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掲載日:2021年1月26日
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お疲れさまでございます。
まず私から冒頭ご報告をさせていただきたいと思います。昨日のことでありますけれども新型コロナウイルス感染症の症例を掲載している、県のホームページにおきまして191名分の個人名が誤って開示をされてしまうという事案が発生をいたしました。感染者の発表の重複が発見されたため、ホームページ上の修正を行った折に、誤った操作を行ったというものであります。情報流出の対象となりました全ての皆様方にはこれよりお詫びと説明をさせていただきます。まずもって情報が流出された皆様には、ご迷惑とそしてご心配をおかけいたしました。心よりお詫び申し上げます。さて、県ではこれまで個人情報取扱業務にあたり管理の徹底に努めてまいりましたが、このような漏洩事件が発生したことを踏まえて今後は更なる管理の厳格化、再発防止に向けて全力で取り組んでいく所存でございます。
それでは発表項目について順次、ご説明をさせていただきたいと思います。始めに、「コロナ禍における子どもの居場所について」でございますが、子ども食堂などの活動を行う団体がコロナ禍の中で子供たちのために頑張っていること、そしてこうした団体の活動を支えるために県が行なっている支援策についてご報告をさせていただきます。まず、子どもの貧困の現状でありますが、日本の子どもの貧困率は13.5%であり、実に7人に1人の子どもが貧困状態にあります。ここでいう貧困状態とは、当たり前の生活を営めない状態であり、例えば3食きちんと食べられない、あるいは部活動の道具が買えない、こういった状態のことを申し上げます。これらの状況がコロナ禍で大変深刻になっていると考えています。これは民間団体が行った調査ではありますけれども、ひとり親世帯のうちの約7割が収入が減った、あるいはゼロになったと回答をしています。また、1回の食事量や回数が減るなど子供たちの3食にも大きな影響が表れているとされています。「子供の居場所」とは、家でもない、学校でもない、安心して過ごすことができる第3の居場所のことでありますが、代表例としては「子ども食堂」、「プレーパーク」あるいは「無料の学習塾」などが挙げられます。こうした居場所は、単にご飯を食べたり、遊んだり、あるいは勉強を教えてもらうだけではなく、子どもたちが地域の様々な大人と出会い、交流を持つことによって、自分はみんなから愛される大切な存在である」という「自己肯定感」や生きる力」、「頑張る力」を育む場所となっています。また子供達だけではなくて、その親とも繋がることによって、困りごとの相談に乗り、必要に応じて行政の窓口に繋げるなど様々な役割を果たしてくれています。こうした子供の居場所づくりに取り組む団体の方々は、コロナ禍においても子供達のために出来る範囲で様々な工夫をして活動を継続しています。本来、子ども食堂は「密」であることが良さの一つであったのかもしれません。
しかしながら、新型コロナウイルス流行後は、「食堂」としての活動を控え、お弁当を配布している、こういうところも多くなっています。あるいは、お弁当の配布に際しては、3つの密を避けるためにドライブスルー方式で配布を行っているところもあります。また、密になりにくい屋外で、子ども食堂を行っている団体もあります。収穫体験やプレーパークとコラボすることによって、子供たちに様々な体験の場を提供しながら、まさにコロナ禍を逆手に取った素晴らしいアイデアだと思います。そして近年では、埼玉県では生活に困窮するひとり親世帯などに無償で食材を配布するフードパントリー活動を行う団体が急増しています。1年前には、わずか10団体でありましたが、コロナ禍で必要性が高まったこともあり、1年で約4倍の43団体にまで増加をしています。県では、子供の居場所づくり活動を行う団体がコロナ禍においても活動継続できるよう、様々な支援を行っています。1点目は、「活動継続に向けた支援」として、例えば昨年の緊急事態宣言に伴い、一斉休校の際に、余剰となった給食の食材、これを37トン、マッチングをさせていただいたことに加え、これらの食材を保管するために、大型冷凍庫20台を社会福祉協議会に働きかけて、社会福祉協議会が設置している基金を活用して、寄贈をしました。あるいは、家庭で余ってる食材を持ち寄ってもらうフードドライブ活動を県庁で行い、これらの食材、約4千点、900キロの食材を子ども食堂やフードパントリーに寄贈いたしました。2点目は、「マッチング支援」といたしまして、社会貢献活動の一環として、子供たちの居場所づくりへの支援を行いたいと意向を持った企業と、各団体のマッチングをさせていただいています。例えば、食品スーパーなどから各団体が活動する上で欠かせないお米や野菜を、定期的に提供していただいたり、あるいは各団体から食材は寄贈されますが、それを運搬する手段が難しい、こういった声もありましたので、 Facebook 上で、輸送支援を行う意向のある企業、あるいは個人を募集して、団体に紹介をいたしました。あるいは、「新規立ち上げ支援」として、アドバイザーの派遣を行っています。すでに子ども食堂などの活動を実践している方や、衛生管理の専門家、こういった41の団体や個人を県のアドバイザーとして任命をし、新たに立ち上げを行おうと考えている方々のもとに派遣しています。今年度につきましては、これまでに132回派遣をさせていただき、その結果25団体を立ち上げることができました。また、子供の居場所を新たに立ち上げるためには、一定のお金も必要です。そこで、県の社会福祉協議会が設置している「こども食堂応援基金」や、「浦和競馬こども基金」を活用して、91団体に対して、1,037万円の助成を行いました。未来の宝である子供達を決して誰一人取り残さないために、県としても、今後も子供の居場所づくり活動を全力で支援をしてまいります。次のページです。
コロナ禍の中で活動してくためには、県民の皆様の支援が何より重要です。個人や企業の皆様として、子供の居場所づくり活動への支援をお考えの際は、県の少子政策課にご連絡を下さい。支援を必要とする団体におつなぎをいたします。また金銭でのご寄付をお考えの方については、県の社会福祉協議会が設置している「こども食堂応援基金」で寄付をお受けをしています。コロナ禍でも子供たちのために頑張っている方々がたくさんいます。ぜひ皆様のお力をお借りできるようお願いを申し上げます。次のパネルをお願いします。
次に新型コロナウイルス感染症であります。まずは、「埼玉県の感染動向の推移」ですが、指標の数値を見ると先週に引き続き、感染拡大のスピードは一定程度鈍化していますが、しかしながら今もステージ4の指標を下回らない指標が多く、危険な状態が継続をしています。療養者数や新規報告者数は高い水準であります。しかしながら、減少をし始めています。陽性率につきましては、埼玉県の特徴でありますけれども、診療検査機関を公表することによって、県民が直接医療機関に受診相談し、1日で多い時に7,000件を超える検査件数を実施できる体制を整えていることから、陽性者が増加しても陽性率を一定程度に維持出来ており、隣り合う隣県等では陽性者が増えるとともに、陽性率が同様に増えていますけれども、埼玉県の場合にはそこには至ってない、必要な方に検査ができる状況が今も継続をしています。一方、病床の占有率は、確保病床を増やしているにも関わらず、高止まりしている状況にある医療機関の負担という意味では、厳しさを今も増し続けていると言わざるを得ません。特に重症病床、占有率については、専門家からも陽性者の発生から遅れて高くなるとの意見をいただいており、注意深く状況を見て行かなければなりません。実効再生産数が現時点では1を切っていますが、これを続けていくことが大切だというふうに考えています。次のパネルをお願いします。
次に、「感染疑い経路」ですけれども、「夜の街の飲食」の感染経路が減少してる一方で、大規模にはならないもののクラスターが複数確認されている高齢者施設、そして、病院の感染経路が増えてきているのが見受けられると思います。次に、「年齢構成」ですけれども、先程、お話した通り、高齢者施設、病院で複数のクラスターが確認をされていることから、全体の数は減ってるものの、60歳以上の割合、実数ともに増えています。クラスター化がされても、この年明け以降は、特に、そのクラスターが小さい規模で留められてはいるものの、クラスターの数がそもそも増えている。こういう状況であります。パネルの9枚目お願いします。
続いて、いのちを大切にする「テレワーク実践企業」登録制度です。現在、企業の皆様には、テレワークを徹底いただいて、出勤者数の7割削減を目指すようお願いをさせて頂いています。新型コロナウイルス感染症が事業活動にも厳しい影響を及ぼしている中にも、従業員やその家族を始めとし、県民の大切な命を守るため出勤の削減に向けて懸命の努力を頂いている企業、団体があること、そして、それらの努力に対し、改めて感謝を申し上げます。県では、こうした企業を、「いのちを大切にする『テレワーク実践企業』」として認定登録し、紹介PRする制度を立ち上げ、明日1月27日より登録を受け付けます。企業などの皆様には、こちらの宣言、「私たちは、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態宣言期間中にテレワーク等を実践し、出勤者数の7割削減を目指し、最大限の努力をいたします。」に賛同いただき、是非、ご登録をお願いをいたします。登録をすると、どうなるかということでことでありますけれども、この登録企業には、宣言書、あるいはロゴマークを公表いたしますので、オフィスや自社ホームページ、あるいは名刺などにご活用をいただくことができます。また、県のホームページに、宣言をした企業のお名前等を掲載をさせていただき、出勤者数削減に積極的に貢献していただいている、努力していただいてることをPRさせていただきます。また、テレワーク導入支援補助金の補助率ですが、これらの企業には、従来の3分の2から5分の4に引き上げるとともに、制度融資についても利率の優遇をいたします。登録は電子申請システムを利用して、無料で簡単に行うことが可能であります。登録方法や補助金制度融資の適用条件等、詳細については、県のホームページをご参照いただきたいと思います。次のパネルお願いします。
新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく、緊急事態宣言が発令中であります。改めて、県民、事業者の皆様にお願いをいたします。まず、県民の皆様への不要不急の外出ですが、県内主要駅における人出は第1波の感染拡大前と比較すれば昼夜とも減少していますが、特に、昼は前回の緊急事態宣言の時と比べると減少しておりません。夜間だけではなく、昼についても不要不急の外出自粛に御協力をお願いします。また、事業者の皆様にお願いでありますが、先ほど申し上げたテレワーク、是非、積極的に御協力いただくとともに、在宅勤務、時差出勤、職場や寮における感染防止策、あるいは従業員に対する感染防止策の徹底等、是非、お願いを申し上げます。
次に、営業時間の短縮要請等でありますが、県内主要駅周辺13のエリア、1,317店を、これまで調査を現地でいたしましたところ、98%のお店が御協力をいただいています。大変、厳しい中での事業者の皆様への御協力に感謝を申し上げます。また、一方で、要請に応じていただいていない飲食店に対し、県警本部の同行もいただき、個別店舗の訪問を開始しています。是非、2月7日までの間、午後8時までの営業時間の短縮、酒類の提供時間は午前11時から午後7時まで、ここに御協力をお願いいたします。
最後に、施設の営業短縮等の働きかけについてでありますが、先ほどの営業時間の短縮要請の対象とならない施設についても、可能な限り営業時間の短縮にご協力をお願いいたします。これらの施設で、まだ営業時間などの短縮をしていない事業者の皆様にも御協力をお願いします。県民、事業者の皆様には、長期間にわたりお願いをさせていただいていますが、残念ながら新規陽性者数は、先ほど申し上げたとおり高止まりをし、今も危険なレベルにあります。新型コロナウイルス感染症が、なんとか収束する、この兆しを見せ、そして、この緊急事態宣言で収束に向けて繋げばければなりません。是非、皆様の愛する方、御家族を守るためにも、そして事業者の皆様には、一刻も早くかつてのような経済活動を可能にするためにも、御協力をお願いを申し上げます。
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