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掲載日:2022年3月3日

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平成23年度研究報告Vol.10

平成23年度に当センターで実施した研究(14テーマ)等に関する成果公表です。
各テーマの詳細は、それぞれのPDFファイルをご覧ください。

産業支援研究(9テーマ)

No テーマ名・抄録 キーワード 技術区分 期間 形態 PDF
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1 栗渋皮を利用した新規機能性製品の開発(第2報)
果肉付き栗渋皮をローストした際の香気成分、ポリフェノール含量及び抗酸化性の変化について検討を行った。香気成分ではメイラード反応生成物であるピラジン類、フラン類などが同定され、これらの測定結果などから、200℃10分をロースト処理の最適条件とした。また、この条件におけるポリフェノール含量を評価したところ、ロースト処理により減少しているものの、他の食品素材と比較して豊富なポリフェノールを含むことが確認された。抗酸化性をORAC法により評価したところ、試料のロースト度合いによらず、ほぼ同程度の値を示した。。
栗、渋皮、ロースト、香気成分、ポリフェノール、抗酸化性 食品・バイオ 22~23 産官 研究報告(PDF:251KB)
2 県産小麦の新規ブレンド粉の開発
新規品種小麦の「さとのそら」を含む埼玉県産麺用小麦粉について、SDS不溶性グルテニン量を指標とした県産小麦のブレンドにより、製麺性の向上が図れることが確認された。一方、パン用小麦「ハナマンテン」に対して、主に麺用として用いられている「あやひかり」をブレンドすることにより、ブレンド粉の総タンパク量が下がっても、製パン性とパン品質が向上することが確認できた。
小麦、製麺、製パン、タンパク質、SDS不溶性グルテニン量 食品・バイオ 21~23 産官 研究報告(PDF:320KB)
3 米粉を用いた新規製麺技術の開発(3)
-植物繊維を利用した米粉麺-

微小繊維状セルロース及びアルギン酸プロピレングリコールエステルを混合した米粉を主体とする麺の製麺技術について検討した。米粉の糊化物に微小繊維状セルロースを1重量%混合したものをつなぎとし、アルギン酸プロピレングリコールエステルを混ぜた米粉を混練することで、米粉の生麺の麺帯の加工が容易になった。また、ゆで麺では最大圧縮応力が増加した。最大圧縮応力の上昇割合はアルギン酸プロピレングリコールエステルの混合割合が大きいほど大きかった。走査型電子顕微鏡観察により、微小繊維状セルロースが米粉麺中のデンプン粒の間に分散し、米粉のデンプン粒と混合した繊維部が絡みついていることが確認された。これらのことから、微小繊維状セルロース及びアルギン酸プロピレングリコールエステルの添加が米粉麺の作製に有効であり、米粉麺の食感向上に効果的であることがわかった。
米粉、植物繊維、微小繊維状セルロース、アルギン酸エステル 食品・バイオ 22~23 産官 研究報告(PDF:375KB)
4 遺伝子検出による迅速微生物解析技術の開発
大腸菌群の汚染源を迅速に探索するため、PCRを用いたフローラ解析法を開発した。Citrobacter属及びKlebsiella/Enterobacter属をそれぞれ検出できる新たな2つのプライマーを設計し、大腸菌群を3区分に分画可能となった。PCR反応の際にゲノム抽出工程を省略した方法を検討したところ、容器あたり103~106cfuの菌数が存在すれば定量可能であった。フィルターを用いた試料原液の濃縮により、感度を104倍に向上できた。肉及び野菜の大腸菌群フローラ解析の実施結果、肉ではCitrobacter属が優占し、野菜ではCitrobacter属・Klebsiella/Enterobacter属以外のグループが優占であることが5時間程度で判明した。
食品衛生、大腸菌群、フィルター濾過、リアルタイムPCR 食品・バイオ 22~23 単独 研究報告(PDF:506KB)
5 超臨界流体を用いた精密成形に関する研究
低密度の成形品を迅速に提供できる技術微細発泡射出成形機は自動車部品や家電部品に適用されている。これら複雑形状の成形品では、多点ゲートや障害ピンの設置より、複数のメルトフロントが会合して形成されるウェルドライン(ウェルド部)における発泡構造形成プロセスの理解が求められている。本研究では、ピン後方のウェルド部におけるX線CTによる発泡構造の観察とガラスインサート金型を用いた動的可視化を行い、2つのメルトフロントを覆っていた無発泡層がピン後方の会合時に扇形に堆積し、扇形の無発泡層が形成されることを確認した。無発泡層の周囲の気泡挙動、形成された気泡形状を考慮し、この無発泡層の形成プロセスをモデル的に提示した。流動初期にピン周後方に堆積した2つのメルトフロントの無発泡層がその周囲を流動する発泡セル層から受ける伸長履歴により引き伸ばされることで、帯状無発泡層の幅は、次第に減少する。
超臨界窒素、微細発泡、X線CT、HIPS、可視化、ウェルド ものづくり基盤 22~23 産学官 研究報告(PDF:373KB)
6 高アスペクト比微細深穴加工に関する研究
微細深穴加工において低周波振動を工具軸方向に付加するとき、振動条件の評価を行い最適な振動条件を選択する手法について検討した。刃先による切りくず発生モデルから切削時間比率Rc及び正速度時間比率Rpを導出し、振動条件を評価する指標として提案した。加工実験による検証を行ったところ、これらの比率と工具寿命には相関があることが分かった。さらに、最適化した振動条件の低周波振動を付加することで工具寿命1000穴以上を実現することができた。
微細深穴ドリル、低周波振動、周波数比、振幅比、微細加工 ものづくり基盤 23~24 産官 研究報告(PDF:895KB)
7 レーザ結晶の高効率超精密研磨に関する研究(2)
レーザ結晶は、レーザ発振を発生させる部品として用いられる。しかし、レーザ結晶は精密な部品であるため、その表面精度は非常に高いものが要求される。また、大変硬くて脆い材料特性のために加工が非常に困難である。そこで、より高い要求の精度を達成するために、結合剤にアクリル粒子を用いることにした。表面粗さをより小さくするために、砥粒の検討を行い砥石作製の検討を行った。作製したEPD砥石を用いてレーザ結晶を研磨した結果、表面粗さ0.8nmRaの面を得ることができた。
電気泳動現象、EPD砥石、メカノケミカル反応、アクリル、レーザ結晶、研磨 ものづくり基盤 22~23 産官 研究報告(PDF:589KB)
8 ピエゾ素子を用いた高推力リニアモータの開発
ピエゾ素子を利用した昨年度の試作1号機により、基本原理、正逆動作は確認している。そこで、さらなる性能向上をはかるため、試作2号機・3号機を試作し動作確認と性能試験を行った。1号機において懸案であった推進速度は、試作3号機において最大推進速度1.13mm/sで動作させることができた。推進速度の周波数特性はほぼ比例関係となり、90Hzの時、最大推進速度となった。また、1号機においては、進行ステップに対して、6μm後退する現象が伴っていたが、2号機においては1.3μmまで低減することができた。
リニアモータ、アクチュエータ、高推力、ピエゾ ものづくり基盤 23~24 産官 研究報告(PDF:202KB)
9 ステンレス鋼の六価クロムフリー電解研磨技術の開発
ステンレス鋼板のエチレングリコール系電解液を用いた電解研磨における陽極(研磨試料)と陰極の極間距離と電解槽内での配置、陰極面積に着目して検討を行った。その結果、陽極を電解槽の底部に研磨面を上面にして配置し、それに陽極の2倍以上の面積を持つ陰極を接近させて(例:1cm)対向させることにより顕著な効果(光沢度の向上)が得られた。そして、電解時間を調整することにより、ステンレス鋼SUS304板について鏡面光沢度Gs(60°)が500以上の高品位な表面を得た。
電解研磨、ステンレス鋼、エチレングリコール、極間距離、陰極 ものづくり基盤 23~24 産官 研究報告(PDF:324KB)

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新技術創出研究(2テーマ)

No テーマ名・抄録 キーワード 技術区分 期間 形態 PDF
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1 高温もろみ対応清酒酵母の開発
埼玉酵母8種(A01、BK2、C、D、E、F、YY、MR)より、高温時にアルコール耐性を示す株の取得を試みた。28℃においてアルコール15%以上の麹エキス培地では増殖が認められなかったが、10%ではBK2、D、YYが増殖した。そこから分離した株より、15%アルコールで28℃1日処理後の死滅率の小さい株を選抜し、28℃や22℃の高温での小仕込み試験を実施した。高温でも死滅率やアミノ酸度が抑えられるなど、可能性のある株が得られた。高温では雑味や異臭なども強く認められた。雑菌による汚染や並行複発酵のアンバランスなどに対応するため、仕込み方法等にも工夫が必要と考えられた。
清酒酵母、アルコール耐性 食品・バイオ 23 産官 研究報告(PDF:263KB)
2 油菓子保存試験の促進評価方法の確立
油菓子(揚げせんべい)の賞味期限を設定するために行う保存試験(理化学試験)を短期間で行う加速試験方法を検討した。水分率変化は包材の透湿度から推定可能で、過酸化物の増加は保存時の温度、酸素濃度を上げることにより加速できた。遊離脂肪酸については、保存時の温度を上げることにより加速することが分かったが、通常の保存では特に問題とならないことが認められた。
油菓子、保存試験、加速試験、理化学試験 食品・バイオ 23 産官 研究報告(PDF:425KB)

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技術支援高度化研究(1テーマ)

No テーマ名・抄録 キーワード 技術区分 期間 形態 PDF
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1 ベクトルネットワークアナライザを用いたマイクロ波帯域測定における誤差要因低減に関する調査
ベクトルネットワークアナライザ(VNA)による高周波測定において、機械的なセッティングの変化が測定結果にどのように影響するかを調査した。保有するテストポートケーブルについて、アダプタを被測定対象物(DUT)として接続し、ケーブルの物理的な湾曲状態の変化が反射特性と伝送特性の測定値にどの程度影響するかを調査した結果、各種テストポートケーブルの湾曲状態の変化が測定値に及ぼす影響を把握できた。また、高周波プローブを使用する測定において、その接触状態が測定値にどの程度影響するかについても調査し、影響を把握することができた。
ベクトルネットワークアナライザ、テストポートケーブル、プローブ、誤差 ものづくり基盤 23 産官 研究報告(PDF:659KB)

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外部資金導入研究(2テーマ)

No テーマ名・抄録 委託元 技術区分 委託期間 形態 PDF
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1 〈受託事業名〉 戦略的基盤技術高度化支援事業
アルミ基複合材鋳物のハイブリッド砂型低圧鋳造法の開発
経済産業省関東経済産業局 ものづくり基盤 20~22 産学官 研究報告(PDF:424KB)
2 〈受託事業名〉 戦略的基盤技術高度化支援事業
鋳鉄金型によるアルミニウムダイカスト法の開発
財団法人埼玉県産業振興公社 ものづくり基盤 20~22 産官 研究報告(PDF:333KB)

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平成23年度研究報告 全収録版

 平成23年度研究を1冊にまとめて収録した、「平成23年度研究報告(PDF:2,813KB)」です。

 

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