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掲載日:2024年3月21日
Q 千葉達也 議員(自民)
埼玉県主要農作物種子条例に基づき、本県独自の品種の彩のきずなや彩のかがやき等の優良品種の確保と安定生産、品種向上に向けて技術支援、さらには埼玉県の気候風土に適した品種の開発について常に取り組むことは、県として重要な使命であると考えており、環境農林委員会において生産振興や販売振興について所管事務調査等で様々な議論をさせていただいているところであります。今回は、県の水田フル活用ビジョンに基づいての政策についてお伺いいたします。
水田フル活用ビジョンとは、おおむね3年から5年間の水田活用の取組方針として、非主食用米の作付面積の目標や生産拡大に向けて導入する技術などを示したものであります。令和2年産米は消費量の減少傾向が続き、さらに新型コロナウイルス感染症の影響により米の民間在庫が例年以上に積み上がっており、令和3年産の米価に大きな影響があるのではと、生産者や販売者の間で大変危惧されているところであります。
全国で過去最大規模の作付転換が必要とされている中、今、県としてもこの問題解決のために対策を打つ必要があると思います。需要に応じた生産を進めるためには、主食用米と飼料用米の生産量や価格をバランスよく取り込むことが重要であり、主食用米の民間在庫が積み上がっている現在においては、主食用米より飼料用米づくりに取り組むことの魅力を向上させる必要があります。
「飼料用米を作りましょう」との呼び掛けだけでは生産者は振り向きません。飼料用米の手取額を主食用米の手取額よりも高く設定するなどの明確な誘導策が必要であり、生産者の生活を守っていく政策を実施するべきだと考えております。
県として、具体的にどのような誘導策を考えているのか、農林部長にお伺いいたします。
A 強瀬道男 農林部長
議員お話しのように、令和3年産米については、全国で過去最大規模の作付転換が求められています。
本県でも、県とJA等の関係団体で構成する埼玉県農業再生協議会において、令和2年産の主食用米の作付面積30,600ヘクタールから、およそ5%にあたる1,520ヘクタールを減らす「生産の目安」が設定されたところです。
さらに、農業再生協議会は「生産の目安」の設定と併せ、麦、大豆、飼料用米、米粉用米などの主食用米以外の作物の取組方針を提示しています。
米からの作付転換は、麦や大豆などの作物で対応してきましたが、今回の急激な規模の拡大には対応が難しいため、同じ稲作でより転換しやすい飼料用米を中心に推進する方針となっています。
こうした方針を県の水田フル活用ビジョンに反映させ、作付転換を進めることとしています。
水田フル活用ビジョンの推進については、国から地域の取組を支援する産地交付金が配分され、その取組内容と助成単価は県が設定することとなっております。
県では、産地交付金の助成単価を見直し、主食用米よりも飼料用米の手取り金額が高くなるよう単価を設定してまいります。
その上で、JA系統組織、市町村などと連携し、生産者に対して交付金の仕組みと助成単価の周知を図り、生産者の理解を得ながら飼料用米への作付転換を推進してまいります。
再Q 千葉達也 議員(自民)
産地交付金は国から埼玉県へまとまった形で交付され、その交付金を埼玉県が独自に様々な形で割り振ると御答弁がありました。その交付金を利用して飼料用米への助成を手厚くするということは、麦、大豆、加工用米、米粉用米など様々な農作物への助成単価に影響が出てくるのではないでしょうか。
生産者が安心して水田農業に取り組めるようにするためには、産地交付金だけでなく、様々な支援制度をうまく併用するべきだと考えますが、農林部長の御回答をお願いいたします。
再A 強瀬道男 農林部長
水田の高度利用を促すため、産地交付金を活用して二毛作の助成を行っています。
来年度は、主食用米を組み合わせた二毛作の助成単価を見直して、これを原資として飼料用米の単価に上乗せすることを計画しています。
目標とする作付転換面積の範囲内では、県の重点作物である麦や大豆などの助成単価には影響を及ぼさず対応できるものと試算しています。
また、麦と大豆については、産地における団地化と生産性の向上の取組を支援する、国の新たな補助事業などの活用も推進しています。
引き続き、様々な支援制度を活用して米の需要に応じた生産を推進してまいります。
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