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掲載日:2020年7月7日
Q 高木真理 議員(民主フォーラム)
我が国では現在、13種類の疾患のワクチンについて、子供たちへの公費助成が行われています。よって、子育て中、時期に応じて子供たちに受けさせるワクチンに自己負担はありませんが、小児白血病のお子さんの場合、骨髄移植などの造血幹細胞移植の治療を受けると、既に受けたワクチンの免疫が減衰してしまい、再接種が必要になってきます。しかし、小児がんのお子さんの子育てでは、付添いや兄弟の世話などで仕事を制限しなければならなかったり、やめたりと収入が厳しい一方、通う病院が遠方で交通費や宿泊費がかかるなど、経済的に厳しい現状にあります。こうした中でワクチンの再接種に関わる費用は大きな負担です。
今、この小児がんの子を持つ保護者たちが立ち上がり、再接種費用を助成してほしいとの声が全国に広がっています。ワクチン接種は市町村の事務とのことで、現在、全国301自治体で助成制度ができ、埼玉県内でも8市が制度を持っています。しかし、県内のどの自治体に住むかにかかわらず、助成を受けられる体制を作るべきではないでしょうか。全国に広がる動きの中で、正にどの市町村に住むかにかかわらずの視点を重視する観点から、市町村の事務であるこのワクチン再接種助成の費用を都道府県単位で助成する府県が7府県出てきました。大阪、神奈川、長野、岐阜、兵庫、佐賀、福岡です。
市町村単位では制度をつくっても患者が少ない小児がんの特性から、該当者が出ず、予算執行の実績がないケースもあると聞きました。でも、それはその年にその市町村には患者がいなかったというだけです。もし自分が小児がんの子を持ったとして、症例の少ない、近所に同じ病気を持つ親がたくさんいるわけではない疾患、自分の市には助成制度がないと分かっても、そこから一人で制度をつくってくれと声を上げて、実現までこぎ着けることができるでしょうか。こうした患者数が少ない疾患だからこそ、全県的に制度をつくりサポートをしていくべきです。保健医療部長のお考えをお聞きします。
A 関本建二 保健医療部長
予防接種には、予防接種法を根拠とする定期接種とそれ以外の任意接種があります。定期接種は必要な費用について国から市町村に財政措置があり、健康被害が発生した場合には、国による救済措置の対象となります。
一方、再接種を含む任意接種は法に基づかないため接種費用は自己負担、健康被害の救済は医薬品副作用被害救済制度での対応となり、国の救済措置と比べ、特に重大な健康被害が生じた場合の給付範囲に差が生じてきます。小児がんのお子さまが治療経過において失った免疫機能を回復するための再接種は、費用負担の問題のみならず、健康被害が生じた場合の救済の観点からも国において定期接種の対象とすべきです。
県としては国に対して定期接種を強く働きかけてまいります。
議員御提案の都道府県レベルでのワクチン再接種補助につきましては、先行7府県の実績等を踏まえ市町村とともに検討してまいります。
再Q 高木真理 議員(民主フォーラム)
ただ今、保健医療部長の答弁で、国にこちらの再接種費用を公費でもってもらえるように要請していく、その理由などについてもお話しいただき、その点については理解をいたしました。
一方で、市町村とも相談をしながら検討するということも言っていただいたので、国に求めるだけではなくて、全県での体制を積極的に御検討いただけるのかなというふうに答弁のほうを伺ったのですが、かなり前向きに実現に向けての御答弁というふうにお聞きしてもよろしいでしょうか。7都道府県で実施しているので、埼玉県でできないという理由はないので、ぜひもう一度、御答弁よろしくお願いします。
再A 関本建二 保健医療部長
先行して助成をしている7府県があり、その中で全額負担をしている自治体もあります。そうした自治体の実情や実績をよく検討し、前向きに検討させていただきます。
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