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ページ番号:266265

掲載日:2025年3月27日

令和7年2月定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(深谷顕史議員)

視覚障害者に配慮したバリアフリー対策の推進について

Q 深谷顕史 議員(公明)

私は、これまでの一般質問において音響式信号機の設置拡大や24時間運用の拡大などを求めてまいりました。継続して視覚障害者団体などの皆様と意見交換を重ねる中、歩車分離式信号交差点での課題を伺いました。
歩車分離式信号は、歩行者と車を完全に分離する制御方式、又は歩行者と右折する車両のみを分離する制御方式などがありますが、令和5年度末現在で県内の652交差点で整備されております。その中で、スクランブル方式が51交差点、歩行者専用現示方式が183交差点で、この二つの方式を合計すると234交差点となりますが、交通事故抑止の観点から歩行者と車両の通行する時間を完全、又は一部分離する制御方式であることは非常に効果的であると認識しています。
一方、視覚障害者は進行方向と同じ車の走行音によって青と判断しており、歩車分離式信号交差点では歩行者の横断後に車が走行するため、進行方向と同じ方向の車が走り出した際、青になったと勘違いし事故に巻き込まれる可能性が非常に高い状況にあります。正に命がけの横断であるとの声が当事者団体から寄せられています。そのため、歩車分離式信号交差点には音響式信号機が整備されていることが重要ですが、234交差点に対して78交差点にとどまり、24時間鳴動も8か所のみです。安全であるはずの歩車分離式信号交差点の恩恵を視覚障害者も享受することができるよう整備を急ぐべきであります。
先日、埼玉県視覚障害者福祉協会ほか計5団体の皆様が現状への危機感を感じ、警察本部長宛ての要望書をお持ちになられたところであります。
そこで3点、警察本部長の御所見をお伺いいたします。
1点目に、既存と今後整備予定の歩車分離式信号交差点については、音響式信号機を早期に設置するべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
2点目に、音響式信号機が設置されている歩車分離式信号交差点において夜間に音が止められている現状があると思います。これまでも取り組んでいただいている24時間運用の拡大と、それが困難な場所においては運用時間の延長など、より一層推進を図るべきと考えますが、御所見をお伺いいたします。
3点目に、新たに歩車分離式交差点へ整備した際には、視覚障害者団体、各警察署、市町村の福祉部局などを含め、当事者に情報が届くよう丁寧な周知を行うべきであります。県警ホームページへの設置場所一覧表の掲載も含め、御所見をお伺いいたします。

A 野井祐一 警察本部長

まず、「歩車分離式交差点への音響式信号機の早期設置について」であります。
歩車分離式信号機については、警察庁が示す指針に基づき、歩車分離制御により防止することができたと考えられる事故が発生した場所や、児童、高齢者等の交通の安全を確保する必要がある場所等を対象に、車両及び歩行者等の交通量等を調査した上で整備しております。
また、音響式信号機については、警察庁が示す指針に基づき、視覚障害者関係団体等からの要望を踏まえ、視覚障害の方の利用頻度が高い施設、駅、病院等の周辺において、歩道に点字ブロックが設置されている箇所を優先的に整備しております。
議員お話しのとおり、音響式信号機が整備されていない歩車分離式交差点では、視覚障害の方が車両の動きを把握できず横断に戸惑いを感じているという意見も承知しております。
音響式信号機の整備に当たっては、関係団体等からの要望を踏まえて、市町村などの関係機関とともに音響に対する付近住民の御理解を得ながら、整備を推進しているところであります。
県警察といたしましては、歩車分離式信号機の整備に当たり、視覚障害の方の利用頻度等も踏まえつつ、必要性や優先度を勘案しながら、既設の歩車分離式交差点も含めて、音響式信号機の整備を検討してまいります。
次に、「音響式信号機の更なる運用時間の拡大について」であります。
音響式信号機の運用時間については、視覚障害の方が安全で安心して通行するために重要であると認識しております。これまでも24時間運用の拡大や運用時間の延長を随時進めております。
その結果、県警察では本年1月末時点で音響式信号機全体の1,044基のうち、5パーセントに当たる52か所において24時間運用を行っておりますほか、令和元年度以降、19か所において運用時間の延長を行いました。
議員お話しのとおり、歩車分離式交差点に併設された音響式信号機78か所のうち、24時間運用を行っているのは8か所でありますが、今後も関係団体等の要望を踏まえつつ、付近住民の御理解を得ながら音響式信号機の整備を進めるとともに、運用時間の拡大を順次進めてまいります。
最後に、「歩車分離式信号機を整備した際の周知と県警ホームページへの掲載について」であります。
歩車分離式信号機の整備に当たっては、信号機の制御方法が変更になることを周知するため、事前に当該場所へ導入の時期等を示した立て看板を設置し、利用する方々が安全に通行できるよう配慮しているところであります。
一方、視覚障害の方々に対しては、歩車分離式信号機を新たに整備する際やその整備状況について、更なる情報提供を行うことで、より安全な移動経路が選択できるものになると考えております。
今後は、整備状況のホームページによる情報発信のほか、新規整備箇所に関する周知ついて、関係団体や市町村を通じて、視覚障害の方々に対する情報提供の充実が図られるよう検討してまいります。

 

  • 上記質問・答弁は速報版です。
  • 上記質問・答弁は、一問一答形式でご覧いただけるように編集しているため、正式な会議録とは若干異なります。
  • 氏名の一部にJIS規格第1・第2水準にない文字がある場合、第1・第2水準の漢字で表記しています。 

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議会事務局 政策調査課  

郵便番号330-9301 埼玉県さいたま市浦和区高砂三丁目15番1号 議事堂1階

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