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掲載日:2023年7月4日
Q 金子 勝議員(自民党)
砂川堀雨水幹線、(通称)砂川堀は地元富士見市や所沢市、三芳町など5市1町を流れる流域下水道で新河岸川へと注ぎ込みます。
さて、関東地方も梅雨入りをしました。今日も雨が降っております。梅雨が明けると、台風の襲来や集中豪雨が心配される季節となります。そして、台風の襲来といえば、昨年8月の台風9号であります。本県にも甚大な被害をもたらし、急遽、補正予算も組まれました。最近では、6月15日のテレビ埼玉、翌日の埼玉新聞及び日本経済新聞で台風による浸水被害、それを想定した本県下水道局の取組が紹介されておりました。
下水道局と下水道公社、そして水循環センターの包括的管理を受託している民間事業者、この三者が合同で災害支援訓練を実施したというものであります。なお、この訓練、台風9号の被害を受け、包括的な管理を受託している民間事業者、そこに対しても下水道局、下水道公社の支援が必要との判断から締結された協定書、それに基づき行われたとありました。被害を教訓に支援協定を結び、台風シーズンを前に合同訓練を実施した県の一連の取組を評価するものです。
ところで、台風9号、今議会を含め、これまでの議会で私ども自民党の杉島議員や岡田議員が県内の被害や対策についてただされましたが、砂川堀も大きな被害を受けました。例えば、所沢市、三芳町では護岸が3か所崩落しました。また、地元富士見市でも砂川堀と新河岸川との合流部に近い山室地区、そこを中心に浸水被害が発生しました。市立の学校給食センターや勝瀬こばと保育園、そこでは道路が冠水し、保育園は水に浮かぶ孤島となりました。保育園からゴムボートで救出される子供たちの映像は、繰り返しテレビで放映されました。また、国道254号バイパス、ここも広い範囲で冠水しました。幸い、人的被害はありませんでした。しかし、再び豪雨を伴う台風が襲来する可能性は否定できません。
そこで、砂川堀流域の5市1町で構成する調整協議会では昨年11月、4項目からなる要望書を取りまとめました。この要望書は、5市1町を代表し、富士見市の星野市長が知事及び下水道事業管理者に直接お会いをして提出いたしました。私も地元の県議会議員として同席いたしました。
以上のような経緯を踏まえ、以下、下水道事業管理者に質問いたします。
まず伺います。所沢市及び三芳町の3か所が崩落した護岸、その復旧状況はいかがでしょうか、答弁願います。
次に、富士見市内の砂川堀沿いの浸水被害について四点伺います。
一点目は、富士見市給食センター付近の堤防についてであります。ここは現在、土嚢が高く積み上げられております。しかし、それでは水害対策として不十分、またここが桜の名所であることから、景観を損なうなど、盛土をし、堤防を改修してほしいとの声が多くあります。
そこで、堤防の改修について県の方針を伺います。
二点目は、砂川堀から新河岸川への放流量についてであります。
砂川堀の越水対策として、新河岸川への放流量を現状の毎秒45立方メートルから毎秒65立方メートルへと増量することが県で検討されていると聞いております。さて、この新河岸川への放流量の増量、今後どのように進められるのでしょうか、答弁願います。
三点目は、砂川堀と新河岸川の合流地点の改修についてです。
地元では、ここが砂川堀の越水を回避する要諦であるとの意見が多くあります。一方、県は専門的な見地から既に調査を進めている、そう拝察します。さて、この砂川堀と新河岸川の合流地点の改修、県はどのような見解をお持ちでしょうか。また今後、どのようなスケジュールで進める方針でしょうか、答弁願います。
四点目、被災した住民からは、豪雨時の状況をリアルタイムで提供してほしいとの切実な声が上がっています。県は、この点についてどのような対策を講ずるのでしょうか。
A 粟生田邦夫 下水道事業管理者
まず、「崩落した護岸の復旧状況」についてです。
昨年8月の台風9号により、所沢市下富地内2箇所と三芳町北永井地内、あわせて3箇所で護岸崩落の被害が発生し、御心配をおかけ致しましたが、全ての箇所で5月中に復旧工事を完了しています。
次に、「富士見市内の砂川堀沿いの浸水被害」についての「給食センター付近の堤防改修」、「新河岸川への放流量の増量」、「合流地点の改修」及び「スケジュール」のお尋ねについては、相互に関連しますので一括してお答え申し上げます。
まず、給食センター付近の堤防につきましては、局所的に堤防が低いため土嚢による応急対応を行っているものです。台風シーズンを迎える8月中旬までに、上流側と下流側の堤防の高さに合わせた盛土工事を実施します。
新河岸川への放流量については、河川管理者と協議の結果、新河岸川が受け入れ可能な毎秒65立方メートルに高めることにしています。
これに伴い、砂川堀の堤防で影響を受ける区間の嵩上げ等について、来年度中の工事着工を目指して設計などの業務を進めています。
さらに新河岸川との合流地点の改修が必要になりますので、早期の工事着工を目指し、河川管理者と連携して業務を進めてまいります。
また、砂川堀沿いの浸水被害を防止するためには富士見市などの関係市町が市街地の雨水を砂川堀に排水する能力を高める対策を併せて進めることが不可欠です。
このため、県では砂川堀雨水幹線連絡調整会議などを通じ関係市町とともに総合的な対策を進めてまいります。
最後に「豪雨時の地元住民への情報提供」についてです。
現在、来年の出水期を目途に監視カメラの新規設置や水位計の設置箇所の見直しを進めています。
これに併せて監視カメラの映像や水位情報を関係市町や県民の皆様に提供するシステムの構築も進めてまいります。
今後とも、河川管理を担当する県土整備部や地元の富士見市などと連携しながら、砂川堀雨水幹線沿いの浸水対策の強化に努めてまいります。
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