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掲載日:2022年6月24日
はじめに、去る2月28日に、「令和3年度埼玉県一般会計補正予算(第14号)」など4議案について御議決をいただき、厚く御礼を申し上げます。
それでは、ただいま、御提案申し上げました議案につきまして、御説明いたします。
本県は、1月21日から3月6日までの期間、新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づくまん延防止等重点措置として、飲食店等への営業時間の短縮要請や酒類の提供自粛をはじめ、オミクロン株の特徴を踏まえた感染拡大防止に向けた各種対策を講じてまいりました。
現在の感染状況を見ますと、1日当たりの新規陽性者数が過去最多となった2月5日の7,353人と比較をすると減少傾向にはありますが、依然として高い水準で推移しております。
また、重症病床の使用率は低いものの、確保病床の使用率は50%を超えており、引き続き医療提供体制への負荷が高い状況にあります。
こうした状況を踏まえ、専門家にも意見を伺った上で検討を行い、3月2日に国に対し、まん延防止等重点措置期間の延長等を要請いたしました。
国は3月4日に、新型コロナウイルス感染症対策本部を開催し、本県を含む18都道府県におけるまん延防止等重点措置を3月21日まで延長することを決定し、公示するとともに、基本的対処方針を変更したところです。
これを受け、本県では同期間、引き続き、県内全域について重点措置を実施すべき区域とし、飲食店等に対する営業時間の短縮要請など、これまでと同様の措置を実施することといたしました。
県民、事業者の皆様には、引き続き御不便をおかけすることとなりますが、感染再拡大の兆候が見られなければ早期に見直すことも念頭に置いており、改めての御協力をよろしくお願い申し上げます。
今回の補正予算案は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止として、まん延防止等重点措置期間が延長されたことに伴う県内飲食店等の事業者に対する感染防止対策協力金など、当面緊急に対応すべき事業に係る経費を計上するものであります。
「彩の国『新しい生活様式』安心宣言飲食店プラス」の認証店舗のうちワクチン・検査パッケージ適用店舗は、営業時間を午前5時から午後9時までとし、さらに、酒類の提供時間を午前11時から午後8時30分までとすることなどを要件に協力金を支給いたします。
また、その他の店舗については、営業時間を午前5時から午後8時までとし、さらに、酒類の提供を終日自粛することなどを要件に協力金を支給いたします。
なお、協力金につきましては、年度内の執行が困難なことから繰越明許費の設定をお願いしております。
このほか、県内主要駅の繁華街に立地する飲食店等を中心に、営業時間短縮要請等への協力状況を確認するため、実地による目視の外観調査に要する経費を計上するものでございます。
財源につきましては、全額、「新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金」を活用いたします。
この結果、一般会計の補正予算額は、222億4,429万7千円となり、既定予算との累計額は、2兆7,147億3,871万6千円となります。
なお、この補正予算案につきましては、まん延防止等重点措置期間の延長に伴う感染防止対策協力金支給事業等の実施に当たり、速やかな予算措置が必要であることから、他の案件に先立って御審議いただきますよう、特段の御配慮をお願いするものでございます。
以上で私の説明を終わりますが、何とぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
ただいま、御提案申し上げました議案につきまして、御説明いたします。
はじめに、第64号議案「令和3年度埼玉県一般会計補正予算(第15号)」の主な内容について申し上げます。
まず、歳入についてであります。
県税につきましては、企業収益の回復等を踏まえ、法人二税を中心に増収が見込まれることなどから、502億円の増額を計上しております。
地方譲与税につきましては、特別法人事業譲与税の増収が見込まれることなどから、約327億円の増額を計上しております。
地方交付税につきましては、国の補正予算に伴い地方交付税総額が増額され、普通交付税の再算定を行った結果などにより、約758億円の増額を計上しております。
また、県債につきましては、国の補正予算により地方交付税が増額措置されたことなどを踏まえた臨時財政対策債の減額や事業執行に伴う調整により、合計で約680億円の減額を計上しております。
次に、歳出についてです。
国の補助金を活用し、今後の感染動向を見極めた上で実施することを予定している観光応援キャンペーンの規模拡大に係る経費を計上し、観光関連事業者への支援につなげてまいります。
また、国の補正予算への対応として、不妊治療が令和4年度から保険適用となることに伴い、経過措置分の助成に要する原資について基金への積み増しなどを行います。
給与費につきましては、人事委員会勧告に基づく期末手当の支給割合引下げなどの影響を含め、執行見込額と既定予算との調整を行います。
公債費につきましても、執行見込額と既定予算との調整を行うほか、満期一括償還に係る経費を計上しております。
その他の経費につきましては、国庫支出金の確定や年度内の執行見込みに基づく事業量の増減などに伴う補正を計上しております。
なお、財源調整のための基金につきましては、本年度の収支の見通しを踏まえて一部取崩しを中止することとしております。
その上で、実際の県税収入額が当初の地方交付税算定上の見込みを上回ったことに伴う今後3年間の普通交付税の精算への対応と、より安定した財政運営を図るため財政調整基金に620億円を積み増すこととしております。
また、令和4年度の新型コロナウイルス感染症対策の財源として、新型コロナウイルス感染症対策推進基金に約153億円を積み増すこととしております。
歳入歳出予算以外では、年度内に完了する見込みが立たない事業に係る繰越明許費の設定などをお願いしております。
以上の結果、一般会計の補正予算額は、
121億4,350万3千円の増額となり、既定予算と先に御提案申し上げました補正予算第14号、そして今回の補正予算第15号を合わせた累計額は、2兆7,046億3,792万2千円となります。
次に、その他の議案について、御説明申し上げます。
第65号議案から第75号議案までの11議案は特別会計について、第76号議案から第79号議案までの4議案は企業会計について、それぞれ事業量の確定などに伴い、所要の補正をお願いするものでございます。
第80号議案「埼玉県公安委員会等が行う事務に関する手数料条例及び埼玉県証紙条例の一部を改正する条例」は、道路交通法等の一部改正に伴い、運転技能検査手数料等の額を定めるとともに、認知機能検査手数料等を改定などするものでございます。
以上で私の説明を終わりますが、何とぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
本日ここに令和4 年当初の定例県議会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては御参会を賜り、令和4年度の予算案をはじめ、県政の重要課題について御審議をいただきますことに、心から感謝を申し上げます。
それでは、諸議案の説明に先立ちまして、令和4 年度の県政運営及び予算編成に関する基本的な考え方を御説明申し上げます。
一昨年来続く新型コロナウイルス感染症対策については、当初は未知のウイルス故に確立した治療法がない中、模索しながらも、これまで様々な取組を進めてまいりました。
ワクチン接種が進みデルタ株の脅威による第5 波を乗り越えたものの、年明け以降、感染力の強いオミクロン株の全国的な拡大により、本県においても1 日当たり7,000人を超える過去最多の新規陽性者数を記録しました。
こうした状況を踏まえ、本県では1月21日から3月6日までの期間、まん延防止等重点措置に基づく各種対策を講じております。
県民、事業者の皆様には、感染拡大防止に格別の御理解と御協力をいただいていることに改めて御礼を申し上げます。
また、医療関係者をはじめエッセンシャルワーカーの皆様のこれまでの奮闘に対し、深く敬意を表するとともに、心から感謝を申し上げます。
現在のような感染拡大の状況が続くと、医療提供体制のひっ迫を招く恐れもあることから、引き続き、強い危機感と緊張感をもって対応していかなければなりません。
また、新型コロナウイルスは絶えず変異しており、今後も新たな変異株による感染再拡大という最悪の事態を想定しておく必要があります。
そこで、ウィズコロナ、さらにはポストコロナを見据え、感染防止対策と社会経済活動の両立を図りながら、県内経済への影響を最小限に抑え、感染症と共存できる強い埼玉県経済を構築していかなければなりません。
そのための鍵となるのがデジタル技術の活用です。コロナ禍を契機とし日常生活に浸透したデジタル技術を今後更に活用していくことで、産業構造、働き方・暮らし方に大きな変革をもたらす社会全体のD X の実現へとつなげることが重要です。
また、今後本県を取り巻く環境は、人口減少社会の到来や異次元の高齢化、さらには自然災害の激甚化・頻発化など大きな変革期を迎え、混沌とした時代を切り開いていく必要があります。
去る令和3年12月定例県議会では、県政運営の基礎となる新たな埼玉県5 か年計画について御議決をいただきました。
本県が抱える中長期的な課題を解決するとともに、目指すべき3 つの将来像である「安心・安全の追究」、「誰もが輝く社
会」、「持続可能な成長」の実現に向けて、この計画を着実に実行に移してまいります。
その上で、令和4年度は、次の2つの考えに基づいた施策を中心に取り組んでまいります。
第1に、「直面する危機からの脱却」に関する施策であり、大きく2 つの柱がございます。
一つ目の柱は、「新型コロナウイルス感染症の拡大防止」です。
検査・医療提供体制の確保やワクチン接種を着実に進めるとともに、感染症専門人材の育成など今後の感染再拡大への備えを万全にいたします。
二つ目の柱は、「社会全体のD X の推進とウィズコロナ下での経済回復・成長」です。
デジタル化によるビジネスモデルの転換やデジタル人材の育成・確保を支援するとともに、県民の利便性向上につながる行政手続のオンライン化を強力に推進するなど、社会全体のD Xの実現に向けた取組を加速します。
第2に、「日本一暮らしやすい埼玉に向けた将来像の実現」です。
令和4年度から始まる新たな5か年計画では、人口構造が大きく変化する2040年を見据えて本県が進むべき方向性として3 つの将来像を掲げました。
「安心・安全の追究」では、危機管理・防災体制の再構築などにより災害・危機に強い埼玉を築くとともに、高齢者が住み慣れた地域で安心して暮らせるように、介護・医療体制や地域の見守り体制の充実・強化を図ります。
「誰もが輝く社会」では、きめ細やかな少子化対策や子育て支援の充実を進めるほか、高齢者や女性、障害者の活躍を積極的に支援するなど、年齢・性別を問わず、誰もが生き生きと活躍できる社会づくりを進めてまいります。
「持続可能な成長」では、未来を見据えた社会基盤づくりとして「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」や「あと数マイ
ルプロジェクト」を進めるとともに、脱炭素社会の実現や人材確保に向けた中小企業への支援などにより、持続的な経済成長
や雇用の実現を目指します。
埼玉県は昨年、誕生して150周年を迎えましたが、今年は新たな150年に向けた挑戦の年としなければなりません。
計画実行に向けた強い信念を持ち、あらゆる人に居場所があり、活躍でき、安心して暮らせる「日本一暮らしやすい埼玉」の実現を目指してまいります。
令和4年度当初予算案につきましては、ただ今申し上げました基本的な考え方に沿って編成を行いました。
その結果、令和4 年度の予算案の規模は、一般会計では 2兆2,284億5,900万円、対前年度伸び率では、5.1%の増となっております。
また、特別会計では 1兆2,325億5,940万1千円、対前年度伸び率では2.8%の増、企業会計では 1,845億3,480万円、対前年度伸び率では0.2%の増となっております。
さらに、国の補正予算に伴い、公共事業の追加等を内容とした補正予算案を編成し、防災・減災対策などを充実することといたしました。
次に、令和4 年度予算案の主な内容について、御説明申し上げます。
まず、歳入についてです。
歳入の中心である県税につきましては、法人二税の増収などが見込まれることから、前年度を467億円上回る8,018億円を計上いたしました。
また、地方財政対策を踏まえ、地方交付税は前年度を325億円上回る2,492億円、臨時財政対策債は前年度を1,350億円下回る700億円を計上し、実質的な地方交付税は前年度を1,025億円下回る3,192億円を計上いたしました。
県債につきましては、臨時財政対策債の発行額が減少することなどにより、前年度を1,198億円下回る2,001億円を計上いたしました。
また、財源調整のための基金につきましては、財源不足を補塡するため、730億円を取り崩すことといたしました。
続いて、令和4 年度当初予算案における主要施策の構成ごとに、歳出の主な内容につきまして御説明いたします。
1 直面する危機からの脱却
まず、「直面する危機からの脱却」に向けた施策として、一つ目の柱である「新型コロナウイルス感染症の拡大防止」です。
感染動向を踏まえ、検査体制の確保や医療提供体制の強化、クラスター対策などに万全を期すとともに、入院協力金について重症患者の受入れ負担を踏まえた補助単価を新たに設定するなど医療機関の更なる負担軽減を図ってまいります。
また、新たな変異株などによる感染急増に備え、自宅療養者の健康観察体制を拡充するなど、感染者のフォローアップや軽症者等の療養体制を確保してまいります。
さらに、ワクチン接種医療機関等への支援を行うとともに、県ワクチン接種センターを県内4 か所体制に拡充するなど追加接種を加速いたします。
加えて、新型コロナウイルス感染症のほか、将来の未知の感染症発生時の感染拡大防止を図るため、入院医療機関においてリーダーとなる感染症専門人材を育成してまいります。
二つ目の柱は、「社会全体のD X の推進とウィズコロナ下での経済回復・成長」です。
まず、国や経済団体、金融機関、支援機関が相互に連携した「D X 推進支援ネットワーク」による各種支援を通じて、埼玉
県全体が一体となって県内企業のD X を推進してまいります。
また、中小企業のデジタル化を支援するため、新たに企業ニーズに対応したデジタル分野における人材育成の取組を進めます。
行政サービスのワンストップ・ワンスオンリー化を実現するため、手続・業務のデジタル化や、県が保有するデータを国などと相互に連携する基盤整備に向け取り組んでまいります。
加えて、電子申請システムにクレジットカード決済機能を追加するなど公金収納のキャッシュレス化を推進していきます。
さらに、本県の経済回復と成長に向けて、県内経済を支える中小企業の支援にも積極的に取り組みます。
資金繰り支援の拡充により企業の成長を後押しするとともに、経営環境の変化に対応できるよう、国の事業再構築補助金の活用やデジタル技術に係る経営革新計画の実行に向けた取組を支援してまいります。
また、観光需要の回復・創出に向けた取組として、大河ドラマで本県ゆかりの人物が2 年連続で取り上げられるチャンスを生かし、埼玉県の魅力を県内外に広く発信することで一層の誘客を図るなど地域経済の活性化につなげてまいります。
2 日本一暮らしやすい埼玉に向けた将来像の実現
( 5 か年計画における1 2 の針路に基づく施策)
次に、「日本一暮らしやすい埼玉に向けた将来像の実現」として、5 か年計画における3 つの将来像、12の針路に基づく主要な施策について御説明いたします。
(1) 災害・危機に強い埼玉の構築
まず、「災害・危機に強い埼玉の構築」についてです。
災害や危機など有事の際に対処すべき具体的なシナリオを作成し、図上訓練を繰り返すことで、専門的な知識を有する様々な機関を連結し、県の災害対応力の強化を図ります。
また、災害時における県民の生命・財産を守るため、防災行政無線の再整備等により通信手段の機能を強化するとともに、3 機体制で運航する防災ヘリコプターのうち1 機の更新に向けた手続きを進めてまいります。
さらに、災害に強い県土づくりとして、ハード整備とソフト対策を併せて、防災力と減災力を高める「埼玉版流域治水対策」を推進してまいります。
(2) 県民の暮らしの安心確保
次に、「県民の暮らしの安心確保」についてです。
交通安全対策の推進として、通学路安全総点検を踏まえて策定した埼玉県通学路整備計画に基づき、ガードレールの整備等の緊急対策を実施いたします。
また、ケアラーやヤングケアラーの支援のため、SNS等で相談できる体制の整備や相談支援員等の人材育成のほか、地域におけるヤングケアラー支援体制の構築を図ります。
さらに、河川の水質異常や水質の急激な変化等に対し、安全な水を安定して供給するため、県営浄水場に高度浄水処理施設を整備いたします。
(3) 介護・医療体制の充実
次に、「介護・医療体制の充実」についてです。
妊産婦の遠隔モニタリングによる支援体制を整備するため、一般産科に入院している妊婦の分娩監視装置を基幹病院とオンラインで接続し、母体管理のリスクや搬送の必要性の判断を支援します。
また、救急搬送時に妊婦に装着できるモバイル分娩監視装置を整備し、受入医療機関の迅速な処置等に役立てます。
さらに、介護人材の確保・定着に向けて、新たにオンラインを活用した就労支援や離職防止のためのキャリアカウンセラーによる相談・再就職の支援を実施してまいります。
(4) 子育てに希望が持てる社会の実現
次に、「子育てに希望が持てる社会の実現」についてです。
若者1,000人を対象に、AIを活用して婚活を支援するとともに、県民の結婚・子育て等への支援ニーズに係る調査を行い、効果的な少子化対策の実施につなげてまいります。
また、子供を望む方の不妊症、不育症の支援として、新たに当事者への心理的ケアを実施するとともに、不妊治療が保険適用となる令和4年度も引き続き、若い夫婦の初回の不妊治療や、不妊検査、不育症検査への助成を行ってまいります。
さらに、増加傾向にある児童虐待通告に対応し、児童相談所の体制強化を図るため、熊谷児童相談所と一時保護所を一体的に整備するとともに、朝霞市内に一時保護所を併設した児童相談所を新設するための設計を行います。
(5) 未来を創る子供たちの育成
次に、「未来を創る子供たちの育成」についてです。
県立特別支援学校の児童生徒数の増加に対応するため、新たな特別支援学校や高校内分校などを整備してまいります。
また、不登校やいじめなど、児童生徒の様々な課題に対応するため、スクールソーシャルワーカーの配置を拡充するとともに、新たにオンライン相談を導入し、相談体制を充実します。
さらに、教員の指導用端末の整備や「GIGAスクール運営支援センター」の開設などにより、学校における学習環境のデジタル化の推進に取り組んでまいります。
(6) 人生1 0 0 年を見据えたシニア活躍の推進
次に、「人生1 0 0 年を見据えたシニア活躍の推進」についてであります。
埼玉県セカンドキャリアセンター内に専門チームを新設してシニア求人を開拓し、働きたいシニア一人ひとりの希望に添った就職につなげてまいります。
また、生涯にわたる学びを推進するため、デジタル化の進展などに対応したサービスの実現を目指し、新しい県立図書館の整備に向けた検討を進めてまいります。
(7) 誰もが活躍し共に生きる社会の実現
次に、「誰もが活躍し共に生きる社会の実現」についてです。
LGBTQへの支援として、企業のLGBTQに関する取組内容を見える化する指標制度を導入し、働きやすい職場づくりなどにつなげるとともに、LGBTQ当事者の悩み解消や企業の取組を支援するため専門相談窓口を設置します。
また、女性活躍の推進に向けて、子育てなどで長期間離職している方などを対象に、オンラインで受講できるデジタル人材育成講座を実施してまいります。
(8) 支え合い魅力あふれる地域社会の構築
次に、「支え合い魅力あふれる地域社会の構築」についてです。
グローバル化が進展する中、多文化共生を推進するにあたり、市町村等と連携した研修などを実施し、身近な外国人を支援するボランティア人材を育成してまいります。
また、特色ある県営公園の整備として、県民や民間企業等との協働による大宮公園の修景池の水質改善や水辺に親しめる桟橋の整備などを進めます。
さらに、屋内50m水泳場の整備について、PFI事業実施に向けたアドバイザリー業務委託の実施や、スポーツ科学拠点施設の事業手法や整備範囲の検討を行うなど、スポーツ振興の面からも魅力あふれる地域社会の構築を図ってまいります。
(9) 未来を見据えた社会基盤の創造
次に、「未来を見据えた社会基盤の創造」についてです。
「埼玉版スーパー・シティプロジェクト」の事業化に向けた取組を実施する市町村を支援するなど、超少子高齢社会を見据えたまちづくりを着実に進めてまいります。
また、「あと数マイルプロジェクト」の推進として、埼玉高速鉄道線の延伸に関し、鉄道事業者への要請に向けさいたま市との共同調査を行うとともに、直轄国道の整備と連携した県管理道路の整備を重点的に行うなど、公共交通や道路網の更なる利便性向上を図ってまいります。
(10) 豊かな自然と共生する社会の実現
次に、「豊かな自然と共生する社会の実現」についてであります。
「SAITAMAリバーサポーターズプロジェクト」の拡充により、民間企業と連携した川の保全・共生の取組を通じて県民の参画を更に促進します。
また、脱炭素社会の実現に向けて、中小企業等の計画的な省エネ設備の導入を支援してまいります。
さらに、企業や観光協会などと連携し民間のアイデアやノウハウを活用した水辺空間の利活用を促進するため、河川等を活用した小水力発電をモデル的に実施します。
(11) 稼げる力の向上
次に、「稼げる力の向上」についてです。
次世代産業や先端産業などの成長産業を集積するため、農大跡地南側産業用地への立地企業の選定を進めてまいります。
また、「SAITAMAロボティクスセンター( 仮称) 」の整備に向けて、基本設計の策定などを行うとともに、ロボット開発への参入を目指す中小企業等を支援します。
さらに、地域の振興や新たな雇用の創出を図るため、産業団地の整備を6地区で継続するとともに、新たに久喜高柳地区の整備を進めてまいります。
(12) 儲かる農林業の推進
最後に、「儲かる農林業の推進」についてです。
狭山茶の生産性の向上に向け、I C T を活用した適正管理モデル構築に向けた試験研究を茶業研究所において実施します。
また、収益性の高い果樹産地を育成するため、品質の高いシャインマスカットの安定生産に必要な雨よけ施設を生産者が共同で導入する取組を支援いたします。
次に、その他の議案のうち、主なものについて、御説明申し上げます。
第23号議案「埼玉県職員定数条例の一部を改正する条例」は、新型コロナウイルス感染症への対応及び児童虐待防止対策の体制を強化するため、知事部局の職員定数を84人増員するものでございます。
第26号議案「知事の期末手当の特例に関する条例の一部を改正する条例」は、知事の期末手当を支給しない期間を令和5年3月31日まで延長するものでございます。
第39号議案「埼玉県特別県営住宅条例の一部を改正する条例」は、シラコバト住宅の建替えを踏まえ、特別県営住宅の家賃を定額家賃から応能応益家賃及び近傍家賃相当額に改めるものなどでございます。
その他の議案につきましては、提案理由等により御了承をいただきたいと存じます。
続きまして、第60号議案「令和3 年度埼玉県一般会計補正予算( 第14号) 」について、御説明いたします。
この補正予算案は、国の「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」に基づく補正予算に対応し、「防災・減災、国土強靭化のための5 か年加速化対策」に係る公共事業の追加や、県立学校及び社会福祉施設等の老朽化対策、災害時の情報伝達・収集体制の強化等に要する経費を計上しております。
この結果、令和3 年度一般会計の補正予算額は、549億3,564万3千円となり、既定予算との累計額は、2兆6,924億9,441万9千円となります。
また、第61号議案及び第62号議案につきましては、母子父子寡婦福祉資金特別会計や国民健康保険事業特別会計を補正するものでございます。
これらの補正予算案につきましては、公共事業等に早期に着手し、令和4 年度当初予算と一体的に事業執行することで、県内経済を持続的に活性化させることにつながります。
また、事業の性質上、早期の事業執行が必要なことから、他の案件に先立って御審議いただきますよう特段の御配慮をお願いするものでございます。
以上で私の説明を終わりますが、何とぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
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