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掲載日:2023年10月17日
Q 山口京子 議員(自民)
「花」と言えば、日本人は「桜」と誰もが答えるほど、その昔から桜は私たちに春の本格的な訪れと年度初めのわくわくした気分を味わせてくれる大切な樹木です。今年はコロナ禍で各種のイベントや花見は中止になりましたが、大勢の人々が桜の下をそっと通り、その花をめでていました。
みんなの大好きなこの桜ですが、アメリカシロヒトリはもちろんのこと、近年ではクビアカツヤカミキリ等、樹木を衰弱させ枯らす恐ろしい特定外来生物もいて、その対策に迫られています。また、桜ももちろん寿命があり、一説によるとソメイヨシノは80年から100年だそうで、今私たちが楽しんでいる桜の多くは、寿命を迎えているか、あるいはそう遠くない未来に枯れていくと考えられます。
川沿いの桜並木は、満開に咲き誇る姿が川の穏やかな流れと相まって良好な景観を生み、川やまちに安らぎとにぎわいをもたらす大切な地域の資源です。芸術品です。一方で、堤防上の植樹については、治水上の観点から制限があると聞いています。昨今の頻発化、激甚化する降雨に対応した治水対策の重要性を考えると、堤防上の桜などの樹木が悪影響を及ぼすことがあってはならないとも思っております。
そのため、私は治水対策に万全を期しつつ、川の国埼玉として、川沿いの桜並木の景観を維持することが必要と考えます。桜の所有権は誰なのかさえ分からないことも多い中、地域住民の方々はずっと変わらず川のせせらぎと堤防の桜をめでることを望むとともに、今ある桜が寿命を迎えることになったらどうなるのか、大変心配しておられます。
そこで、治水上の安全を確保した上での堤防上の桜が寿命を迎えた場合の植替えの考え方について、県土整備部長にお伺いいたします。
A 中村一之 県土整備部長
河川沿いの植樹については、国の「河川区域内における樹木の伐採・植樹基準」があり、桜などの樹木の寿命を迎えた場合の植え替えの際にも、この基準に基づくことになります。
この基準には、洪水時における水位上昇や倒木による堤防の弱体化などの治水上の支障とならないよう、また、良好な河川環境が保全されるよう、適切に樹木の管理をするよう定められております。
このため、植樹に当たっては、地元市町村などが実施主体となり、将来にわたる適切な樹木の維持管理がなされるよう求められております。
具体的には、存続を求める地元市町村などから植え替えの協議があった場合は、植樹基準に基づき、河川管理上支障とならなければ許可することができます。
川沿いの桜並木は、地域にとって、やすらぎと賑わいをもたらす大切な資源であると認識しております。
今後も地元市町村と連携し、治水上の観点を十分に踏まえつつ、県民に親しまれる河川環境の形成に努めてまいります。
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