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掲載日:2023年10月17日
Q 木下博信 議員(自民)
新型コロナの影響で、社会は様々に変化を始めています。その一つに、居住地の選択の仕方があります。都心の密を避ける動きがあり、居住地選択の幅が広がっているようです。こういう状況で埼玉は何を売りにすべきか、一つの仮説の提示と提案をさせていただきます。
東京への通勤や用足しも可能、家賃も物価も安い、買い物至便、豊かな自然。埼玉に越してきた人、選んだ人に聞けば、こういう答えが多くあります。では、埼玉を選択しない人に、なぜ選ばなかったのか聞いたらどうでしょうか。答えの中心になるのは、東京じゃないから、埼玉だから、なのではないでしょうか。ここから見えてくること、東京じゃないと嫌な人、埼玉に住んでいると人に言いたくない人は、埼玉を選ばない。つまり、埼玉を選んだ人は、東京という名前、ブランドを欲しがらない人、埼玉に住んでいることについて他人の評価なんてどうでもいいと思っている人ということになります。これ、すごく大事な要素なんです。
なぜなら、他人の評価やブランドなんかにかかわらず、自分でいいと思えば気にせず、それを選択することができる。つまり、他人にばかにされるのが嫌という感覚がない。これを裏返すと、他人をブランドや形式でばかにしない人、こういう人が埼玉を選んで住んでいるということになります。
タワーマンションの上下のマウント合戦とか、お受験の競争とか、会社の役職の格付マウント合戦とか、そういうのがあほらしくて、ほとんどやっていない埼玉コミュニティ。いいですよね。埼玉をディスりまくった「翔んで埼玉」が埼玉県で一番ヒットして、しかも怒っているんじゃなくて、県民にばか受けしているのが不思議がられていましたが、この仮説どおりだとすると、すっきり納得ができます。
もちろん、いろんな方がいらっしゃいますから、マウントしたがる人が皆無ではありませんが、他県に比べて明らかに少ないはずです。だって、埼玉を気に入って、人の目なんて関係なく埼玉を選んでくれた人たちの集合体ですから。
こういう埼玉、東京でのぎすぎすに疲れて移住を考えている人には、最高のセールスポイントになります。「日本一暮らしやすい埼玉」と知事も言っています。こういう社会状況に得られる精神的平安、安らぎ。コピーライターとしての才能がないからうまく言えませんが、「都会の人間関係に疲れたら安らぎの埼玉へ」「マウントの取り合いのない平和な暮らし、それは埼玉」的な感じです。この埼玉県民自身が当たり前過ぎて気づいていないんですから、他県の人が気づいていない。物すごいセールスポイントです。
そこで、企画財政部長にお伺いします。
更に埼玉に住んでいただくために、住みよいコミュニティにするために、この仮説について本当かどうか分析、研究してみる価値があると考えるのですが、いかがでしょうか。そして、有意な結果が確認できたら、この埼玉の良さを自覚して積極的に発信すべきと考えますが、いかがでしょうか、お考えをお聞かせください。
A 堀光敦史 企画財政部長
まず、「居住地として埼玉を選んだ人は、ブランドを欲しがらず、他人の評価を気にしない人だと考えられるが分析・研究してみてはどうか」についてでございます。
議員お話しのとおり、映画「翔んで埼玉」が本県でも大ヒットし、埼玉県民の寛容性が話題になりました。
また、昨年のラグビーワールドカップ大会では、ボランティアによる、笑顔で心温まるおもてなしが、ネット上では「熊谷の神対応」と称賛されました。
こうした本県の県民性が話題となり、またコロナ禍において東京からの移住が注目される中で、議員からは時機にかなった、そして大変ユニークな御意見をいただきました。
県では各地域振興センターが、地域課題の解決策を検討する「未来会議」を開催しております。
この会議は、市町村職員や民間の方もメンバーとなっておりますので、こうした機会を活用し、移住希望者が移住地に求める価値観や気質などを、様々な角度から研究してまいります。
次に、「研究結果を踏まえ、移住先としての埼玉の良さを自覚して発信してはどうか」でございます。
昨年7月の「埼玉県政世論調査」では、「埼玉県で魅力を感じるもの」の1位は「住みやすさ」となっており、多くの県民が本県の住みやすさを実感しております。
住みやすさの要因には、交通の利便性や自然の豊かさに加え、人間関係の基礎となる県民性も含まれているものと考えられます。
今後それぞれの地域ごとに研究を進め、本県を移住先として選択してもらえるような埼玉の良さを更に見出して、積極的にPRしてまいります。
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