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掲載日:2022年9月29日
本日ここに9月定例県議会を招集申し上げましたところ、議員各位におかれましては御参会を賜り、議案をはじめ、当面する県政の諸課題について御審議いただきますことに、心から感謝を申し上げます。
はじめに、樋口議員におかれましては、去る9月16日に御逝去されました。心から哀悼の意を表する次第でございます。
樋口議員は、平成9年9月、地元の信望を集めて県議会議員に当選され、警察委員、環境生活農林委員などを歴任された後、平成11年に総務副委員長に就任されました。さらに、平成12年に土木住宅都市委員長、平成14年に文教委員長に就任され、平成18年には埼玉県議会副議長、平成26年には埼玉県議会議長を務められるなど、県政の進展に多大な御貢献をいただきました。
議員の逝去は、本県にとりまして大きな損失であり、痛惜の念を禁じ得ません。
ここに議員の御功績をしのび、謹んで御冥福をお祈り申し上げます。
さて、世界中から注目を集めたリオデジャネイロ2016クオリンピック・パラリンピック競技大会が成功裏に幕を閉じました。
大会での日本選手の躍進は目覚ましく、埼玉県ゆかりの選手たちも数多く活躍されました。
次は、いよいよ2020年の東京オリンピック・パラリンピックとなります。
本県では、オリンピックでは、バスケットボール、サッカー、ゴルフ、射撃の4競技、パラリンピックでは射撃の1競技が開催されることになっており、世界中の注目を浴びることになります。
また、その前年には熊谷ラグビー場においてラグビーワールドカップ2019が開催されます。
両大会の成功のために県民、関係者一丸となって「オール埼玉」体制で取り組んでいくとともに、本県の魅力を広く世界に発信してまいります。
さて、私は去る9月8日から14日まで、アメリカ合衆国のカリフォルニア州とミズーリ州を訪問いたしました。
カリフォルニア州では、シリコンバレーのキーパーソンとも言えるスタンフォード大学の櫛田健児氏やジョン・ルース前駐日特命全権大使と会談し、日系企業のシリコンバレーでのビジネス展開についての意見交換を行ったところでございます。
本県の「先端産業創造プロジェクト」の取組を紹介するとともに、県内企業とシリコンバレーの企業との連携について協力を要請したところ、賛意を示していただきました。
また、ジェトロ・サンフランシスコ事務所長や現地に進出している県内企業のトップと会談し、アメリカにおけるビジネスの起業の動向などについて意見交換を行いました。
ミズーリ州では「日本・米国中西部会」に出席し、日米両国の要人約300人を前に、本県の先進的な取組や優れたビジネス環境についてアピールをしてまいりました。
このたびのアメリカ訪問の結果を踏まえ、今後とも先端産業の創出や誘致に努めるとともに、県内中小企業の海外でのビジネス展開を積極的に支援してまいります。
それでは、今定例会に御提案申し上げました諸議案のうち、主なものにつきまして、順次、御説明をいたします。
はじめに、第92号議案「平成28年度埼玉県一般会計補正予算(第2号)」でございます。
まず、埼玉農業の競争力強化のための「次世代技術実証・普及センター(仮称)」の整備でございます。
本県では、農業技術研究センター久喜試験場内に次世代施設園芸拠点を整備し、ICTなど高度先端技術を活用した高収益栽培の技術を確立する、埼玉スマートアグリ推進事業に取り組んでいます。
この事業に関しては、去る2月定例県議会の環境農林委員会において、「県内園芸生産者の技術の向上、生産力の強化のため、県が責任を持って実証・普及を一元的に行う体制」を整えるべきとの附帯決議がなされました。
県では、今年の6月から7月にかけて県内のトマト生産者を対象にアンケート調査を行うとともに、生産者を直接訪問して御意見を伺いました。
高度な栽培技術の実証を進める埼玉スマートアグリ推進事業に対し、回答者のほとんどの方から期待の声が寄せられました。
一方では、水耕栽培での実証に加えて、県内で一般的な土耕栽培での実証研究や実証データの公開にも取り組んでほしいとの御要望をいただきました。
このため、埼玉スマートアグリ推進事業で得られた次世代技術を、土耕栽培を含めて実証し、その結果を県内生産者に普及する「次世代技術実証・普及センター(仮称)」を埼玉次世代施設園芸拠点に隣接して設置するものでございます。
次に、さいたま水族館の復旧についてでございます。
去る6月12日の火災で損傷した施設の復旧工事を早期に行い、来年3月の春休み期間までに営業が全面再開できるようにしてまいります。
このほか、埼玉県物産観光協会について、日本版DMOとしてふさわしい体制の強化を支援します。また、歩行者の安全確保のための歩道や自転車レーンの整備など公共事業の追加などについて、所要の補正をお願いするものでございます。
この結果、一般会計の補正予算額は、13億8,304万円となり、既定予算との累計額は、1兆8,824億3,499万1,000円となります。
次に、その他の議案のうち主なものにつきまして、御説明をいたします。
第96号議案「埼玉県特別県営住宅条例の一部を改正する条例」は、東日本大震災による福島県からの自主避難者の住宅を引き続き確保するため、特別県営住宅である上尾シラコバト団地の入居者資格要件を緩和するものでございます。
第97号議案「埼玉県病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例」は、県立小児医療センター新病院及び県立循環器・呼吸器病センター新館の開設に伴い、診療科目の追加等を行うものでございます。
第105号議案「八ッ場ダムの建設に関する基本計画の変更に係る意見について」は、基本計画のうち事業費を約4,600億円から約5,320億円に改めることについて、国土交通大臣から意見を求められたものでございます。
八ッ場ダムの建設に関しては、平成16年に事業費が4,600億円に倍増したことを踏まえ、国はこれまでその事業費の範囲内で完成を目指すとしてきただけに、今回の増額は簡単に納得できるものではありませんでした。
増額理由等について、1都5県の担当者が合同で調査をし、有識者にも御意見を伺った上で、やむを得ないものだと考えたところです。
八ッ場ダムは本県にとって治水と利水両面で極めて大きな役割を担っています。
国に対しては、更に徹底したコスト縮減に取り組み、総事業費を圧縮するとともに、早期完成を図るように求めてまいります。
その他の議案につきましては、提案理由等により御了承をいただきたいと存じます。
以上で私の説明を終わりますが、なにとぞ慎重審議の上、御議決を賜りますよう、よろしくお願いを申し上げます。
ただいま、御提案申し上げました議案につきまして、御説明いたします。
今回の補正予算は、国の補正予算に対応する経費と災害の復旧に関連する経費を計上しております。
まず、国の補正予算への対応でございます。
去る9月26日に「未来への投資を実現する経済対策」を実行するための補正予算が国会に提出されました。
本県におきましても、この補正予算に迅速に対応し、本県の成長への投資となる公共事業を中心に補正予算を編成いたしました。
安全で円滑な道路交通の実現を図るためのバイパス整備や、河川の拡幅による治水対策などを実施してまいります。
また、埼玉農業の競争力強化のため、かんがい施設の整備や農地の区画拡大などを行ってまいります。
次に、災害復旧関連事業でございます。
去る8月21日から8月22日にかけての台風9号の影響で、新河岸川流域では観測史上最大となる大雨により床上浸水が発生するなど、県内各地で大きな被害が発生しました。
この台風により被害を受けた護岸などの河川施設や農業水利施設、下水道施設の復旧などに要する経費について、所要の予算措置を講じるものでございます。
この結果、一般会計の補正予算額は、108億9,425万3,000円となり、既定予算との累計額は、1兆8,933億2,924万4,000円となります。
なにとぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
ただいま、御提案申し上げました議案につきまして、御説明いたします。
現行の5か年計画につきましては、今年度で計画期間が終了いたします。
そこで、平成29年度からの県政運営の基本となる新たな総合計画として、「埼玉県5か年計画 -希望・活躍・うるおいの埼玉-」を策定することにいたしました。
この計画は、人口減少や異次元の高齢化など、本県を取り巻く時代の潮流に挑む11の挑戦をはじめ、57の施策を展開するものです。
広域交通網の充実、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催など本県の優位性を生かし、「希望と安心の埼玉」、「活躍と成長の埼玉」、「うるおいと誇りの埼玉」の実現を目指すものでございます。
なにとぞ慎重審議の上、御議決を賜りますようお願い申し上げます。
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