ページ番号:234274

掲載日:2024年4月25日

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令和5年度住民監査請求却下一覧

令和5年度受付分却下一覧表

番号

件名

受付年月日

結果通知日

1

朝霞児童相談所(仮称)建設に関する措置請求

令和5年4月7日

令和5年4月28日

2 ハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金支給に関する措置請求 令和5年6月12日

令和5年7月19日

3

PCR検査等無償化事業補助金・ハイペースで多数接種を行う医療機関に対

する支援金支給等に関する措置請求書

令和5年7月31日 令和5年8月29日
4

妊婦PCR検査費用助成・5類移行後の新型コロナワクチンバス派遣等に関す

る措置請求

令和6年3月15日 令和6年3月26日

1.朝霞児童相談所(仮称)建設に関する措置請求

請求の要旨

知事は、令和5年度当初予算案に、朝霞児童相談所(仮称)の新設に係る支出として149,298千円(継続事業第1年次支出額)を計上した。この予算案がそのまま可決された場合、契約締結・履行・公金の支出が速やかに行われることが確実である。

この場合、以下のとおり朝霞市条例に違反した予算執行になるとともに、不当な予算積算に基づいた過大な施設に係る建設費、維持管理費が必要となり、埼玉県に金銭上の損害が発生する。

(1)当該相談所の建設は、「朝霞市開発事業等の手続及び基準等に関する条例」に違反している。

(2)予算金額の前提は、約4,000平方メートルの延べ床面積を基礎として積算された金額であるが、この延床面積の積算自体は、以下の基礎的な定量的積算根拠が存在しない不当な積算であり、過大な延べ床面積となっている。

推定の基礎となる既存児童相談所の利用者数、相談室・会議室の利用実績等の積算根拠が存在しない。・朝霞児童相談所(仮称)の使用予想年数(耐用年数)に渡る、埼玉県、朝霞児童相談所(仮称)管轄区域の年少人口は急激に減少することが確実である。

却下した理由

請求人が、上記の(1)で述べている「朝霞市開発事業等の手続及び基準等に関する条例に違反している」との主張について、当該条例に違反していることの具体的かつ客観的な事実を証する書面が添えられていない。

また、上記の(2)で述べている「朝霞児童相談所(仮称)の約4,000平方メートルの延べ床面積が過大である」との主張についても、「約4,000平方メートルの延べ床面積が過大である」ことの具体的かつ客観的な事実を証する書面が添えられていない。

以上のことから、本件請求は、法第242条第1項に定める住民監査請求の要件を具備しない不適法なものであると判断する。

2.ハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金支給に関する措置請求

請求の要旨

埼玉県が、無権限での、4歳以下への接種を含む個別接種促進のためのハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金(以下「ハイペース支援金」という。)を支給したのは以下の理由により違法である。

ハイペース支援金支給(エ)は下記行政行為(ア)(イ)(ウ)を前提としているが、(ア)(イ)(ウ)は重大かつ明白な瑕疵があるので違法となり、後行行為(エ)に違法性が承継される。

(ア)ワクチン接種の根拠となる全国知事会と日本医師会との契約は、全国知事会・日本医師会双方とも契約締結の権限がないので、無効である。

(イ)川口市のワクチン接種の権限がないので、川口市のワクチン接種は違法である。

(ウ)厚生労働省の川口市へのワクチン接種実施旨の通知は、厚生労働省に予防接種法による第一号法定受託事務を通知する権限がないので、無効である。

よって、以下の措置を請求する。

1ハイペース支援金支給事業の中止

2予防接種法、薬機法、医師法、医療法、生物兵器条約、製造物責任法、憲法及びニュルンベルク綱領の違法違憲性の問題解消

3SARS-CoV-2ワクチンと厚生労働省通達文書(健感発0210-5号)で定義された新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。)の関係の解明

却下した理由

(1)地方自治法第242条第1項は、住民に対し、一定の具体的な財務会計上の行為又は怠る事実に限って、その監査と非違の防止、是正の措置とを監査委員に請求する権能を認めたものである。したがって、制度上、住民監査請求の対象は、地方公共団体の違法又は不当な財務会計上の行為又は怠る事実に限られており、それ以外の非財務的な事項についてまで対象とするものではない。

その一方で、地方公共団体の長又は職員がした財務会計上の行為(以下「当該財務会計行為」という。)とその原因となる非財務会計行為(以下「先行行為」という。)との関係において、当該財務会計行為自体が違法である場合だけでなく、当該財務会計行為と先行行為との間に一定の関係がある場合には、先行行為が違法であれば、当該財務会計行為も違法となる。ただし、この関係は、先行行為が当該財務会計行為の直接の原因となるような「密接かつ一体的な関係」にあることを要する。

これを本件請求である、「先行行為(上記「請求の要旨」(ア)(イ)(ウ))の違法性が、当該財務会計行為である(エ)「ハイペース支援金支給(以下「本件財務会計行為」という。)」に承継される」との請求人の主張についてみると、次のとおりである。

ア(ア)に記載する集合委託契約は、国のコロナ政策全般に関するものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではない。

イ(イ)に記載する川口市のコロナワクチン接種は、川口市のコロナワクチン政策として実施されるものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではない。

ウ(ウ)に記載する厚生労働省の通知は、国のコロナ政策のために発出されたものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではない。

したがって、先行行為のいずれもが、本件財務会計行為の直接の原因と言えず、また、「密接かつ一体的な関係」があるとは言えない。

(2)対象財務会計行為自体の違法性については、対象財務会計行為の前提に係る違法性について請求人の主張が述べられているのみであり、対象財務会計行為自体の違法性についての摘示はない。

(3)対象財務会計行為自体の不当性については、対象財務会計行為との因果関係となる事実を証明するものがない。

(4)請求措置内容の2及び3は財務会計行為に該当しない。

以上のことから、本件請求は、地方自治体法第242条第1項に定める住民監査請求の要件を具備しない不適法なものであると判断する。

3.PCR検査等無償化事業補助金・ハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金支給等に関する措置請求

請求の要旨

埼玉県が、無権限での、4歳以下への接種を含む個別接種促進のためのハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金(以下「ハイペース支援金」という。)を支給したのは以下の理由により違法である。

ハイペース支援金支給(エ)は下記行政行為(ア)(イ)(ウ)を前提としているが、(ア)(イ)(ウ)は重大かつ明白な瑕疵があるので違法となり、また、著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行適正確保の見地から看過しえない瑕疵が存するので、これを看過した後行行為(エ)は財務会計法規上の義務に違反する違法なものとなる。

(ア)ワクチン接種の根拠となる全国知事会と日本医師会との契約は、全国知事会・日本医師会双方とも契約締結の権限がないので、無効である。

(イ)川口市のワクチン接種の権限がないので、川口市のワクチン接種は違法である。

(ウ)厚生労働省の川口市へのワクチン接種実施旨の通知は、厚生労働省に予防接種法による第一号法定受託事務を通知する権限がないので、無効である。

また、HER-SYS発生届は感染症予防法に基づく届出の要件を欠いてすべて無効であるので、予防接種法附則に該当しないため、厚生労働省に予防接種法による第一号法定受託事務を通知する権限がない。

よって、以下の措置を請求する。

1PCR事業補助金不当利得返還請求と知事に対する損害賠償請求権行使

2ハイペース支援金事業の違法確認、中止及び不当利得返還請求

3知事による無権代理契約の無効確認と知事・日本医師会への損害賠償請求

4予防接種法、薬機法、医師法、医療法、生物兵器条約、製造物責任法、憲法及びニュルンベルク綱領の違法違憲性の問題解消

5SARS-CoV-2ワクチンと厚生労働省通達文書(健感発0210-5号)で定義された新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和二年一月に中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。)の関係の解明

却下した理由

(1)地方自治法第242条第1項は、住民に対し、一定の具体的な財務会計上の行為又は怠る事実に限って、その監査と非違の防止、是正の措置とを監査委員に請求する権能を認めたものである。したがって、制度上、住民監査請求の対象は、地方公共団体の違法又は不当な財務会計上の行為又は怠る事実に限られており、それ以外の非財務的な事項についてまで対象とするものではない。

その一方で、地方公共団体の長又は職員がした財務会計上の行為(以下「当該財務会計行為」という。)とその原因となる非財務会計行為(以下「先行行為」という。)との関係において、先行行為が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過しえない瑕疵がある場合は、当該財務会計行為者は先行行為者と協議等して瑕疵の解消に努めなければならず、重大かつ明白な瑕疵があって無効の場合にこれを無視して財務会計行為に及べば、当該行為は違法になる。ここでの重大かつ明白な瑕疵の明白性とは、処分の外形上客観的に処分庁の誤認が一見して看取できる程度のものをいう。また、当該財務会計行為自体が違法である場合だけでなく、当該財務会計行為と先行行為との間に一定の関係がある場合には、先行行為が違法であれば当該財務会計行為も違法となる。ただし、この関係は、先行行為が当該財務会計行為の直接の原因となるような「密接かつ一体的な関係」にあることを要する。

これを本件請求である、「先行行為(上記「請求の要旨」(ア)(イ)(ウ))は重大性明白性の要件を充足する瑕疵であるので違法無効となる。先行行為が著しく合理性を欠きそのためにこれに予算執行適正確保の見地から看過しえない瑕疵が存するので、これを看過した後行行為(エ)(以下「本件財務会計行為」という。)は財務会計法規上の義務に違反する違法なものとなる」との請求人の主張についてみると、次のとおりである。

ア(ア)に記載する集合委託契約は、国のコロナ政策全般に関するものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではなく、本件財務会計行為を目的に実施されたものではない。

イ(イ)に記載する川口市のコロナワクチン接種は、川口市のコロナワクチン政策として実施されるものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではない。

ウ(ウ)に記載する厚生労働省の通知は、国のコロナ政策のために発出されたものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではない。

したがって、先行行為のいずれもが、本件財務会計行為の直接の原因と言えず、また、「密接かつ一体的な関係」があるとは言えない。また、本件財務会計行為自体の違法性については、主張が記載されているが、対象行為の前提に係る違法性について請求人の主張が述べられているのみであり、対象行為自体の違法性についての摘示はない。

(2)対象財務会計行為自体の不当性については、対象財務会計行為との因果関係となる事実を証明するものがない。

(3)請求措置内容の1のうち補助金支給については、違法性・不当性を疎明する事実証明書が添付されていない。

(4)請求措置内容の2のうち違法確認については、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。また、中止については、上記(1)のとおり違法性又は不当性は認められない。

(5)請求内容の3のうち無効確認については、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

(6)請求措置内容の4及び5は違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

(7)請求内容の1及び3の損害賠償請求並びに請求内容の2の不当利得返還請求については、上記のとおり、その前提となる違法又は不当な財務会計行為は認められない

以上のことから、本件請求は、地方自治体法第242条第1項に定める住民監査請求の要件を具備しない不適法なものであると判断する。

4. 妊婦PCR検査費用助成・5類移行後の新型コロナワクチンバス派遣等に関する措置請求

請求の要旨

埼玉県が、 5類移行後に、無権限での、4歳以下への接種を含む個別接種促進のためのハイペースで多数接種を行う医療機関に対する支援金(以下「ハイペース支援金」という。)を支給したこと、 妊婦PCR検査費用を助成したこと、新型コロナワクチンバス派遣事業に支出したのは以下の理由により違法である。

新型コロナウイルスは法定病原体ではないため、発生届受理や川口市委託契約、コロナワクチン接種実施、厚労省から川口市に対する接種実施のための通知、新型コロナワクチンの特例承認などのすべての立法行為、行政行為、事実行為(政令、省令、通達等)は、違法違憲、無効であり、これらを前提とした国会、川口市議会、埼玉県議会によるPCR検査・発生届受理・ワクチン接種実施を含むすべての令和2年度から令和6年度までのコロナ関連予算議決も違憲違法・無効なため、妊婦PCR事業補助金やワクチンバス事業なども違法である。

ハイペース支援金支給(エ)は下記行政行為(ア)(イ)(ウ)を前提としているが、(ア)(イ)(ウ)は重大かつ明白な瑕疵があるので違法となり、また、著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行適正確保の見地から看過しえない瑕疵が存するので、これを看過した後行行為(エ)は財務会計法規上の義務に違反する違法なものとなる。

(ア)ワクチン接種の根拠となる全国知事会と日本医師会との契約は、全国知事会・日本医師会双方とも契約締結の権限がないので、無効である。

(イ)川口市のワクチン接種の権限がないので、川口市のワクチン接種は違法である。

(ウ)厚生労働省の川口市へのワクチン接種実施旨の通知は、厚生労働省に予防接種法による第一号法定受託事務を通知する権限がないので、無効である。

また、HER-SYS発生届は感染症予防法に基づく届出の要件を欠いてすべて無効であるので、予防接種法附則に該当しないため、厚生労働省に予防接種法による第一号法定受託事務を通知する権限がない。

よって、以下の措置を請求する。

1.違法な妊婦PCR事業補助金不当利得返還請求及び無効な5類定点発生届を受理し厚生労働大臣に報告してきた知事に対する損害賠償請求権行使

2.5類定点発生届が無効であること若しくは5類定点発生届受理取消請求権又は5類定点発生届出削除請求権が発生したことの確認及び5類定点発生届受理作業固定費投入に対する中止

3.広報紙バックナンバーとホームページの薬機法違反の記述に公金投入した担当者への損害賠償請求権行使

4.無権限によるハイペース支援金事業の違法確認及び中止と不当利得返還請求

5.無権限によるワクチンバス事業の違法確認及び担当者に対する損害賠償請求権行使

6.知事による無権代理契約の無効確認、公序良俗違反による集合委託契約の無効確認及び支出に関して法律上の原因のないことの要件具備確認並びに知事・日本医師会への損害賠償請求

7.令和2年度から6年度までのコロナ関連予算議決の違憲違法及び無効確認による、予算議決の法律上の原因がないことの確認

8.予防接種法、薬機法、医師法、医療法、生物兵器条約、製造物責任法、憲法及びニュルンベルク綱領の違法違憲性が問題解消されるまで定期接種任意接種の一時中断もしくは違法性の解消

9.SARS-CoV-2ワクチンと厚生労働省通達文書(健感発0210-5号)で定義された新型コロナウイルス感染症(病原体がベータコロナウイルス属のコロナウイルス(令和2年1月に中華人民共和国から世界保健機関に対して、人に伝染する能力を有することが新たに報告されたものに限る。)であるものに限る。)の関係の解明

却下した理由

(1)地方自治法第242条第1項は、住民に対し、一定の具体的な財務会計上の行為又は怠る事実に限って、その監査と非違の防止、是正の措置とを監査委員に請求する権能を認めたものである。したがって、制度上、住民監査請求の対象は、地方公共団体の違法又は不当な財務会計上の行為又は怠る事実に限られており、それ以外の非財務的な事項についてまで対象とするものではない。

 したがって、請求人が主張している、発生届受理やコロナ関連すべての立法行為、行政行為、事実行為、予算議決などの違法違憲性・無効性については、法第242条第1項の対象とならない。

(2)請求措置内容の1のうち不当利得返還請求及び損害賠償請求については、その前提となる補助金支給に係る違法性・不当性を疎明する事実証明書が添付されていないため、前提となる違法又は不当な財務会計行為は認められない。

 なお、措置請求書の文中において、特定の人物の主張や請求対象の違法性や不当性と直接の関連性を有しない判例などが記載されているが、これらは請求人の主観であって、法242条第1項で規定する違法若しくは不当を証する書面に当たらない(以下同様)。

(3)請求措置内容の2の5類定点発生届の無効確認、発生届の受理取消請求権もしくは発生届削除請求権が発生したことの確認については、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

 また、5類定点発生届受理作業固定費投入については、当該財務会計行為の違法性・不当性を疎明する事実証明書が添付されていない。

(4)請求措置内容の3の公金投入した担当者の損害賠償請求権については、その前提となる違法又は不当な財務会計行為を疎明する事実証明書が添付されていない。

(5)請求措置内容の4のハイペース支援金事業の中止については、次のとおり違法性又は不当性は認められない。

 地方公共団体の長又は職員がした財務会計上の行為(以下「当該財務会計行為」という。)とその原因となる非財務会計行為(以下「先行行為」という。)との関係において、先行行為が著しく合理性を欠きそのためこれに予算執行の適正確保の見地から看過しえない瑕疵がある場合は、当該財務会計行為者は先行行為者と協議等して瑕疵の解消に努めなければならず、重大かつ明白な瑕疵があって無効の場合にこれを無視して財務会計行為に及べば、当該行為は違法になる。

 ここでの重大かつ明白な瑕疵の明白性とは、処分の外形上客観的に処分庁の誤認が一見して看取できる程度のものをいう。また、当該財務会計行為自体が違法である場合だけでなく、当該財務会計行為と先行行為との間に一定の関係がある場合には、先行行為が違法であれば当該財務会計行為も違法となる。

 ただし、この関係は、先行行為が当該財務会計行為の直接の原因となるような「密接かつ一体的な関係」にあることを要する。

 これを本件請求である、請求の要旨(イ)に記載する「先行行為abcは重大性明白性の要件を充足する瑕疵であるので違法無効となる。先行行為が著しく合理性を欠きそのためにこれに予算執行適正確保の見地から看過しえない瑕疵が存するので、これを看過した後行行為d(以下「本件財務会計行為」という。)は財務会計法規上の義務に違反する違法なものとなる」との請求人の主張についてみると、次のとおりである。

 なお、請求書には先行行為が著しく合理性を欠き予算執行適正確保の見地から看過しえない重大かつ明白な瑕疵があるとの事実を疎明する客観的な事実証明書が添付されていないため、先行行為の重大かつ明白な瑕疵の有無については判断していない。

ア 請求の要旨(ア)に記載する集合委託契約は、国のコロナ政策全般に関するものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではなく、本件財務会計行為を目的に実施されたものではない。

イ 請求の要旨(イ)に記載する川口市のコロナワクチン接種は、川口市のコロナワクチン政策として実施されるものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではなく、本件財務会計行為を目的に実施されたものではない。

ウ 請求の要旨(ウ)に記載する厚生労働省の通知は、国のコロナ政策のために発出されたものであり、本件財務会計行為を義務付けるものではなく、本件財務会計行為を目的に実施されたものではない。

 したがって、先行行為のいずれもが、本件財務会計行為の直接の原因と言えず、また、「密接かつ一体的な関係」があるとは言えない。

 また、本件財務会計行為自体の違法性については、請求の要旨(イ)において主張が記載されているが、対象行為の前提に係る違法性について請求人の主張が述べられているのみであり、対象行為自体の違法性についての摘示はない。

 さらに、対象行為自体の不当性については、対象行為との因果関係となる事実を証明するものがない。

 また、ハイペース支援金事業の違法確認は、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

 不当利得返還請求については、上記のとおり、前提となる違法又は不当な財務会計行為は認められない。

(6)請求措置内容の5の違法確認は、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。また、担当者に対する損害賠償請求権行使については、その前提となる違法又は不当な財務会計行為を疎明する事実証明書が添付されていない。

(7)請求措置内容の6のうち無効確認及び要件具備確認については、違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

 損害賠償請求については、上記(5)のとおり、その前提となる違法又は不当な財務会計行為は認められない。

(8)請求措置内容8の予防接種法等の違法違憲性が問題解消されるまで定期接種任意接種の一時中断については、違法性・不当性を疎明する事実証明書が添付されていない。また、違法性の解消については違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

(9)請求措置内容の7、9は違法な財務会計行為の是正等に該当しない。

以上のことから、本件請求は、第242条第1項に定める住民監査請求の要件を具備しない不適法なものであると判断する。

お問い合わせ

監査事務局 監査第一課  財政的援助団体等監査担当

ファックス:048-830-4940

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