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掲載日:2022年10月13日

令和元年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(江原久美子議員)

介護人材の確保について

Q   江原久美子   議員(県民

人材不足はあらゆる業界において課題となっています。特に本県は日本一急速に高齢化が進む県であり、もちろん健康長寿埼玉プロジェクトや働くシニア応援プロジェクトなどにより大きな成果を上げていることは評価しておりますが、それでもなお、県民一人一人が必要な介護サービスを受けられるよう、介護人材を確保することは喫緊の、そして将来的な課題でもあると思います。
介護人材確保では、離職対策も大変大切な取組の一つですが、様々な角度から人材を発掘・定着させていかないと、今後ますます人材不足が懸念されます。
介護労働安定センターが毎年行っている介護労働実態調査でも、実に6割を超える介護事業者が従業員の不足感を感じているという結果も出ています。また、介護職は産業全体と比べて離職率が高いことも課題です。埼玉県の産業全体の離職率が10.9%である一方で、介護職の離職率は16.8%であり、こうした状況も人手不足を助長しています。
私も介護事業所の関係者の方から人手不足というお話を伺うことがあり、介護サービスを安定的に提供するためには、介護サービスの担い手である介護人材の確保は待ったなしの状況であると考えています。
6月定例会において、確保・定着、介護のイメージアップという三つの視点で介護人材の確保に取り組んでいるとの答弁がありました。また、平成25年2月から介護職員しっかり応援プロジェクトを関係団体の方々の協力の下に立ち上げ、介護人材確保・定着推進協議会などを設置し、運営していることも承知しています。
そこで、まず、現在の介護人材確保について、県はどのような取組を行ってきたのか、福祉部長に伺います。
次に、介護人材確保を考える上で、外国人介護人材の受入れが注目され、国としての取組も始まっているところです。国は、外国人介護人材を確保するため、平成20年からは経済連携協定、いわゆるEPA、在留資格介護技能実習生制度などで取り組み、本年4月からは在留資格特定技能一号の制度を新設したところです。今後の介護ニーズの爆発的な増加の見通しと介護人材確保の厳しい現状を考えると、外国人介護人材の活用も有効な手段の一つになると思います。
そこで、将来的には介護業界に多くの外国人が日本に入ってくると考えますが、県として今後どのように外国人介護人材の受入れの支援を行っていくのか、福祉部長に伺います。

A   知久清志   福祉部長

介護人材確保について県はどのような取組を行ってきたのか、についてお答えを申し上げます。
これまで県では介護人材の「確保」「定着」「介護のイメージアップ」という三つの視点で事業に取り組んできました。
介護人材の「確保」では、介護未経験者の方などに初任者研修を受講していただき、就労体験を経た上で介護事業所とのマッチングを行っており、平成30年度は291人の方が介護事業所に就職しました。
また、高齢者を対象に介護助手として働いていただく事業にも取り組んでおり、平成30年度は148人の方が就労に結びついております。
介護人材の「定着」では、職員の負担軽減のため、介護事業所における介護ロボットの購入の補助を行うなど、積極的な導入を働きかけています。
また、介護福祉士の資格取得に係る補助を行い、平成30年度は224人の支援をするなど、キャリア・アップ支援に取り組んでいます。
「介護のイメージアップ」では、職員のやり甲斐を高める取組や介護の仕事の魅力を伝える取組を進めてきました。
特に、介護の魅力PR隊は、介護現場の一線で活躍する職員が中学校や高校で出張介護授業を行い、生徒からは福祉の仕事に興味を持ったなどの声をいただいております。
今後も効果的な施策を検討、実施することで介護人材の確保に全力で取り組んでまいります。
次に、今後どのように外国人介護人材の受入れ支援を行っていくのか、についてでございます。
介護労働安定センターの介護労働実態調査では県内の介護事業所の約17%が外国人介護人材を活用する予定があるとしています。
県としては、外国人介護人材の受入れを希望している介護事業所に対し、受入れが円滑に進むよう支援を行う必要があると考えています。
介護事業所では、言葉の違いなどから利用者との意思疎通や介護記録の作成への懸念があるため、日本語の支援を行う必要があり、大きな負担となっております。
そこで、今年度から、技能実習生などを受け入れる介護事業所に対し、日本語教育などに係る経費の一部を補助する制度を創設したところです。
県としては埼玉県老人福祉施設協議会、埼玉県介護老人保健施設協会などの関係団体で構成する介護人材確保対策検討委員会などを通じて現場の声を丁寧に聞きながら引き続き検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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