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掲載日:2022年10月13日

令和元年9月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(江原久美子議員)

県民目線の県政運営について

Q   江原久美子   議員(県民

選挙戦において、県民を主語にした県民目線の政治を推進することを強く訴え、当選されました。上田県政を経て大野知事に期待する一つとして、より開かれた県政運営の推進が挙げられます。現在は超情報化社会になっており、時代の流れも速く、県民の意識も多種多様になってきています。県民の声を正確に、そしてスピーディーに県政に生かすということは大変重要なことであると考えます。
そこで、県民を主語にした県民目線の政治を推進するため、こうした県民の声をどのように取り入れていくのか、知事の取組を伺います。
ところで、地元の声を聞くと、県南と県北の格差を嘆く声を耳にします。もちろん地元愛にはあふれていますし、県北の魅力はたくさんあります。しかし、県北の人口減少が止まりません。景況感はどうなのか、空き家が増えている、大手企業の撤退、働く場所がない、医師、看護師が不足し、ベッドがあるのに使われない病室、公共交通網の利便性が良くない、採算性に合わないバス路線の廃止、県北から県南へ流出する高校生の多さ。もちろん感覚的なことや感じ方に個人差はあると思います。しかし、私たちは日々の生活の中で明らかに南北格差があると感じています。
個別の政策を打っていくことはもちろん大切です。しかし、例えば県庁舎の中枢部門を県北へ移転するなどといった思い切った策をとらない限り、根本的な格差はなくならないとも思っています。
そこで、伺います。知事は「どの地域も取り残すことのない社会を作る」と知事就任の御挨拶の中で述べられました。こうした県北住民の声に応える知事の南北格差の解消に向けた決意をお聞かせください。

A   大野元裕   知事

県民の声をどのように取り入れていくかについてでございます。
本県では、高齢者世帯や単身世帯の孤立、若年層の格差の拡大、地域によっては空き家や商店街のシャッター通り化など、様々な課題が山積しています。
私は選挙期間中、こうした課題を背景とした漠然とした不安の声や将来への懸念の声を数多くお伺いし、県民の声を真摯に受け止め、待ったなしの課題に早急に取り組む必要があると強く実感をいたしました。
本県では、これまでも県民の生活意識などを把握する県政世論調査や、県民から県政に関する提案を知事に直接いただく制度を設け、県民の皆様の声を県政に生かす取組を行ってまいりました。
私は、こうした取組に加え、自ら現場に出向き、県民の多様な意見を直接お伺いをする「どこでも知事室」を新たに実施しようと考えております。
「どこでも知事室」は、県政全般や各地域に関わる課題などのほか、重点的に取り組むとした公約につきましても率直な意見交換を行い、課題解決のための処方箋としてまいります。
また、県民目線の県政を実効性あるものとするためには、知事と職員とが同一の目的とビジョンを共有し、県庁組織が一丸となっていくことが不可欠です。
そのためにも、県民の声を的確に県政に生かすという私の考えを、職員一人一人に徹底させることが必要だと考えております。
私の思いは、県政運営に当たり、多くの県民の利益が最大になることを、全ての判断基準として常に意識していくことにあります。
早速、今月には、子どもの居場所づくりなどに精力的に取り組まれている皆様と直接お話をさせていただき、県政に生かせるものはスピード感を持って生かしていきたいと考えています。
このような現場主義を貫き、県民目線の県政運営にしっかりと取り組んでまいります。
次に、南北格差の解消に向けた決意についてでございます。
議員御指摘の人口減少や医師・看護師の不足など、北部地域を取り巻く環境が厳しいことは、知事就任以降も、改めて深く認識をいたしております。
このように江原議員が取り組まれてこられた課題をはじめとする多くの問題は南部地域などに比べ北部地域の方がより早く顕在化し、急激に深刻化しています。
このような状況を踏まえ、私は「誰一人取り残さない」というSDGsの理念を県政運営に積極的に取り入れることを公約として掲げ、「どの地域も取り残すことのない」社会を目指して政策を進めてまいります。
先日公表した「知事公約に関する取組の方向性」でも、北部地域の基幹産業である農林業の振興や、商店街の支援などの項目を重点施策と位置付けました。
加えて、北部地域で懸念されている深刻な医師不足への対応も重点施策に掲げました。
これらの施策にしっかりと取り組んでまいります。
また、私は、北部地域は南部地域などにはない様々な魅力や特性があり、大きく発展する高いポテンシャルを有していると考えております。
例えば農業分野においては、熊谷市や深谷市を中心とする北部地域は全国有数の大産地であり、本県が全国トップクラスの産出額を誇るネギ、ブロッコリー、ホウレンソウの多くを生産しています。
北部地域の農業産出額は約705億円に上り、県内の10圏域の中で第1位となっています。
また、輸送用機械や化学工業などを中心に製造業も盛んです。製造品出荷額は約2兆4,000億円に上り、こちらも10圏域の中で第1位であります。
今、北部地域は国内外から高い注目を集めています。
熊谷市では、ラグビーワールドカップ2019が開催されており、世界中から多くの人が訪れています。
また、新1万円札の新たな顔に決まった深谷市出身の偉人、渋沢栄一翁の大河ドラマが再来年にスタートいたします。
このように、北部地域をはじめ各地域はそれぞれ特性や魅力を持っており、地域を活性化していくためには、こうした特性や魅力を更に高めていくことが重要だと思います。
私は北部地域の皆様の声にもしっかりと耳を傾け、北部地域の課題解決に積極的に取り組むとともに、それぞれの地域の良いところを更に伸ばし、バランスのとれた魅力ある地域づくり埼玉県づくりに全力で取り組んでまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課 広報担当

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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