために散布する地域を合わせて、590ヘクタールを予定している。出荷残さの焼却処理量は2,500トンと見込んでいる」との答弁がありました。
さらに、「補正予算を待たずに、すぐにでも病害虫の防除策を行うべきではないか」との質疑に対し、「ネギの定植は6月から始まっており、既に予備費を活用して防除対策を行っている」との答弁がありました。
以上のような審査経過を踏まえ、本議案について採決いたしましたところ、総員をもって、原案のとおり可決すべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「農林部の人員配置について」質問が行われました。その中で、「さきの2月定例会で成立した『埼玉県農林水産業振興条例』により、久喜試験場の職員は増員されているが、果樹研究担当の職員は減っている。現場で人手が足りなければ作業が遅れ、研究開発に支障が生じるのではないか」との質問に対し、「現場でどのような問題が生じているのかを確認し、何ができるのかをしっかり検討する」との答弁がありました。
なお、このほか、当面する行政課題として、環境部及び農林部から、それぞれ「指定管理者に係る平成28年度事業報告書及び平成29年度事業計画書について」及び「平成29年度における指定管理者の選定について」、環境部から「埼玉エコタウンプロジェクト事業の検証結果について」の報告がありました。
この中で、「埼玉エコタウンプロジェクトについては、さきの2月定例会の予算特別委員会において、附帯決議がなされた。今回、事業の検証結果について、実測データに基づき、省エネ効果及び創エネ効果の検証結果が報告された。この中で、事業の成果として、買電量(かいでんりょう)が21.2%削減されたとしているが、この数値には、全国的な節電意識の向上の影響を受けた全国の家庭部門の電力減少率12.4%が含まれており、全てが事業の成果とは言い難い。また、検証の対象範囲や対象データが少ないこと、さらに、費用対効果が明確にされていないことなど、効果検証としては不十分である。この状況の中で、このまま全県展開を進めていくのか」との質問に対し、「買電量の削減率には、全国的な節電意識の向上による電力消費量の減少分も含まれており単純に全て成果と言えないが、一つのものさしとして全国との比較を示した。また、実測データの取得には、各世帯の同意が必要であり、できる限り多くの協力を得て有効なデータの確保に努めた。今後、この検証結果で明らかになった売電(ばいでん)抑制の懸念や蓄電池の重要性を踏まえ、取組の手法や市町村との連携のほか、費用対効果を含め内容をよく検討する」との答弁がありました。
このほか、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

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