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ページ番号:195098
掲載日:2024年3月14日
Q 江原久美子 議員(県民)
世の中がめまぐるしく変わり、私たちは忙しい毎日を送っています。パソコンやスマホなど本以外の情報ツールが進化していることも一つの要因ですが、最近、本をゆっくり読んでいる時間がないなと思っている人も多いのではないでしょうか。また、年を取ると目がかすんできたり、長時間、本を読む体勢はつらくなってくるものです。最近の私もそうです。
そこで提案したいのが、聴く本(オーディオブック)です。
昔、私がドイツに留学していたときによく利用したのがヒアブックです。直訳すれば聴く本。もちろん、図書館で借りられましたし、本屋さんに行けば様々なジャンルの聴く本が買えました。日常的に利用している人も多かったと思います。
聴く本は音楽を聴くのと同じ要領で、自転車で大学に行く途中に聴く本、掃除をしながら聴く本、洗濯をしながら、料理をしながら様々な場面でながら読みができるので、かなり便利に使っていたと記憶しています。とても気に入ったので日本に帰ってきてから日本語の聴く本も探しましたが、当時はまだなく少し残念に思っていました。
しかし、なぜスピードラーニングが流行ったのかを考えると、日々忙しい時間の中で生活している私たちにマッチしたもの、つまり私たちが時間を有効に使うことができるツールだからです。大げさに言えば、24時間が48時間になるのです。また、最近では、アマゾンや飛行機の機内でもオーディオブックは時間を有効に使えるということで広く知られるようになっておりますし、八王子図書館や奈良図書館では聴く本の導入がされると伺っています。
さて、先日会派で熊谷点字図書館に伺いました。点字図書館は点字図書とデイジー図書を所蔵しています。デイジー図書とは、視覚障害をお持ちの方のための音声図書であり、まさに聴く本です。しかし、利用は基本的には視覚障害者に限られています。
大野知事は、県立図書館の整備に当たっては時代の要請に応じた新しいニーズを取り入れ、その役割や機能について議論を進める必要性を認め、新しい形の県立図書館の実現を目指し目下検討中であると聞いています。
コロナ禍で私たちの生活は大きく変わりつつあります。忙しい時代だからこそ、図書館へ足を運ばなくても借りられる聴く本のニーズがあると思います。視覚障害者へのサービス拡大はもちろんのこと、本を読むことが難しくなっている方にも、もちろん一般の方や学生にも、オンライン手続で利用できる聴く本の可能性とニーズは、今後計り知れないと考えます。
以上の理由から、県立図書館に聴く本を導入すべきと考えますが、教育長の見解を伺います。
A 高田直芳 教育長
パソコンやスマートフォンで聴くことができる本、オーディオブックにつきましては、ビジネス書や小説など生活に身近な本を中心にサービスが提供されており、新しい読書スタイルとして注目されております。
県内の図書館では導入事例はございませんが、オーディオブックは来館しなくても借りることができ、日常生活の中で本に親しむことができるため、今後ニーズが高まってくるのではないかと考えられます。
県立図書館には市町村立図書館では行っていない新しいサービスをモデル的に実施する役割も期待されております。
一方で、県立図書館に導入するに当たっては、専門的な図書・資料を提供する県立図書館の方針に合うオーディオブックのコンテンツが少ないことや、貸出を行うシステムの大幅な改修が必要となるなどの課題がございます。
オーディオブックの導入を含めたデジタル資料の提供や非来館型サービスの充実は大変重要であると考えておりますので、今後の県立図書館の役割や機能を議論する中で、しっかりと検討してまいります。
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