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掲載日:2023年10月10日

令和2年9月定例会 「総務県民生活委員長報告」

副委員長 岡田 静佳

総務県民生活委員会における審査経過の概要について、御報告申し上げます。
本委員会に付託されました案件は、議案5件であります。
以下、これらの議案に関して行われた主な論議について申し上げます。
まず、第99号議案について、総務部関係では、「令和2年2月定例会の予算特別委員会における附帯決議を受けて、太陽光発電の設備に関する予算を減額するとのことだが、既に設置済みのものは今後どのように取り扱うのか」との質疑に対し、「平成25年度から令和元年度の間に設置した7施設については引き続き使用するが、経年劣化等で故障が発生することも考えられる。修繕費等で大きな負担が予想される場合については、その費用や残された耐用年数を踏まえ、修理するかどうか判断していきたい」との答弁がありました。
次に、県民生活部関係では、「新型コロナウイルス感染症に関する県民への情報発信として、ゴールデンウィーク中に新聞に掲載された広告を見ると、知事の写真や挨拶ばかりが目立っていた。今後は、困っている人のため、生活福祉資金の受付期間の延長や県独自の施策など、ほかの媒体では取り上げられないものを中心に情報発信すべきと考えるがどうか」との質疑に対し、「知事の写真については、新型コロナウイルス感染症対策に関して知事自ら先頭に立って情報発信してほしいとの声が多く寄せられたことから、知事自らが訴えるデザインとした。相談先や窓口等を分かりやすくするなど、御指摘の視点についても、しっかりと受け止めて広報していきたい」との答弁がありました。
このほか、第100号議案及び第101号議案についても活発な論議がなされ、第102号議案については、執行部からの詳細な説明をもって了承した次第であります。
続いて、第100号議案について、本議案の採否は、第99号議案が付託されている他の委員会の審査に影響があるため、他の議案より先に討論・採決を行いました。
討論に入りましたところ、反対の立場から「提案理由にあるように、社会経済情勢に鑑みた条例を策定するのであれば、明確な調査に基づいた県人事委員会の勧告を参考にして、論理的に行われるべきである。パフォーマンス的な給与削減より、知事等の職務・職責を全うしていただくことを期待する」などの意見が出されました。
また、賛成の立場から「新型コロナウイルス感染症が確認されてから、県内の経済状況は依然として厳しいものがあり、長として給与を削減し、身を切ることにより、しっかりと取り組んでいくという強い思いを示しているものと評価する」との意見が出されました。
以上のような審査経過を踏まえ、第100号議案について採決いたしましたところ、賛成少数をもって、否決すべきものと決した次第であります。
この採決ののち、本木委員ほか4名から、第99号議案に対する修正の動議が提出されました。
その主な内容は、第99号議案については、第100号議案の否決に伴い、特別職給与費549万3,000円の減額を削除するものであります。
内容については、お手元の修正案により確認いただきたいと思います。
提案理由として、「第99号議案については、本委員会に付託されている第100号議案に基づいた予算が計上されている。先ほど第100号議案が本委員会で否決されたことに伴い、同議案に基づいた補正予算の部分を修正する修正案を提案するものである」との説明がありました。
続いて、討論に入りましたところ、第99号議案に対する修正案に反対の立場から、「新型コロナウイルス感染症の影響で、完全失業者が増加する中、政治家がこれらの方に寄り添うべきで、知事や副知事給与の減額は当然認められるべき」との意見が出されました。
以上のような審査経過を踏まえ、さきに採決が行われた第100号議案を除く知事提出議案3件及び修正案について採決いたしましたところ、まず、第99号議案に対する修正案については、多数をもって可決し、修正可決した部分を除く第99号議案、第101号議案及び第102号議案については、いずれも総員をもって、原案のとおり可決すべきものとして決した次第であります。
次に、議第23号議案「埼玉県議会議員の議員報酬及び期末手当の額の特例に関する条例」の審査について申し上げます。
まず、提案代表者から提案説明がなされました。
続いて、討論に入りましたところ、反対の立場から「県議会議員の使命は、当面する事業や取組が県民の視点に立って効率的かつ効果的に行われているか検証し、今後の対策に先手を打つことが第一義と考える。パフォーマンスに陥りやすい議員報酬の削減より、県民の意見や要望を踏まえ、県議会議員としての職責を十二分に果たすことが、議会制民主主義に求められる姿勢であると考える」などの意見が出されました。
また、賛成の立場から「新型コロナウイルス感染症の影響で、雇い止めや、派遣切りが大規模に行われ、更に進行するのではないかと危惧される。提案説明では感染対策の一助となるとあり、パフォーマンスだとして反対することは、県民に理解を得られない」との意見が出されました。
以上のような審査経過を踏まえ、議第23号議案について採決いたしましたところ、賛成少数をもって否決すべきものと決した次第であります。
次に、所管事務の調査として、「競輪事業の運営について」質問が行われました。
その中で、「以前の一般質問で、大宮競輪は施設使用料として、県に約2億円を支払っているため、県営大宮公園の維持管理に大いに寄与していると、答弁があった。過去6年間の修繕費の推移を見ると、2億円を超える年もあるなど増加傾向にある。競輪事業と施設の修繕費をトータルで見た場合、収支はどのようになっているのか」との質問に対し、「施設使用料は、過去3年間の平均で約1億9,000万円である。これにより、公園の管理費については賄えているが、修繕費については、全額は賄えていない」との答弁がありました。
この質問の後、委員から、「売上げ、入場者共に減少しており、V字回復することは考えにくい。施設使用料で修繕費を賄えていない状況が更に見込まれるため、合理化を検討すべきと考える」旨の発言がありました。
また、当面する行政課題として、県民生活部から「屋内50m水泳場及びスポーツ科学拠点施設の検討状況について」の報告があり、種々活発な論議がなされましたことを申し添えまして、本委員会の報告を終わります。

  • 注意:氏名の一部にJIS規格第1・2水準にない文字があるため、第1・第2水準の漢字で表記しているものがあります。

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