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掲載日:2022年10月19日
Q 萩原一寿 議員(公明)
仕事をしながら通院するがん患者が増えたことで、がん治療に伴う外見の変化が患者に与える影響が注目されています。特に、薬物療法による脱毛や乳がん治療による乳房の形状の変化は、患者にとって心身共に輝くような状態に与える影響が大きく、負担を軽くするため医療用ウィッグの購入費の助成を行う自治体が全国的に増えています。本県内では川口市、行田市、松伏町、美里町で医療用ウィッグの購入費の助成を行っており、全国では愛知県、兵庫県、広島県などが自治体へこれら購入費の財政支援を行っています。
8月、公明党議員団3名で愛知県へ視察に行ってまいりました。愛知県では、今年4月から医療用ウィッグと乳房補装具、補正パットを購入する患者に対し市町村が購入費を助成した場合、財政支援を行っています。1件当たりの補助額の上限を県と市町村の合計で2万円としています。この取組によって、それまで2市しか実施していなかった購入費支援を35の自治体が行うようになりました。
これら購入費の補助は経済的支援の意味もありますが、それ以上に公的機関の応援があることが患者にとって大きな心の支えになるとの話もあります。これは治療に向かうための大きな後押しになると考えます。
そこで、保健医療部長に質問です。
令和2年12月定例会で公明党、橋詰昌児議員が医療用ウィッグ等購入支援についての質問に対し、当時の関本保健医療部長は「助成制度につきましては、患者団体などの意見を伺い、患者さんの就労や社会参加を応援し、療養生活の質が良いものになるような助成の在り方を検討してまいります」と答弁されています。どのような検討がされてきたのか伺います。
また、本県が自治体へ医療用ウィッグ等購入費の財政支援を始めるべきと考えますが、併せて御見解を伺います。
A 山﨑達也 保健医療部長
県では、専門医やがん経験者等を構成員とする「がん対策推進協議会」において、治療によって生じた外見の変化に起因する苦痛を軽減するケア、いわゆるアピアランスケアについて、助成の在り方を含め県がどう進めるべきかについて意見を伺いました。
購入費用の助成を望む声もあったものの、多くの委員は、県内のアピアランスケアに係る相談体制が十分でないことから、まずは患者の悩みの本質に寄り添ったアピアランスケアの定着を優先すべきとの御意見でした。
患者の悩みの本質は、例えば外見から病気が知られ、今までと同じ人間関係ではいられなくなってしまうことの不安が根底にあるとされています。
そのため、その人の気持ちを整える支援も必要とされております。
また、例えばウィッグは高価なものでなければならない、といった情報に惑わされるなど、患者が適切な選択ができているとは言い難い状況があります。
このため、県としては、助成に係る検討と並行して、相談体制の整備を図っていくことが先決と考え、令和3年度から、がん診療連携拠点病院等の相談支援部門のスタッフを中心にアピアランスケアについての知識と技術を習得していただく研修会を開催することといたしました。
助成の在り方については患者団体等の御意見をお伺いしながら引き続き検討してまいりますが、まずは、県内14のがん診療連携拠点病院にアピアランスケアの相談機能を定着させ、一人ひとりの患者に寄り添った適切な支援ができるよう努めてまいります。
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