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掲載日:2023年12月1日
Q 岡地 優議員(自民)
江川は鴻巣市、北本市の大宮台地を水源とし、私の地元桶川市や上尾市の水田地帯を流れ、荒川に合流する一級河川です。10月22日から23日の台風21号の豪雨では、台地に挟まれた谷底にある江川に水が集まり、江川が増水し、大規模な浸水被害が発生しました。この際、桶川市内の江川を渡る県道、市道が全て通行止めとなり、特に緊急輸送道路である県道川越栗橋線は約1日半にわたり通行止めになるなど交通に大きな混乱が生じました。さらには県道さいたま鴻巣線に面する県央広域消防本部桶川西分署では、道路冠水で県道が通行止めとなる可能性があったことから、消防自動車等の緊急車両を一時的に別の場所に移動させる事態となりました。
これまでも何度かこのようなことがございました。台風の大型化やゲリラ豪雨の増大など昨今の気象状況の変化を鑑みますと、江川の整備を急ぐ必要がございます。江川は放流先の荒川の水位が上がると樋管が閉まり、排水ができなくなることから、台風や大雨の際に樋管を閉めた後は上流から流れてくる水がたまり、江川流域の冠水はひどい状況となります。特に県道交通が頻繁に遮断されることは、人的、物的被害はもとより経済的被害も決して小さくありません。
平成27年7月の台風11号の際には、桶川市内の高校に通う女子生徒が通学途中に増水した江川に自転車ごと流され尊い命を落とすという大変痛ましい事故が発生し、その後、県では上流部の改修事業に着手いたしました。
一方、中流部及び下流部については、河川整備の方針について学識者と地域住民による会議により提言がなされていると聞いておりますが、一刻も早い改修事業の着手が望まれています。
そこで、事業中の上流部における調整池整備による効果と事業の進捗状況、今後の見通しについて、また、中流部及び下流部の改修の見通しについて、県土整備部長にお伺いいたします。
A 西成秀幸 県土整備部長
現在事業中の上流部の調節池は、洪水調節容量が約12万立方メートルの計画です。
この調節池の整備により、今まで下流へ流れていた洪水の一部を貯めることで、家屋の浸水や道路の冠水を軽減する効果があります。
現在までの進捗状況でございますが、本年6月に用地交渉に着手し、全ての地権者と交渉を行い、用地買収率は75%となっております。
今後も残る用地買収に努め、早期に掘削工事に着手できるよう取り組んでまいります。
次に、中流部及び下流部の改修の見通しについてでございます。
この区間につきましては、環境と治水の両立など様々な調整が必要なことから、その整備方針について専門家や地元の方々による江川流域づくり支援会議において議論を進めてきました。
下流部については、平成22年に現況地盤活用案を採用すべきとの提言をいただいており、これを踏まえて中流部の整備方針を第二期の支援会議において検討していただきました。
その結果、中流部については、高い堤防は築かずに河川の拡幅と掘削を基本とすること、洪水調節機能を持たせることとし農地が持つ遊水機能を治水計画に生かすこと、との提言を本年11月にいただいたところです。
今後は、いただいた提言を踏まえ、関係各市と協力し、中流部及び下流部の改修を進めるために必要な河川整備計画の見直しの作業に着手してまいります。
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