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掲載日:2024年7月3日
Q 菅 克己議員(民進・無所属)
埼玉県住宅供給公社のホームページには、公社が受託するマンション管理業務について次のように宣伝されています。安心して任せられるのが公社、国土交通省が定めたマンション管理の適正化の推進に関する法律により健全なマンション管理に向けたマンション管理適正化指針に沿って管理組合やマンション管理に努めることになっています。埼玉県住宅供給公社は民間のマンション管理会社とは異なり、国土交通省マンション管理業者登録簿への登録が公的機関であるために適用から除外されています。一部の心ない悪質な管理業者によっては、売り手側に都合の良い管理規約を定めていたり、組合費の流れが不透明であったり、記載されている管理業務の内容と実態が異なっていたりすることがあるようですが、揺らぐことのない公社ならではの安心感、正に施工前から施工後まで全てをケアしてくれる。これこそ、生涯を共にするパートナーの最大の条件と言えるのではないでしょうか。
この宣伝に反する事例があります。川口市内の某マンションの管理組合において現在も続いている問題であります。このマンションは、1階に旧地権者や商業者等に割り当てられた施設部会とマンション居住者が中心となる住宅部会の二つの部会を有し、それを束ねる形で管理組合が成り立っています。県住宅供給公社は、この管理組合全体の管理業務を受託しています。この組合では、入居時から施設部会の共通費の情報公開がなされず、共通費の一部について応分の負担もなされずに住宅部会の住民だけがこの費用を負担していることが続いております。施設部会もこの共通費について応分の負担をすべきであると、住民の皆様から強い疑義の声が上がっています。この管理組合の管理業務を受託しているのが県住宅供給公社です。
1年前、私はこの問題について住民の方々から是正を図るべく御要望をいただきました。民民の問題ですが、県として出資法人である県住宅供給公社に対して指導監督権を有しており、都市整備部を通じて是正を試みました。しかし、残念ながら現段階に至るまでの共通費負担の問題は解消されておりません。マンション管理規約によれば、第114条に収支決算は会計監査を経て定期総会に報告し、その承認を得なければならないとあり、組合員から要求があれば会計内容を包み隠さず情報公開する義務があることを明記されています。明記されていなくとも、情報公開をすることが当たり前の義務であります。
総会資料等から試算した結果、本来、施設部会は年間約70万円以上の追加負担が必要で、管理組合運営開始から11年が経過しており、総額約770万円の共通費の追加負担をしなければ公平ではありません。その分住宅部会、すなわちマンション住民がこの間、過分な負担を強いられていたわけです。もし地権者に対し、再開発時に入居条件に施設部会の負担軽減の条件が存在するなら、それを規約の重要説明事項として掲載し、住民の合意事項にすべきです。このマンション管理組合には管理組合の理事として、また施設部会の委員として川口市が名を連ねており、なおさら公明正大な運営を求められるにも関わらず、それが行われていないことは大きな問題であります。
そこで、都市整備部長に質問いたします。
まず一点目、当該マンション管理組合は住宅部会と施設部会に分かれておりますが、施設部会の決算書は公開されていません。この点について問題はないのか御見解を伺います。
第二、住民からのこれら一連の改善要望に係る組合総会などの質疑の内容については、管理組合の議会議事録に一部しか掲載されておりません。あえて言わせていただくならば、都合の良いように掲載されていると言わざるを得ない状況なのです。少なくとも、委託を受けている県住宅供給公社が総会資料の原案を作成しているはずです。これは業務委託を受けている県住宅供給公社の誤った行為ではないのか伺います。
三点目、本来、施設部会が負担すべき共通費の精算をどうするのか、不公平な過去の費用負担も大した金額ではないとして精算をしておりません。最低でも約770万円もあります。御見解を伺います。
A 野川達哉 都市整備部長
まず施設部会の決算書が公開されていない点について問題はないのかについてでございます。
お話しのマンション管理組合の管理規定によれば、組合員から請求があったときは会計帳簿等を閲覧させなければならないと聞いております。
当該マンションの管理業務の受託者である埼玉県住宅供給公社といたしましては、管理組合に対して、規約どおり閲覧させるよう粘り強くアドバイスを継続してまいりました。
その結果、先日開かれた管理組合の理事会におきまして、閲覧させることとなったと聞いております。
次に、管理組合の総会議事録に質疑の一部しか掲載されていないのは、誤った行為ではないかについてでございます。
当該マンションの管理組合における総会議事録は議事に関する質疑内容の要約と、その他の意見の項目を記載したもので、公社が原案を作成し、議長と組合員2人が内容を確認したうえで、署名押印を経て総会議事録として決定していると聞いております。
なお、平成29年5月に、組合員から、以前発言した内容が総会議事録に掲載されていないと指摘された事例があり、現在、管理組合において確認中ですが、意図的に質疑の一部を削除した事実はないと聞いております。
今後も委託契約に基づき適正に業務を遂行するよう、公社を指導してまいります。
次に施設部会が負担すべき共通費の清算をどうするのかについてでございます。
マンションの管理費用に関する事項につきましては、共通費の負担区分や清算を含め、どのようにするのかは、管理組合が決定すべき内容でございます。
当該マンションでは、その負担方法や管理組合の運営に関し、様々なご意見があることも聞いております。
このようなことから、公社に対しましては、多くのマンション管理を行っているノウハウを活用し、円滑な組合運営に向け、公的機関としてしっかりサポートしていくよう指導してまいります。
また、管理組合の運営について、第三者の視点を取り入れることも有効と考えます。
県ではマンション管理士等の専門家が、管理組合の運営等に対して助言を行う「マンションアドバイザー派遣制度」がございますことから、こうした制度につきまして、公社を通してお知らせしてまいります。
再Q 菅 克己議員(民進・無所属)
これは民民の問題ではないです。なぜならば、県住宅供給公社というのは県の看板を背負っている部分があります。その中で、この間、1年前、私も公の場ですべきような話ではないのかもしれませんが、是正を図るべくかなり丁寧にいろんな議論をさせていただきながらも、のらりくらり、そして先ほど答弁にありました先日情報公開がなされた、違います。昨日それが決まったんです。まるでこの質問の前日に、質問をさせないような思いでされたとしか思いようがないんです。そういう形で不誠実なやり方をされてしまうとですね、私もあえて住宅供給公社がこんな不明確なことをやるべきなのかと、だったらやめちゃったほうがいいんじゃないですかというふうに言いたいんです。それだけ県の看板を背負ってやっているということで、もう一回、三番目の770万、それも質疑の中で、いろいろな働き掛けの中で大した金額ではないのでと先に言われたんです。これ大した金額じゃないんですか、このお金が。それをちゃんと指導する指導者としてしっかりと都市整備部長、今後の方針を決めていただきたいと思います。
再A 野川達哉 都市整備部長
公社は県の看板を背負っていながら、昨日情報公開が決定されたことは不誠実ということですが、昨日理事会が開かれて、その理事会の方で承認されたというふうに聞いております。
次に、770万円が大した金額でないということでございますが、マンション管理にかかる事項につきましては、このような共通費にかかる金額であるとか、負担区分、精算の方法につきましても、管理組合の方が決定する内容でございます。
公社に対しましては、多くのマンション管理を行っておりますので、このノウハウを活用し、円滑な管理組合の運営に向けて、しっかりとサポートするよう指導してまいります。
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