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掲載日:2023年7月4日
Q 金子 勝議員(自民党)
私は、主査級昇任試験、以後は昇任試験と言いますが、この制度を評価するものです。なぜなら、この昇任試験制度にチャレンジする職員は、積極的でやる気のある人材と判断するからです。一定の経験を積み、相応のノウハウや知見を身に付けた職員が、より責任ある立場で県民のために職責を果たす、そのために大切な資質の一つは向上心、そう考えます。したがいまして、県職員の様々なライフスタイルを尊重する一方で、受験資格を得た者は基本全員がこの試験にチャレンジする、それが望ましいと思います。
一方、県はそのような風土が職場に醸成されるよう努めるべきと考えます。
そこで、以下、総務部長に伺います。
一、県が昇任試験を導入した経緯は。
二、昇任試験を通じ、県が職員に求めているものは。
三、昇任試験の受験率は上昇しているのでしょうか、それとも減少傾向にあるのでしょうか。
四、受験率に男女の差はあるのでしょうか。あるとすれば、その分析と差を埋めるための取組についても答弁願います。
女性職員の受験率が低いようですと、女性幹部職員を増やしていこうという県の取組がうまく機能しないように考えます。併せて答弁願います。
五、組織のトップには、求める幹部像というものがあると思います。例えば、民間企業では昇任試験を担当する部署が、その幹部像を試験に反映させるケースがあります。さて、この点、本県はいかがでしょうか、答弁願います。
A 高柳三郎 総務部長
主査級昇任試験の導入経緯についてでございます。
この試験は、年功序列を排し、公平公正な昇任機会を確保するため、昭和49年度から実施してございます。
一般行政職として採用後に、経験年数など一定の要件を満たせば、誰もがチャレンジできる制度となってございます。
次に、この試験を通じて、県が職員に求めているものについてでございます。
この試験では、地方自治や財務、県政などの知識を問う筆記試験や、プレゼンテーション試験、面接試験などを行っております。
職員には、受験を通じて、基礎的な能力の向上と上位職に必要な政策立案能力や説明能力を高めてもらいたいと考えております。
次に、この試験の受験率が上昇しているのかについてでございます。
受験率は、昭和61年度までは、おおむね50~60%の間を推移した後、徐々に上昇し、平成12年度には75.9%となりました。
その後、やや減少傾向となり、平成20年度の64.1%を底に、年度ごとのばらつきはありますが、おおむね上昇傾向にあり、昨年度は66.0%でございました。
次に、受験率の男女差と、その差を埋めるための取組についてでございます。
試験開始当初、昭和50年代始めは、女性職員の受験率は10%に満たないものでございました。昨年度は45.7%となってございます。
ちなみに、昨年度の男性職員の受験率は76.9%となっています。
男性職員に比べ、女性職員の受験率が低い原因として、受験時期が子育てなどのライフステージと重なり、負担が大きいことが考えられました。
そこで、誰もが取り組みやすい試験制度となるよう、平成24年度、研修の受講を条件に、筆記試験の出題分野を17分野から8分野へ、問題数を50から40へ減らす見直しを実施いたしました。
この結果、平成24年度以降5年間の女性職員の平均受験率は
46.4%で、見直し前の5年間の平均受験率41.9%に比べ、
4.5ポイント改善いたしました。
女性職員の受験率をさらに高めるためには、これまでの試験制度の見直しに加えて、職員の昇任意欲を高めることが必要だと考えております。
そこで、女性管理職から仕事と家庭を両立した経験などを伝える機会や、所属長からキャリアについて直接アドバイスを受ける機会を設けました。
これにより、女性職員が管理職になるまでの道筋をイメージできるようになりました。
また、若いうちから、県庁全体を見渡せるような課所で難しい業務を経験し、能力向上を図ることが必要と考えました。
そこで、この4月1日付け人事異動で、それぞれ過去最多となる、財政課に4人、人事課に10人の女性職員を配置いたしました。
さらに、女性職員に限定して管理職に必要なリーダーシップや部下職員を育成する能力を養成する研修も行っております。
次に、組織のトップが求める幹部像の試験への反映についてでございます。
知事は、目の前の業務を遂行する「虫の目」に加え、全体を見渡す「鳥の目」と時代の流れを読む「魚の目」を持つ職員を求めております。
さらに、成果を出すことを意識すればプロフェッショナルになる、このようにも話しております。
主査級昇任試験では、筆記試験だけでなく、プレゼンテーション試験や面接試験も実施しております。
知事の思いを汲んだ幹部職員がこの試験の試験委員として加わり、上位職にふさわしい職員かどうか多面的に人物評価をしているところでございます。
主査級昇任試験は、県政の中核を担う職員を選抜する、いわば幹部職員になるための第一関門です。
職員が、この試験に積極的にチャレンジできる環境を醸成し、有用な人材を人物本位で上位職へ登用することによって、県民を元気で、幸せにする県政を実現してまいります。
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